スタイルだけでなく、実用性と軽快な走りをも併せ持つ

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コンセプト

理屈抜きにカッコいいスタイルを目指した

20~30代の物事にこだわりをもつ人々=ニュージェネレーション層をターゲットにした異業種合同ブランド「WiLL」。そこから送り出される自動車の第2弾WiLL VS(第1弾はWiLL Vi)は、特に25~30歳近辺の独身男性をターゲットにした結果、「クール&スマート」というコンセプトで開発された。

その言葉は主にデザインに反映されており、確かにスタイリッシュなデザインはこれまでのどのカテゴリーにも当てはまらない感がある。「理屈抜きにかっこいいスタイル」を目指したというから、その意味でもコンセプトを上手に表現できたといえるだろう。

「独身男性がおしゃれをして乗るようなカッコ良さ」を求めたという。WiLLらしい「ライフスタイル」を感じさせる車だ。
室内&荷室空間

インテリアにも及んだ戦闘機のイメージ

室内で特徴的なのがブラックのみで「クール」な男っぽさを演出したその雰囲気。確かに独身男性をターゲットにした感じがある。

デザインのモチーフとなるのは航空機のコックピット。エクステリアではあの「ステルス戦闘機」をイメージしたから、室内でもイメージをコーディネイトしたというわけだ。ATレバーは航空機のスロットルのようで、メーターも航空機っぽい赤の照明を使う。

5ドアハッチバックだけに、室内の広さには満足がいく。前席頭上はやや狭い感じもあるが「コックピット」を感じさせるという意図なら納得。コンセプト上あくまで前2席を重視したというが、それでも後席は十分な広さで足元も広い。荷室も使い手のある広さで、シートを倒せば相当の容量だ。
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  • ドライブフィール

    エンジンによって三種三様の乗り味

    VSは基本的にグレードという概念をもたないので装備は変わらないが、エンジンは190psを発生する2Lの2ZZ-GEと136psを発生する1.8Lの1ZZ-FEの2種類があり、それぞれで走りのフィールは異なる。

    当然2ZZ-GE搭載車のほうがスポーティ。1ZZ-FE搭載車に比べエンジン重量が約50kg重いため、ステアリングから伝わる手応えもどっしりとしており、重厚感ある走り味となる。一方の1ZZ-FE搭載車はステアリングの手応えも軽めでスマートで軽快な走り味だ。

    メカニズムを共用するカローラフィールダーよりさらにスポーティな味つけとなる足回りは、ややハードだがその分歯切れの良い乗り味を感じさせる。また1ZZ-FE搭載車には4WDもあり、FFよりもしなやかな走りが特徴だ。
    こんな人にオススメ
    他人とは違う車が欲しい、という人はまさにぴったり。車にも個性的なものを求めることで、自分のこだわりを演出したいと思っている人にはうれしい存在といえるだろう。個人的にはあえて女性に乗ってもらいたいとも思う。VSのクールな感じがハマるとカッコいい!
    SPECIFICATIONS
    グレード 1.5VVT-i
    駆動方式 FF
    トランスミッション 4AT
    全長×全幅×全高(mm) 4385 x 1720 x 1430
    ホイールベース(mm) 2600
    車両重量(kg) 1140
    乗車定員 5人
    エンジン種類 直列4気筒DOHC
    総排気量(cc) 1794
    最高出力 100kW(136ps)/6000rpm
    最大トルク 171N・m(17.4kg-m)/4200rpm
    車両本体価格 175.0万円
    写真:桜井健雄 文:河口まなぶ