BMW 316ti【プレイバック試乗】
カテゴリー: BMWの試乗レポート
タグ: セダン
2010/04/08
コンセプト
バルブトロニックなどの最新技術で作り込まれた
軽い気持ちで見ると入門用BMWがtiなんだけど、今度のtiはしっかりと最新技術で作り込まれている。じゃあ旧型は違うのか? そう違うの。外観こそ当時の3シリーズと同じだったが、シャーシはその前の世代がベースだった。でも今回は現行E46型がベースの正真正銘最新モデルだ。しかもエンジンは新開発のDOHC16バルブに、バルブのリフト量がスロットルの役目をする画期的なバルブトロニックを採用している。欧州や日本のFF2BOXカーと同格クラスだが、BMW的には、もっと若い層に向けてポップな内装を用意する。スポーティさとオシャレ感覚がスマートに融合していて、威圧感が少なく、国産車に紛れても目立ちすぎない点が日本人感覚にもマッチしている。
室内&荷室空間
リアシートを倒して大きな荷物も積み込める
黙って座れば前2席は3シリーズそのものでtiだか何だかわからない。ただ「ヤングライン」仕様だとトリムがボディと同色のポップな色使いだし、シート地もオシャレで明らかに違うけど。後席はやや立ち気味の背もたれがセダンとの違い。座面は公園のベンチのように硬いが、恐らく長距離走っても疲れは少ないと思う。ただしヘッドクリアランスは少なめで、大のオトナだと長時間は、これのためにつらいかも。まあボディサイズやユーザー層からいってもメインは前席だから問題にはならんでしょう。トランク容量はミニマムだけどリアシートを倒せばかなりの大物も飲み込める。
ま、これも“荷物が積めないから選ばないと” いうクラスじゃないから問題は、ないでしょう
ドライブフィール
3シリーズ中No.1の軽快なフットワーク
走りの良さでは定評の3シリーズでも特に4気筒搭載モデルの評価は高い。tiは、そのシャーシにさらにリアのトランク部分が短い分だけ運動性は高いということだ。実際コーナリングでの軽いフットワークは、3シリーズでNo.1だ。ハードに攻めてもリアの限界の高さとロール後の収まりが断然早く軽快。ベストなFRカーだ。エンジンも316で従来の318と同レベルの出力だが、5速ATになったことで動力性能も向上している。318系はセダンもツーリングも従来の1.9Lから2Lに拡大(別のエンジン)されても音は静かだわ、トルクはあるわ、高速は伸びるわ、ギアも5速でさらに燃費もいいわで、といいことだらけ。従来エンジンの318iツーリングオーナーの私としては黙ってられないこの違いが悔しい限りだ。
こんな人にオススメ
デキのいいFF2BOXとも対等かそれ以上の性能をもつことは確実。尻切れトンボ的だった旧型とは雲泥の差でカッコもいい。FRの入門用として走り屋からカップル、女性にももちろん意外にも幅広い層にマッチする。新4気筒エンジンだけでも新生3シリーズは各モデルとも買いだ。SPECIFICATIONS
グレード | 316ti |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 5AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4265 x 1750 x 1410 |
ホイールベース(mm) | 2725 |
車両重量(kg) | 1370 |
乗車定員 | 5人 |
エンジン種類 | 直4DOHC |
総排気量(cc) | 1796 |
最高出力 | 85kW(115ps)/5500rpm |
最大トルク | 175N・m(17.9kg-m)/3750rpm |
車両本体価格 | 299.8万円 |
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