世界最速のリユニオン
カテゴリー: ポルシェのニュース
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2015/09/29
日本. 日本. ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:マティアス・ミューラー)のモータスポーツヒストリーを堪能できるイベント、「ポルシェ レンシュポルト・リユニオンV」が、カリフォルニア州ラグナ・セカ・レースウェイにおいて9月26日(土)、27日(日)に開催されました。
この週末、「世界最速」のリユニオンには、およそ50,000人の観客がモントレー近郊のサーキットに集まり、ポルシェ ヒストリックレーシングカーと伝説のポルシェ レーシングドライバーによる世界最大のイベントを楽しみました。
11人のル・マン ウィナー
ポルシェによってル・マンを制した11人のドライバーたちが、忙しくサインをしながら栄光の日々を語り、レンシュポルト・リユニオンでファンからの質問に答えます。最年少が25歳のアール・バンバーで、最年長が、1970年のロング・ディスタンス・クラシックで優勝を飾り2月23日に87歳の誕生日を迎えたハンス・ヘルマンでした。その他のル・マン ウィナーとして、リチャード・アトウッド(1970年)、ジャッキー・イクス(1976年、77年、81年、82年)、ジィズ・ヴァン・レネップ(1976年)、ハーリー・ヘイウッド(1977年、83年、94年)、ユルゲン・バルト(1977年)、デレク・ベル(1981年、82年、86年、87年)、ヴァーン・シュパン(1983年)、ハンス=ヨアヒム・シュトゥック(1986年、87年)、そして今年アール・バンバーとともにル・マン優勝を飾ったニック・タンディが来場しました。
ハンス=ヨアヒム・シュトゥック:「どれもすばらしい車です。」
レンシュポルト・リユニオンにおいてハンス=ヨアヒム・シュトゥックのお気に入りの車は、これまでラグナ・セカ・レースウェイに登場」する機会に恵まれなかった数台のうちの1台でした。彼が1986年のセブリング12時間レースでボブ・アキン、ジョー・ガートナーとともに優勝を飾ったポルシェ962は、ちょうどリビルドされている最中です。「あの優勝は私のキャリアのマイルスト-ンのひとつになりました」と、彼はレンシュポルト・リユニオンのすばらしい雰囲気と熱狂ぶりに感動した様子で述べました。「皆さんがここでご覧になっているのはすばらしい車ばかりです。どれも抜群のコンディションで、一番うれしいのは、私が使用した車が多数あることです。」ハンス=ヨアヒム・シュトゥックがレンシュポルト・リユニオンに参加したのは今回が初めてです。「今まで招待を受けていましたが、常に他のレースと重なっていました。このイベントがこのようにすばらしいことを知っていれば、他の約束をすべてキャンセルして、ここに来ていました。」
ニューポルシェ911の米国デビュー
レンシュポルト・リユニオンの多数のハイライトのひとつが、モデルレンジディレクターのアウグスト・アハライトナーによって公開されたニューポルシェ911の米国デビューでした。911は、数十年におよび世界のベストセラースポーツカーであり続けています。革新的な水平対向ターボエンジンと先進のシャシーを備えた新世代911は、トレンドを受け継ぐすばらしい性能を備えます。モータースポーツと市販スポーツカーの両方における40年以上のターボエンジンのノウハウによって、ニュー911カレラの新型エンジンは、パフォーマンス、ドライビングプレジャー、および効率性における新しいベンチマークとなります。ツインターボチャージャーを備えた新世代エンジンは、911カレラの感動的なドライビングプレジャーをいっそう強烈な体験へと高めます。911カレラの最高出力は272kW(370PS)、911カレラSの最高出力は309kW(420PS)で、どちらも先代を15kW(20PS)上回ります。
ハーリー・ヘイウッド:「きっとポルシェ ファンになるでしょう」
2001年~2015年の5回のすべてのレンシュポルト・リユニオンに参加したポルシェのレースレジェンドがハーリー・ヘイウッドです。「今回のイベント内容はこれまでで最高です。今週末ここに集められたような、これほどたくさんのすばらしい車を見たことがありません」と、ポルシェを駆りル・マンで3回、デイトナ24時間レースで5回の優勝を飾った米国出身のヘイウッドは話します。「特に、ポルシェの魅力を共有するためにお子様と一緒にいらっしゃった大勢の方を見てうれしく思います。お子様たちは今後きっとポルシェ ファンになるに違いありません。」好きな車を尋ねると彼は顔をしかめます。「それは父親に一番好きな子供の名前を聞くようなものです。私はすべての車に特別な愛着をもっています。」しばらく考えた後、「ジャッキー・イクス、ユルゲン・バルト、そして私が1977年のル・マンで優勝を飾ったポルシェ936が大好きです。ル・マン初優勝の車は、常に心の中で特別な位置を占めてきました。」
919ハイブリッドと911 RSRがデモ走行
ポルシェLMPパイロットのマーク・ウェバー、ブレンドン・ハートレー、およびニール・ジャニは、レンシュポルト・リユニオンに初めて姿を見せました。報道陣のインタビューや長い列を作ってサインを待つファンが殺到しました。ラグナ・セカ・レースウェイで行われたポルシェ919ハイブリッドによる初めてのデモ走行では、50,000人以上の観客が革新的なル・マン ウィナーの走る姿に魅了されました。ラグナ・セカに参加したポルシェのGTドライバーは、アール・バンバー、イェルク・ベルクマイスター、ミカエル・クリステンセン、ウォルフ・ヘンツラー、パトリック・ロング、フレデリック・マコヴィッキ、ニック・タンディでした。もうひとつの人気の被写体が、今週末に再び米国で姿を見せることになっているポルシェ911 RSRでした。911 RSRは、有名なロード・アトランタ・サーキットで開催されるチュードル・ユナイテッド・スポーツカー選手権2015の最終戦に出場します。
ハンス・ヘルマン:「若いレーシングドライバーは過去を知る必要があります」
レンシュポルト・リユニオンの初日にハンス・ヘルマンとジャッキー・イクスが顔を合わせたとき、彼らの喜びは最高潮に達しました。「大勢の初期のドライバーたちと再会して昔の思い出を語るのはすばらしいことです」と、ポルシェ初のル・マン覇者(1970年にリチャード・アトウッドとともに917Kを駆る)は話します。「このような思い出を引き継ぐことは未来のために重要です。若いドライバーたちは、ステアリングホイールがまだ木製で、今日のようなコンピューターがなかった時代のことを知る必要があります。」ヘルマンがジャッキー・イクスと出会ったとき、すぐに会話は、わずか数秒差で彼を破った1969年の思い出へと移りました。しかし、苦い敗北はポジティブな結果も生み出しました。「怒ったフルディナント・ピエヒは、1970年に見事なエンジンを造り、私達は優勝を飾りました。」
マーク・ダナヒューの記憶を呼び起こすポルシェRSスパイダー
ポルシェRSスパイダーは2007年に製造されましたが、今年のレンシュポルト・リユニオンでもレースデビューを祝いました。過去37年間、米国レースシーンの有名人のひとりであるケビン・ジャネットは、プライベートコレクターからわずか3週間前にこのレーシングカーを入手することに成功しました。ラグナ・セカ・レースウェイにおいて、デビッド・ダナヒューが、伝説の父、マーク・ダナヒューの記憶を呼び起こすSunocoカラーを付けたこのスポーツプロトタイプのステアリングを握りました。デビッドは2009年に、ライリー・ポルシェを駆りデイトナで優勝を飾っています。彼の0.167秒のアドバンテージはデイトナ24時間レース史上最も僅差のゴールとなりました。
アール・バンバーの夢、ポルシェGT1
ポルシェGT1 1998がル・マン24時間レースでポルシェに16回目の優勝をもたらしたとき、7歳のアール・バンバーはカーティングキャリアを開始。「当時、いつの日かル・マン24時間レースでこのような車に乗ることを夢見ていました」と、ニュージランド出身の彼は話します。「でも僕がポルシェの次のル・マンウイナーのひとりになることは思ってもみませんでした。」しかし、それは実現しました。ポルシェが今年、世界で最も有名な耐久レースで17回目の優勝を飾ったとき、ニック・タンディ、ニコ・ヒュルケンベルクとともにポルシェ919ハイブリッドを駆るバンバーは優勝ドライバーのひとりとなりました。彼は、レンシュポルト・リユニオンにおいて、かつて憧れたGT1をポルシェ ヒストリックレーシングカーの中に見つけ出しました。バンバーは、いつの日かポルシェ ヒストリックカーを購入したいと考えています。「しかしその前に、さらにレースに出場する必要がありますね。」