クラッチ|自動車なんでも用語集

クラッチ(くらっち)/[基本性能]

クラッチとは、エンジンで発生した駆動力を駆動輪に伝えるため、エンジンとミッションの間に設置された動力伝達装置のこと。主にクラッチレリーズベアリング、クラッチディスク、クラッチカバー、プレッシャープレート、フライホイールで構成されている。

その仕組みは、まずクラッチペダルを踏むとクラッチレリーズベアリングが動き、クラッチカバーを支点にプレッシャープレートが持ち上がる。それに押さえられていたクラッチディスクがフライホイールを離れることで、駆動力が遮断される。逆にクラッチペダルを離すと、プレッシャープレートが下がり、クラッチディスクとフライホイールが接合することで、エンジンの駆動力がミッション側に伝わる。

ちなみにクラッチには湿式と乾式があり、その仕組みは上記の通りで違いはないが、湿式はクラッチディスクがオイルに浸されており、耐摩耗性や冷却性に優れる。AT車のトルコンに搭載されるロックアップクラッチは、この湿式である。

一方、乾式はオイルが存在しないため、湿式に対して構造が単純で駆動力伝達効率が高い。MT車に採用されるクラッチは、一般的にはこの乾式だ。