スバル BRZの中古車価格が1年で約40万円ダウン! 国産人気スポーツカー、今オススメの選び方・買い方は?
2024/02/29
国産人気スポーツカーの最新型BRZが安くなっている!
今や貴重な存在となった、手の届く価格で狙うことができる国産FRスポーツであるBRZ。
現在発売されている最新型は2021年7月に登場した2代目モデルで、初代の良さを継承しながらも排気量を2Lから2.4Lに拡大し、ボディ剛性の向上や足回りの見直しなどでさらに戦闘力をアップしたものとなっています。
そんな現行BRZもこの1年で中古車平均価格を40万円近く下げており、購入を検討している人にとっては非常に嬉しい状況となっています。
価格が下がった一番の要因は市場に中古車が増えてきたことが一番と考えられます。2023年1月には月間の延べ掲載台数が103台でしたが、直近の2024年1月には263台と2.5倍以上に増えているのです。
これは登場からまもなく3年が経過し、初回車検を迎える前に乗り替えたユーザーが増えてきたことや、昨年9月に一部改良がなされ、MT車にも運転支援システムである「アイサイト」が装着されたことで、改良モデルに乗り替えたユーザーも存在したことが考えられます。
実際、市場に存在する現行BRZの中古車は半数以上がデビュー年の2021年式が占めていることからも上記の理由が濃厚と言えるのではないでしょうか。
この記事では改めて現行型BRZのモデル概要を再確認するとともに、今の狙い目物件を考えて見たいと思います。
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スバル BRZ(2代目・現行型)×全国【モデル概要】排気量が2.4Lにアップし動力性能はより高く
トヨタとの共同開発によって2012年に登場した初代BRZの後継モデルとして2021年7月にリリースされた最新型の2代目・現行型BRZ。
初代モデルは水平対向4気筒の2Lエンジン(147kW/205N・m)を搭載していましたが、新型ではより高い動力性能を実現するために400ccアップの2.4Lエンジン(173kW/250N・m)を採用し、低中回転域でのトルクを大きく向上させています。
トランスミッションは先代に引き続き、6速のMTとATを設定。
ATにはマニュアルモードとパドルシフトも備わり、運転支援システムのアイサイトも搭載されるため、愉しい走りと快適なドライブの両方が味わえる点も新型ならではの特徴となっています。
プラットフォームは初代のものを継続採用していますが、ボディ剛性も大きく向上し、足回りのセッティングも見直されたことでスポーツカーとしての性能はさらにアップ。
エクステリアがより現代風にアップデートされただけではなく、インテリアもメーターが液晶パネルに刷新されるなど、車として大きく進化している点もポイントと言えるでしょう。
2023年9月に実施された一部改良では、前述したとおりMT車にもアイサイトが搭載され(ただし、後退時ブレーキアシスト、AT誤発進抑制制御、AT誤後退抑制制御が非装備で、クルーズコントロールも定速/追従機能付きとなる)、運転支援システムが強化された他、STIチューニングの足回りや専用の内外装の加飾が追加された最上級グレード「STI Sport」が追加されています。
なお、兄弟車であるGR86との違いは内外装の意匠に一部違いがある点と、足回りの一部に違いがある点が大きな違いで、どちらが優れているというよりは、ドライバーの好みによる部分が多きと言えるでしょう。
以上が現行型スバル BRZの概要となるわけですが、以下からは今の狙い目物件はどんなものかを考えてみることにしましょう。
【オススメ1】とにかく安く買うなら「AT車」の方がやや有利
現行型のBRZの中古車をとにかく安く手に入れたいという人には、AT車がオススメ……というのがスポーツカーの通例でしたが、BRZにおいては当初、AT車にのみアイサイトが搭載されていたことで新車価格が16.5万円AT車の方が高く、中古車となった今ではその価格差がなくなっています。
そのため、2021年式で走行距離が2万km前後、修復歴ナシという条件で比較するとATもMTも総額280万円程度から狙うことができるため、MT派にとっては嬉しい誤算(?)でしょう。
しかし、中には総額250万円台で購入できる登場初期のAT車がポツンと登場するなど、掘り出し物が見つかりやすいのはAT車という印象。 MT車にこだわらないのであれば、AT車の方がややオススメと言えそうです。
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スバル BRZ(2代目・現行型)×AT×全国【オススメ2】MT車がマストなら「エントリーグレードのR」が狙い目
スポーツカーということもあり、中古車として掲載されている物件の7割ほどがMT車となっているBRZ。前述したとおり、2021年式で走行距離2万km前後、修復歴ナシの条件であれば、総額280万円台から複数の物件を見つけることができます。
ただ、この価格帯で販売されている物件の多くはエントリーグレードの「R」となっており、上級グレードの「S」を狙うのであれば、+10万円ほどは見ておきたいところ。
しかし、RとSの違いの多くは内外装の加飾が中心となっており、走行にまつわる部分はホイールサイズが17インチと18インチという違い程度しかありません。購入後に社外アルミホイールへの変更を検討している人も多いのでは?
そのため純粋に走りを楽しみたい人やカスタム前提の人にとっては、Rグレードでも十分と言えそうです。
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スバル BRZ(2代目・現行型)×MT×R×全国▼検索条件
スバル BRZ(2代目・現行型)×MT×全国ちなみに人気の「STI Sport」の中古車状況は?
2023年9月に実施された一部改良のタイミングで追加となった最上級グレードの「STI Sport」は、他のスバルのSTI Sportモデルと同じく、外装にチェリーレッド、内装にボルドーの差し色が追加された専用のものが奢られるだけでなく、足回りにSTIチューニング日立Astemo製SFRDフロントダンパー/STIチューニングリアダンパーが採用されるもの。
また、当初はメーカーオプションとしてbrembo製17インチフロント&リアベンチレーテッドディスクブレーキが用意されていましたが、現在はオーダーストップとなっています(執筆時点)。
スバルファンのみならずスポーツカー好きにとっては大変気になる存在の「STI Sport」ですが、登場からあまり時間が経っていないということもあり、執筆時点ではわずか3台しか掲載がありませんでした。
そして、3台すべてがbrembo製ブレーキを装着しており、オプション価格を鑑みても新車価格と同等もしくは新車価格以上のプライスとなっているため、購入するかどうかは冷静な判断が求められるところ。
どうしてもSTI Sportにこだわりたいという人は、現状では定期的な中古車物件のチェックとともに、新車購入も並行して検討するというのもひとつの選択肢かもしれません。
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スバル BRZ(2代目・現行型)×STI Sport×全国▼検索条件
スバル BRZ(2代目・現行型)×全国※記事内の情報は2024年2月21日時点のものです
自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車のリーフを買ってしまう暴挙に出る。現在はリーフを手放し3代目インサイトをメインに、NA、NB2台のロードスターや初代パルサー、S660に17系クラウンなど雑多な車種を所有中。