アキュラ TSX 【ロジャー安川の北米試乗】
カテゴリー: ホンダの試乗レポート
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2008/10/10
※インディをはじめ、数々のレースで活躍するプロレーシングドライバー・ロジャー安川氏による、北米での試乗記です
ルックス&イメージを大幅に変更し、新たなアイデンティティを生み出そうとしている
↑アキュラ車のフロントグリルは、同じデザインに統一していく方向になっています。TSXは斜め前から見ると一回り小さいレジェンドに見えて大人っぽい雰囲気
今春モデルチェンジをしたTSXは、日本の次期アコードのベースとなる車です。欧州では今年6月から既に販売され、日本は今年末あたりになるのではないかと噂されています。今まで北米ではハイテク感を最先端にアピールしていたアキュラですが、ルックス&イメージを大幅に変更し、新たなアイデンティティを生み出そうとしているような気がします。グリル回りも欧州アコードとは異なります。フロント部のデザインは特にアキュラ車の協調性を出しています。新しくデザインされたフロントグリルは、モデルチェンジをしたMDXやRL(日本ではレジェンド)などと同じデザインで、一瞬でアキュラの車だと見分けることができます。ボンネットのデザインも遠くから見るとガッチリしたイメージで、アメリカ人には好まれるデザインです。
前モデルよりもエントリーモデルっぽさがなくなり、上質感が高まった
↑インテリアのデザインはヨーロッパ車顔負け。8インチのモニターも見やすく、シートの革の質感も良いものになっている。内装に関しては文句なしで、エントリーモデルとは思えない内容
ベースモデルと、8インチモニターのナビが搭載されるテクノロジーパッケージが用意され、共に5ATと6MTのミッションを選ぶことができます。前モデルよりもエントリーモデルっぽさがなくなり、上質感は高まっています。外見に関しては賛否両論の意見がありますが、インテリアのデザインは確実にグレードアップしています。総じて、今までとは一味違う妥協感を感じさせないヨーロピアンテイストに仕上がっていると言えるでしょう。
アップグレードしているのに、価格はやや下がった
↑2.4L i-VTECエンジンを搭載で、7000rpmまでガンガン回せます!! 2.2L i-DTECを搭載したTSXも次期販売予定
先代モデルから全長、ホイールベース、そして全幅が延びていてプラットフォームの安定感が向上されています。ライディングはスムーズになっていますが、キビキビした動きはとくに感じられずHONDA車としては珍しいくらいハンドルのフィールも軽くなっています。コーナリングを攻めるようなセッティングにはなっていませんが、街中での運転には適しています。2.4Lのエンジンはもう少しパワーが欲しいと感じますが、7000rpmまで回せばしっかりとVTECが利いてくれて加速してくれます。パドルシフトのレスポンスも良いのでワインディングでの走行は楽しめるものの、こちらもやはりトルクは物足りなく感じるので、後日販売が予定されているi- DTEC(ディーゼル)エンジンが搭載されるTSXが待ち遠しいところです。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | 5AT Technology Package |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 5AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4726×1840×1440 |
ホイールベース(mm) | 2705 |
車両重量(kg) | 1581 |
乗車定員(人) | 4 |
エンジン種類 | DOHC i-VTEC 4気筒 |
総排気量(cc) | 2400 |
最高出力(ps/rpm) | 201ps/7000rpm |
最大トルク(kg-m/rpm) | 23.5kg-m/4300rpm |
10・15モード燃費(km/L) | - |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/70 |
車両本体価格 | 32,060ドル(約350万円) |
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