スバル レガシィアウトバック(4代目)▲悪路も走れるステーションワゴンとして、レガシィグランドワゴン以来の伝統を守ってきたレガシィアウトバック(4代目)。生産終了となるが、中古車には良質な物件がたくさん!

約3年という短命でも中古車は豊富

あのレガシィアウトバック(4代目)が生産終了、来年3月31日で注文受付終了だと!

レガシィアウトバックといえば、国産で数少ないハイトワゴンとして奮闘してきた存在だ。そして「レガシィ」の名を残す唯一のモデルでもあった。

それが生産終了だなんて、あまりにも残念。そうなると、中古車で手に入るのが唯一の救いだ。幸いにして中古車市場には年式新しめ、走行距離少なめの物件もまだたくさんある。

そこで今回はレガシィアウトバック(4代目)の概要、グレードを振り返りながら、オススメの買い方をニーズ別に紹介していこう。

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レガシィアウトバック(4代目)のモデル概要:ハイトワゴンの先駆者にして完成形

レガシィアウトバック(4代目)は、7代目レガシィをベースに車高をアップし、クロスオーバーSUV化したモデルだ。

最終型となる4代目は2021年10月に登場。7代目レガシィにおいてセダン、ツーリングワゴンの国内販売はなく、「レガシィアウトバック」のみ。つまり日本で買える唯一のレガシィとなっていた。

ちなみに、レガシィのハイトワゴン版は4代目レガシィの時代から存在し、海外市場では「アウトバック」という名前で販売されてきたが、国内市場では「グランドワゴン」「ランカスター」「アウトバック」と名称がモデルごとに変化。「レガシィアウトバック」を名乗るようになったのは2003からだ。

スバル レガシィアウトバック(4代目) ▲インテリアには11.6インチの縦型タッチスクリーンも採用された

エンジンは1.8L 水平対向ガソリンターボを搭載。先代などに比べると小排気量のエンジンだが、最高出力130kW(177ps)/5200-5600rpm・最大トルク300N・m(30.6 kg・m)/1600-3600rpmという必要十分な動力性能を発揮する。

最大の魅力は、レガシィシリーズで長年培われてきた上品かつスポーティな乗り味だ。レガシィアウトバック(4代目)はその集大成と言える。

車高アップされたサスペンションは悪路での対地障害性を高めているだけでなく、よりしなやかな乗り心地をもたらしている。走行モードを切り替えられる「SIドライブ」で、アクセルペダルに対する車の反応を自在にコントロールできるのもいい。

約3年のモデルライフを通じて外観に大きな改良はなかったが、2023年9月の変更で「アイサイト」が新世代のものに変わっている点には留意されたい。

スバル レガシィアウトバック(4代目) ▲「エックスブレイク EX」には耐荷重318kgのルーフレールを装備
スバル レガシィアウトバック(4代目) ▲ステーションワゴン同様の積載能力も魅力のひとつだ
 

レガシィアウトバック(4代目)のグレード展開:個性の異なる2グレード

レガシィアウトバック(4代目)に常設されたグレードは以下のとおり。

「エックスブレイク EX」:2モードX-MODEを採用する、オフロードを意識したグレード
「リミテッド EX」:本革ステアリング、ファブリックシートなどを採用し、上質感を重視したグレード
「アクティブ×ブラック EX」(2024年9月~):「リミテッド EX」をベースに、ブラックの外装パーツや汚れに強いシート表皮などを採用したグレード

新車価格では「エックスブレイク EX」より「リミテッド EX」の方が14.3万円高だったが、上下の区別はなく、テイストの違いを演出したグレード構成だった。走行性能についてもほぼ同じだ。なお、レガシィアウトバック(4代目)は全車フルタイム式4WDとなる。

 

中古車のオススメ①:コンディション優先で低走行距離の「リミテッド EX」を狙う

新車の供給がなくなるため、新車に近いコンディションの中古車が手に入るのは、今がラストチャンスかもしれない。

中古車市場には約100台のレガシィアウトバック(4代目)が流通。“新車に近い”ことが条件なら初度登録から1年未満の物件を狙いたいところだが、2024年式は極端に少ない。

ボリュームが多いのは2022年式・2023年式だ。このあたりの年式では走行距離1万~3万kmが標準的だが、0.5万km未満の物件も見つかる。

グレードについては「エックスブレイク EX」、「リミテッド EX」、どちらも魅力的であるものの、“レガシィ”らしい高級感を重視するなら後者が正解。ということで高年式の「リミテッド EX」を探してみると……

スバル レガシィアウトバック(4代目) ▲「リミテッド EX」はドアミラーなどがカラードになる

例えば、2023年式・走行距離0.3万km・修復歴なしの「リミテッド EX」で総額422.1万円。当時の新車価格より20万円弱+諸経費が安く手に入る計算だ。

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中古車のオススメ②:オトクに買うなら「エックスブレイク EX」

リーズナブルな価格で手に入れたいなら、アウトドアテイストの「エックスブレイク EX」が狙い目だ。前述したようにレガシィアウトバック(4代目)は全車4WDで、標準装備の内容も充実している。

さらに、「エックスブレイク EX」はアウトドアテイストを強調したグレードであり、機能装備の内容などは「リミテッド EX」と同様。走りや装備内容で不満を感じることはないだろう。

スバル レガシィアウトバック(4代目) ▲ワンポイントで入るグリーンのビタミンカラーがオシャレ

さて中古車市場におけるレガシィアウトバック(4代目)のグレード構成は「エックスブレイク EX」、「リミテッド EX」がほぼ半々となっている。

安いものでは、総額300万円台前半の物件も。例えば、2022年式・走行距離4.9万km・修復歴なしの「エックスブレイク EX」は総額305.9万円で手に入る。当時の新車価格より約120万円も安いことになり、お得度は高い。

価格とコンディションのバランスがいい走行距離5万kmの物件から探してみるのがいいだろう。

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中古車のオススメ③:個性的な1台が欲しいなら特別仕様車はどう?

レガシィアウトバック(4代目)には特別仕様車もある。

代表的なものが、「アクティブ×ブラック EX」が標準グレード化される以前に特別仕様車として設定された「リミテッド EX アクティブ×ブラック」だ。

スバル レガシィアウトバック(4代目) ▲ブラックのシート表皮はシルバーステッチ付き

こちらは「リミテッド EX」をベースにブラックの外装パーツなどでオフロード・テイストを演出したもの。中古車市場にあるレガシィアウトバック(4代目)特別仕様車のほとんどが、このモデルとなっている。

価格の一例を挙げると、2024年式・走行距離0.3万kmの「リミテッド EX アクティブ×ブラック」で総額446万円。コンディションの良い物件を狙っている人にも悪くない選択肢だろう。

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文/田端邦彦 写真/篠原晃一、スバル
※記事内の情報は2024年12月11日時点のものです。
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。