マツダCX-5▲マツダといえばクロスオーバーを想像するほど、SUVのラインナップが充実。パワートレインなどのバリエーションも豊富だ(写真は2代目CX-5)

多種多様なマツダのクロスオーバーSUV

SUV市場への参入は後発ながら、近年のCXシリーズが大ヒット。 現在ではクロスオーバーSUVの一大帝国を築くまでに至ったマツダ。

「魂動デザイン」に代表される内外装デザインの巧みさ、走りの質感にこだわった作り、洗練されたディーゼルエンジンなどが人気の理由だ。

ここでは、マツダから新車販売されているSUV車種をすべて紹介する。中古車市場の動向もあわせて解説していく。

モデル 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) 中古車価格帯
CX-3
(初代)
4275 1765 1550 70万~290万円
CX-30
(初代)
4395 1795 1540 160万~350万円
MX-30
(初代)
4395 1795 1550-1595 170万~500万円
CX-5
(2代目)
4545 1840 1690 120万~430万円
CX-60
(初代)
4740 1890 1685 290万~660万円
モデル 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) 中古車価格帯
CX-3(初代) 4275 1765 1550 70万~290万円
CX-30(初代) 4395 1795 1540 160万~350万円
MX-30(初代) 4395 1795 1550-1595 170万~500万円
CX-5(2代目) 4545 1840 1690 120万~430万円
CX-60(初代) 4740 1890 1685 290万~660万円
マツダCX-8車内 ▲3列シートをもつCX-8の生産は残念ながら2023年で終了してしまったが、中古車なら選択肢に入る

マツダ×SUV 新車販売モデル紹介

 

サイズはコンパクトからラージまで、また、パワートレインでもディーゼルやピュアEVと多彩なラインナップを揃えるマツダのSUV。

ここでは2024年2月現在、新車で販売されているモデルを紹介する。

 

CX-3(初代)

・生産期間:2015年2月~
・全長:4275mm
・全幅:1765mm
・全高:1550mm

 CX-3 ▲2018年5月のマイナーチェンジではラジエターグリルのデザインなどが変更された

マツダSUVの中では全幅が最も狭いモデル。コンパクトなボディ、多くの機械式駐車場に収まる全高など、都市部での使い勝手が抜群に良い。もちろん走りもキビキビとした乗用車ライクなものだ。

デビュー当初に搭載されていたエンジンがディーゼルのみだったことからも分かるように、CX-3の主力パワーユニットはディーゼル。ディーゼル特有のノック音を抑える「ナチュラルサウンドスムーザー」を採用するなどして、静粛性を高めた。トルクの太さや経済性も魅力のエンジンとなっている。

その後の改良で2種類のガソリンエンジンも追加された。それぞれのエンジンにFFと4WDが設定され、トランスミッションも6速ATに加えて6速MTが設定されるなど、パワートレインの選択肢は多い。搭載されたエンジンは下記のとおり。

・1.5L ディーゼルターボ(2015年2月~2018年4月)
・1.8L ディーゼルターボ(2018年5月~)
・2L ガソリン(2017年6月~)
・1.5L ガソリン(2020年6月~)

毎年のように改良が施され、新しい年式になるほどサスペンションの設定や電子制御の技術が熟成されていった。年式によって選べるパワーユニットが異なるので、中古車を購入する際には予算と相談したうえで、好みのモデルを選ぶと良いだろう。

 CX-3 ▲シートクッションに上位車種と同じ素材を採用するなど、コンパクトでも室内空間は上質

デビューから約9年。中古車市場には800台前後の物件が流通しており、中古車平均価格も150万円前後で安定。全体の7割以上が2015~2019年のディーゼル車に集中している。

1.5L ディーゼル車なら総額70万円台から、1.8L ディーゼル車なら総額140万円台から狙える。例えば2015年式・4.7万kmの「1.5 XD」なら総額95万円。現役モデルがこの価格ならリーズナブルと言えるだろう。

▼検索条件

マツダ CX-3(初代) × 全国
 

CX-30(初代)

・生産期間:2019年10月~
・全長:4395mm
・全幅:1795mm
・全高:1540mm

 CX-30 ▲2020年12月のマイナーチェンジで「X」は10psパワーアップし、最高出力190psとなった

コンパクト・クロスオーバーのCX-3と、ミドルクラスSUVであるCX-5の中間を埋めるべく開発された。Cセグメントのマツダ3をベースに開発され、後席居住空間や荷室容量はCX-3を上回るものとなっているが、車体寸法は多くの機械式駐車場に入るギリギリのサイズに収められている。

クロスオーバーSUVとしての実用性と使いやすさを兼ね備えたパッケージ、そしてマツダの先進技術を詰め込んだ洗練された走りが魅力のモデルだ。

エンジンは1.8L ディーゼル(「XD」)と2L ガソリン(「20S」)、そして低中速域の豊かなトルクと低燃費、高回転域の伸びを実現した「スカイアクティブX」技術を搭載したスーパーチャージャー付き2Lガソリン(「X」)の3種類。「スカイアクティブX」はディーゼルのように点火でなく圧縮自着火する燃焼方式を採り入れたユニークなメカニズムだ。

 CX-30 ▲ウインカーの点灯パターンにもこだわるなど、サイズを超えた上質さが追求された

中古車市場ではデビュー翌年の2020年式、2021年式がボリュームゾーン。流通台数は700台前後と決して少なくない。中古車平均価格も225万円前後と現行モデルとしては手頃だ。

パワーユニット別では「XD」が3割前後、「20S」が6割前後、「X」が1割前後となっている。新車価格では「20S」が最も安い価格帯となっているが、中古車でできるだけリーズナブルにCX-30を手に入れたいなら「XD」が狙い目。

一例を挙げると、2020年式・2.2万kmの「1.8 XD Lパッケージ」で総額199.8万円という物件もある。当時の新車価格より130万円近く安く手に入る計算だ。

▼検索条件

マツダ CX-30(初代) × 全国
 

MX-30(初代)/MX-30 EVモデル(初代)/MX-30ロータリーEV(初代)

・生産期間:2020年10月~
・全長:4395mm
・全幅:1795mm
・全高:1550-1595mm

 MX-30 ▲CXシリーズ共通のシグネチャーウイングではなく、MX独自のフロントマスクを採用

2LガソリンエンジンのマイルドハイブリッドとピュアEV、ロータリーEV(PHEV)とクリーンな3種類のパワーユニットを用意。MX-30はマツダ電動化技術のベースモデルに位置づけられる車種だ。

CX-30とプラットフォームを共有するが、同車とはデザインも車の作りも大きく異なる。リアハッチを寝かせたクーペライクなフォルムは、SUVとしての実用性よりもスタイリングを重視したものだ。サイドドアには観音開き式の「フリースタイルドア」が採用された。

2020年10月に登場したMX-30だが、EVモデルが2021年1月に、PHEVモデルのロータリーEVが2023年11月にそれぞれ追加された。

MX-30のデザインや個性に魅力を感じているならマイルドハイブリッド、排気ガスを出さない都市型のカーライフを送りたいならEV、そのうえで遠乗りもしたいならロータリーEV、という選び方が良いだろう。駆動方式はFFが標準で、4WDが設定されているのはマイルドハイブリッドのみだ。

 MX-30 ▲フリースタイルドアはRX-8以来の採用となった。乗降性についてはいまひとつだが、スタイルの良さは抜群

中古車市場ではいち早くデビューしたマイルドハイブリッドが約250台、EVが約30台流通。ロータリーEVはまだごくわずかな台数しか流通していない。

マイルドハイブリッドの中古車平均価格は220万円前後と順当。デビュー年に近い年式なら走行距離2万km程度の物件でも総額160万円前後から狙うことができる。

EVについても新車価格が451万円~なのに対して、中古車平均価格は約300万円とお買い得感が非常に高い。ピュアEVをリーズナブルな価格で手に入れたい人は狙い目だ。

▼検索条件

マツダ MX-30(初代) × 全国

▼検索条件

マツダ MX-30 EVモデル(初代) × 全国

▼検索条件

マツダ MX-30ロータリーEV(初代) × 全国
 

CX-5(2代目)

・生産期間:2016年12月~
・全長:4545mm
・全幅:1840mm
・全高:1690mm

 CX-5 ▲安定性向上のためフロントよりリアのトレッドがやや広い、台形のディメンションを採用

CX-5は競争激しいミドルクラスのクロスオーバーSUVで現行型は2代目にあたる。デビューしたのは2016年12月と息の長いモデルでもある。

スバル フォレスターや日産 エクストレイルなどの競合モデルに比べて全高は低めに抑えられているが、荷室は505L(5人乗車時)と必要十分な容量を確保(CX-3は350L・5人乗車時)。ファミリーキャンプなどでも活躍してくれるだろう。

これまでに搭載されたエンジンは下記のとおり。
・2L ガソリン(「20S」)
・2.5L ガソリン(「25S」・2018年2月~)
・2.5L ガソリンターボ(「25T」・2018年11月~)
・2.2L ディーゼルターボ(「XD」)

2Lガソリンはベーシックだが、軽快さが味わえるモデル。プラスアルファの余裕を求めるなら2.5Lガソリン、刺激的な加速を求めるなら2.5Lガソリンターボ、トルクと経済性なら2.2Lディーゼルを選んで間違いないだろう。

デビュー以来、毎年のように変更が施されてきたが、特に2018年2月はガソリン、ディーゼルとも大きな変更を受け、燃費性能やフィーリングを向上させている。

 CX-5 ▲6速ATの他、ディーゼル車には6速MTも設定される

デビューから8年以上経過していることで中古車市場での流通台数も2300台前後と豊富。年式についても2017年から2021年あたりまで満遍なく分布しており、選びやすい状況だ。エンジン別ではディーゼルが人気で、全体の7割以上を占める。

中古車価格帯も幅広く、デビュー直後の年式であれば走行距離5万km以内の物件(「2.2 XD Lパッケージ」など)であれば総額140万円前後から狙える。実用的でリーズナブルなクロスオーバーSUVを求める人にオススメしたい1台だ。

▼検索条件

マツダ CX-5(2代目) × 全国
 

CX-60(初代)

・生産期間:2022年9月~
・全長:4740mm
・全幅:1890mm
・全高:1685mm

CX-60 ▲全幅は広いが全高はCX-8よりも低い、スポーティなスタイル

マツダの国内現行ラインナップでは最もボディサイズが大きい、ラージクラスSUVがCX-60だ。全幅はトヨタ ランドクルーザープラドを超えているがサードシートの設定はなく、5人乗り仕様のみ。内外装も他のCXシリーズとは異なる個性的なデザインが与えられた。

他のCXシリーズはいずれもエンジンを横向きに搭載するFFベースのプラットフォームだが、CX-60では縦置き配置のFRベースの駆動系を採用。搭載されるパワーユニットは2.5Lガソリン(「25S」)とそのプラグインハイブリッド版(「PHEV」)、3.3Lディーゼルターボ(「XD」)とそのマイルドハイブリッド版(「XDハイブリッド」)の計4種類となる。

トランスミッションは一般的なトルコン式ではなく、湿式多板クラッチを用いた8速ATを採用するなどメカニズムもユニーク。ラージサイズSUVであってもスポーティな運転感覚を求める人、先進性や内装の上質感を重視する人にぴったりのSUVと言える。

 CX-60 ▲運転席と助手席をセンタートンネルで隔て、包まれ感が演出された車内レイアウト

デビューから約1年半経過した現在、中古車市場には670台前後が流通。パワーユニット別ではディーゼルのマイルドハイブリッドが最も多く、半数近くを占めている。

いずれのパワーユニットにも2WD(FR)と4WDの設定があるが、現在流通している物件のほとんどが4WDとなっているのも特徴的だ。価格の一例を挙げると、2022年式・走行距離3.5万kmの「XDハイブリッド エクスクルーシブ スポーツ 4WD」で総額399万円。新車価格よりも100万円以上安く手に入る。

▼検索条件

マツダ CX-60(初代) × 全国
 

【マツダ×過去モデル含む全SUV 中古車人気ランキングTOP5】

マツダのSUVは中古車でも人気が高く、リーズナブルな価格帯となっているモデルも多数ある。

ここでは2023年にカーセンサーnetにおいて、人気だったマツダのSUVを独自の指標でランキング化した。

順位 車種 世代
1位 CX-5 2代目
2位 CX-8 初代
3位 CX-5 初代
4位 CX-3 初代
5位 CX-30 初代
順位 車種 世代
1位 CX-5 2代目
2位 CX-8 初代
3位 CX-5 初代
4位 CX-3 初代
5位 CX-30 初代

上記5モデルの中から、まだ記事内で取り上げられていない過去モデルである2位「CX-8(初代)」と3位「CX-5(初代)」について、それぞれ紹介していこう。

 

CX-8(初代)

・生産期間:2017年9月~2023年12月
・全長:4925mm
・全幅:1840mm
・全高:1730mm

 CX-8 ▲最終生産年の2022年12月にはフロントバンパーやランプなどのデザインを変更

国内で販売されていたマツダのクロスオーバーSUVで唯一の3列シート車。北米などで販売されるCX-9を国内版にアレンジしたものだが、全幅はCX-5と同寸として日本での取り回しに配慮された。

サードシートはミドルクラスSUVでよく見られるエマージェンシー的な作りではなく、身長170cm程度の大人がごく普通に座れるスペースを実現。3列シートミニバンのニーズも満たせるパッケージだ。

搭載されたパワーユニットは下記のとおり。
・2.5L ガソリン(「25S」・2018年11月~)
・2.5L ガソリンターボ(「25T」・2018年11月~)
・2.2L ディーゼルターボ(「XD」)

2.2L ディーゼルターボはCX-5に搭載されているのと同型式のエンジンだが、重量増に配慮して最高出力・最大トルクともに向上されている。

 CX-8 ▲インテリアの質感もフラッグシップにふさわしい水準だ

マツダSUVのフラッグシップでもあったCX-8だが、2023年いっぱいで生産終了され、現在では中古車でしか手に入らない。だが、中古車市場での流通台数は1300台前後と比較的豊富だ。中古車平均価格も約260万円と、新車当時の価格(289.4万~511万円)を考えるとリーズナブル。

例えば、2018年式・走行距離3.9万kmの「XD プロアクティブ」で総額177.7万円。大人数で乗れ、内外装も豪華、安全装備も充実したマツダの最上位車種だったモデルがこの価格で手に入るのはうれしい。

▼検索条件

マツダ CX-8(初代) × 全国
 

CX-5(初代)

・生産期間:2012年2月~2016年11月
・全長:4540mm
・全幅:1840mm
・全高:1705mm

 CX-5 ▲2014年11月の変更では安全機能の進化に加え、フロントグリルやLEDヘッドランプのデザインも見直された

マツダのクロスオーバーSUV人気を決定づけたのが、2012年に登場した初代CX-5だ。現行型である2代目と見た目の印象は大きく異なるが、ボディサイズはほとんど同じ。デビューから10年以上経過しているが、居住性や荷室容量など実用性においては現在でも十分に通用する。

現行ラインナップのモデルよりもやや車高が高いために、乗り味もコンベンショナルなSUV寄り。エンジンは2Lガソリンと2.2Lディーゼルターボの2種類を設定された。ディーゼルは力強く低燃費で、かつ静粛性も高いと特に評価の高かったエンジンだ。デビュー翌年の2013年10月には2.5Lガソリンも追加された。

当時のSUVとしてはいち早く、ほとんどのグレードに低速走行時の衝突被害軽減ブレーキなどを装備。2014年11月には大幅改良が施され、現代の水準に近い先進安全機能が装備された。

 CX-5 ▲全車速追従式のクルーズコントロールなどが一部グレードに追加されたのも2014年11月

約4年半という短いモデルライフであったため、中古車市場での流通台数は約700台前後とやや少なめ。だが、中古車平均価格は100万円以下とリーズナブルだ。ちなみに、現在流通している物件の多くがディーゼル車となっている。

価格の一例を挙げると、2014年式・4.6万kmの「2.2 XD」で総額88.6万円。手頃な価格で実用的なSUVを手に入れたいと思っている人には魅力的な選択肢だ。
 

▼検索条件

マツダ CX-5(初代) × 全国

※記事内の情報は2024年2月20日時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/篠原晃一、マツダ
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。

この記事を読んでいる人にオススメの動画