トヨタ RAV4 PHV▲今年6月に追加されたRAV4のPHVモデルに試乗する機会を得た。自動車テクノロジーライター・松本英雄がその様子をレポートする

※現在RAV4 PHVは生産状況に応じて注文が一時停止中です。再開など詳細はトヨタ自動車株式会社のHPにてご確認ください


ハイブリッドより出力とEV走行航続距離を高めたPHV

RAV4のガソリンおよびハイブリッド、RAV4 PHVの販売は絶好調である。だが、PHVにおいては部品調達の生産調整ができず、2020年内の生産枠はすでに埋まっている。

RAV4 PHVは、グレードによっても価格差はあるが、だいたい500万円程度のプラグインハイブリッドのSUVと思えばいい。

力強いタフな性能を感じさせながら、都会的なエッセンスをもつRAV4。さらにPHV化することにより、付加価値を高めている。

PHVにすると車両重量は増加するが、フロントのモーターに強化品が装着されており、システム出力は306psを発生し、重量に見合ったパフォーマンスを発揮する。

この強化されたシステムによって、ハイブリッドモデルより出力もEV走行可能な航続距離も高められたのだから、売れている理由もわからないでもない。

では、実際に動力性能がトータルで本当にアップしたのか。試乗したフィールをお伝えしたい。
 

トヨタ RAV4 PHV
トヨタ RAV4 PHV

静粛性も乗り心地も良好! 走りもとても力強い

試乗の前に外観を見渡す。ハイブリッドモデルと比べ、モールディングの追加とフロントのグリルを変更し、高級感をもたせた都会的な印象のデザインに変更されている。
 

トヨタ RAV4 PHV▲こちらがハイブリッドモデル。SUVらしい力強さが高いデザインだ

早速乗り込んでみると、ボンネットの形状によって、車幅などの感覚がつかみやすいことがわかる。

AUTO EV/HVモードで走り出す。この日は真夏日。日差しで車内が暑いが、エアコンの性能が優秀で、思ってた以上に早く快適な温度にコントロールしてくれる。

エアコンを起動させしばらくすると、エンジンも始動するが、振動や騒音はほどんど感じられない。プリウスPHVよりも、ここら辺の静粛性は高いと感じた。

一般道を走っていると、いつの間にかEVモードに切り替わり、静粛性が非常に高くなる。だが、エンジンが始動していても、バッテリーや動力に負荷が少ない場合はとても静かである。

静粛性もさることながら、ボディ剛性がハイブリッドのRAV4よりも高く、シャシーがとてもしっかりしていて、タフなイメージが増した。
 

トヨタ RAV4 PHV

次に一般道から首都高速に入る。ETCゲート前で速度を落して気づいたが、ブレーキのコントロールがとてもしやすく、トヨタのハイブリッドの中では一番タッチが自然であり好感触だ。

グッと加速して本線へ合流するが、この加速が外観から和想像できないほど軽快で素早い。さすが306psは伊達じゃない。

段差やうねりにより突き上げ感を感じるモデルもあるが、高速での乗り心地も落ち着いていて良好だ。

鈍重で重さを感じるSUVとは違い、中速から高速のカーブでのスタビリティがとても高く、ドライビングが楽しくなる。

パッと見違いのわからないのRAV4だが、ハイブリッドモデルとの違いはステアリングを握り、走らせなければわからない。当然高値になってしまうが、価格以上の性能を楽しめるPHVのSUVであることは間違いない。
 

トヨタ RAV4 PHV▲インテリアは黒を基調としたシックな仕様だ
文/松本英雄、写真/尾形和美

【試乗車 諸元・スペック表】
●2.5 ブラック トーン E-Four 4WD

型式 6LA-AXAP54 最小回転半径 5.7m
駆動方式 4WD 全長×全幅×全高 4.6m×1.86m×1.7m
ドア数 5 ホイールベース 2.69m
ミッション CVT 前トレッド/後トレッド 1.6m/1.62m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) 1.89m×1.52m×1.23m
4WS - 車両重量 1920kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 5名 車両総重量 2195kg
ミッション位置 フロア 最低地上高 0.2m
マニュアルモード
標準色

-

オプション色

アティチュードブラックM/ホワイトパールCS、アティチュードブラックM/シルバーM、アティチュードブラックM/グレーメタリック、Aブラックマイカ/エモーショナルレッドII、アティチュードブラックM/ダークブルーM

掲載コメント

-

型式 6LA-AXAP54
駆動方式 4WD
ドア数 5
ミッション CVT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 -
オプション色 アティチュードブラックM/ホワイトパールCS、アティチュードブラックM/シルバーM、アティチュードブラックM/グレーメタリック、Aブラックマイカ/エモーショナルレッドII、アティチュードブラックM/ダークブルーM
シート列数 2
乗車定員 5名
ミッション
位置
フロア
マニュアル
モード
最小回転半径 5.7m
全長×全幅×
全高
4.6m×1.86m×1.7m
ホイール
ベース
2.69m
前トレッド/
後トレッド
1.6m/1.62m
室内(全長×全幅×全高) 1.89m×1.52m×1.23m
車両重量 1920kg
最大積載量 -kg
車両総重量 2195kg
最低地上高 0.2m
掲載用コメント -
エンジン型式 A25A-FXS 環境対策エンジン H30年基準 ☆☆☆☆☆
種類 直列4気筒DOHC 使用燃料 レギュラー
過給器 - 燃料タンク容量 55リットル
可変気筒装置 - 燃費(10.15モード) -km/L
総排気量 2487cc 燃費(WLTCモード) 22.2km/L
└市街地:20.5km/L
└郊外:23km/L
└高速:22.5km/L
燃費基準達成 -
最高出力 177ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
219(22.3)/3600
エンジン型式 A25A-FXS
種類 直列4気筒DOHC
過給器 -
可変気筒装置 -
総排気量 2487cc
最高出力 177ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
219(22.3)/3600
環境対策エンジン H30年基準 ☆☆☆☆☆
使用燃料 レギュラー
燃料タンク容量 55リットル
燃費(10.15モード) -km/L
燃費(WLTCモード) 22.2km/L
└市街地:20.5km/L
└郊外: 23km/L
└高速: 22.5km/L
燃費基準達成 -
松本英雄(まつもとひでお)

自動車テクノロジーライター

松本英雄

自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。