BMW 5シリーズ 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: BMWの試乗レポート
タグ: セダン
2009/07/28
※この記事はカーセンサー関東版3号(2001年1月18日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
新型エンジンの鋭いレスポンスはひと回り大きな別モノのよう
↑BMWの伝統を受け継ぎながら、エンジンフードと一体化したキドニーグリル、ゆるやかな曲線を描くボディラインなどが、より軽快な印象を与えている(左)今回、リアコンビネーションライトのデザインも変更された。写真は530iMスポーツ(右)
3シリーズに搭載されたBMWの新世代6気筒、M54型ユニットが5シリーズにも載った。ということが外観の小変更よりも何よりもクルマの質を高める効果がある。M5と同じ幅広フレームのキドニーグリルと、光ファイバー技術を使ったライトユニットに変更。プロテクターの役目もするサイドモールの類がボディと同色になったことも含めて、ひと目で新旧の見分けがつけられるほど顔つきが変わった。スモール点灯時にはヘッドライトの縁がギラッとして、一瞬異様な感覚だ。
スポーツセダンとして完成度が高い530iに注目
↑Mスポーツには艶消しアルミ調インテリアパネルが装着される(左)標準装備のアロイホイールも変更された。写真は新設定された525iツーリング(右)
M54というユニットは低回転からとにかく軽快に回る。レスポンスも優れるため出足が断然違う。この差は新旧525i同士を比べると明快だ。排気量/ボア×ストロークともすべて同一、トルクもまったくイーブンなのに対して、パワーは22psもM54が上回る。後伸び型の旧型M52に対して、アクセルの細かな動きにも忠実に応答、加速するM54という具合で、一回り大きな排気量の別エンジンかというぐらい違う。525iですらこれほど違うのだから、約200cc排気量アップした530iはある意味5シリーズのベストユニットといえる。3シリーズにはオーバークオリティなエンジンだ。
ATのシフト制御も見直されたのか、走行状況を把握していて無意味なシフトアップはしない。アクセルを踏み込む早さを感知して、即キックダウンするなど、人間の感性にマッチして、走りの質を高めた。スポーツセダンとしてさらに完成度が高い530iと、手頃な価格になった525iツーリングに注目だ。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | 530i Mスポーツ |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 5AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4775×1800×1415 |
ホイールベース(mm) | 2830 |
車両重量(kg) | 1590 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 直6DOHC |
総排気量(cc) | 2979 |
最高出力[ps/rpm] | 231ps/5900rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 30.6kg-m/3500rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 8.5 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/70 |
車両本体価格 | 635.0万円 |
桂 伸一の責任採点
コンセプト | 5点 | 取り回し | 5点 | 加速性能 | 5点 | ブレーキ性能 | 5点 |
フィニッシュ | 4点 | 操作系の使い勝手 | 5点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 5点 |
前席居住性 | 5点 | ラゲージルーム | 4点 | 操縦安定性 | 5点 | 燃費 | 5点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 4点 | 高速安定性 | 5点 | ステータス | 4点 |
内装の質感 | 4点 | トルク感 | 5点 | しっかり感 | 5点 | コストパフォーマンス | 5点 |
得点合計 | 93/100 |
BMW 5シリーズ 【プレイバック試乗記】/試乗レポート