※この記事はカーセンサー関東版10号2000年3月16日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
(Tester/石川 真禧照 Photo/桜井 健雄)

一回り大きくなり使い勝手向上。ベストバランスはワゴンEだ

VW ゴルフワゴン 走り|ニューモデル試乗 VW ゴルフワゴン リアスタイル|ニューモデル試乗
↑ゴルフIVワゴンはゴルフIIIワゴンよりも一回り大きくなっている(左)2Lエンジンと1.6Lエンジンの外観上の違いはホイールだ。写真は1.6Lのもの(右)
 ゴルフワゴンは先代のゴルフIIIのときにバリエーションに加わったモデルだが、日本ではちょうどRVブームということもあり、着実に販売台数を伸ばした。そのゴルフが1999年にゴルフIVに進化したのだが、ワゴンモデルはラインナップされなかった。そしてこのほど待望のワゴンモデルがゴルフIVシリーズのラインナップに加わった。
 ゴルフIVワゴンはゴルフIIIワゴンよりも一回り大きくなっている。当然、室内は先代モデルよりも余裕があり、ラゲージスペースも広くなったが、全幅が1.7mを超えているので3ナンバー登録になってしまった。もちろん自動車税はナンバーではなく、エンジン排気量で課税されるのでランニングコスト増の問題はないといえる。
 搭載されるエンジンだがGLiは2L直列4気筒、Eが1.6Lになる。それぞれにどのようなワゴンに仕上がっているのかをチェックした。

1.6Lエンジンは新しいアルミ製のおかげで音のこもりは少ない

VW ゴルフワゴン ラゲージ|ニューモデル試乗VW ゴルフワゴン エンジン|ニューモデル試乗
↑リアシートを倒せばフラットな荷室ができる。床下にも小物入れが用意される(左)写真はフラットなトルクが魅力の2Lエンジン。1.6Lエンジンも用意されている(右)
 最初は2LのGLi。トランスミッションはドライバーの走り方でシフトプログラムを変えるDSPと呼ばれる機能付きの4速ATである。
 GLiで走り出して最初に気になったのはエンジン音だ。こもった感じのその音はアクセルオンで発生し、耳障りだった。加速の伸びもイマイチ。ハンドリングも、特に高速道路でのレーンチェンジでは、ロールが大きく感じられる。しかも、やや揺り返しも発生していた。
 一方、Eの1.6Lエンジンは、音は多少大きめだが2Lエンジンより新しいアルミ製のおかげで音のこもりは少なかった。ボディのロールも抑えられており、扱いやすい。GLiに比べ若干軽い車体が1.6Lエンジンの持つ性能とベストマッチだ。
主要諸元のグレード GLi
駆動方式 FF
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4400×1735×1490
ホイールベース(mm) 2515
車両重量(kg) 1340
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4SOHC
総排気量(cc) 1984
最高出力[ps/rpm] 116ps/5200rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 17.3kg-m/2400rpm
10・15モード燃費(km/L) 9.7
ガソリン種類/容量(L) 無鉛プレミアム/55
車両本体価格 245~275万円

コンセプト 3点
フィニッシュ 3点
前席居住性 4点
後席居住性 4点
内装の質感 3点
取り回し 3点
操作系の使い勝手 3点
ラゲージルーム 4点
パワー感 2点
トルク感 2点
加速性能 3点
乗り心地 4点
操縦安定性 4点
高速安定性 4点
しっかり感 3点
ブレーキ性能 3点
環境対策 4点
燃費 4点
ステータス 4点
コストパフォーマンス 4点
得点合計 68/100