専用パーツをふんだんに使用したホットハッチ! 日産 ノート NISMO Sが中古車になり、さらに魅力的な価格になってきた!
2020/12/19
ノート NISMO Sは140psを発揮する正真正銘のホットハッチ
何の変哲もないコンパクトなハッチバックに、元気なエンジンと固められた足回り、そして少々のエアロパーツを奢った、いわゆる「ホットハッチ」というジャンルは、昔から幅広いユーザーに愛されてきたものでした。
そんなホットハッチの不文律をキッチリと踏襲しているモデル、それが2代目の日産 ノートに2014年10月に追加となった「NISMO S」ではないでしょうか?
この記事では、ノート NISMO Sの中古車がとてもお買い得であることをお伝えしますが、その前にこのモデルは、どんなパフォーマンスを発揮していたのか振り返ってみましょう。
ベースは、使い勝手の良いハッチバックであるノートですが、エンジンとミッションは通常にないスペシャルなものが使用されています。
そのエンジンは、直列4気筒DOHC1.6LのHR16DE型で、さらに専用のシリンダーヘッドとピストンで圧縮比を高め、ハイリフトカムシャフトや専用吸排気システムなどによって140ps/16.6kg・mという出力を誇ります。
実は、同じ型式のエンジンが北米仕様などには搭載されていたのですが、そちらは111ps/14.8kg・mというスペックでしたから、そのチューニング度合いが分かりますね。
そして、そこに組み合わされるミッションは、なんと通常のノートには設定すらされていない、3ペダルの5速マニュアルミッションとなるのです。
ちなみに、このエンジンとミッションはベース車から載せ替えた形となっているため、車検証上の記載は「E12改」となり、エンジンルームのコーションプレートには、ベース車の「HR12DE」というエンジン型式が記載されたままとなっている点も、マニアならニヤリとしてしまうことでしょう。
さらに、当然ながら足回りも専用にチューニングされた強化品が備わり、ホイールは17インチにインチアップ。そして、通常ドラム式のリアブレーキもディスク式に変更されています。
そのパワーと強化された足回りを受け止めるボディには、フロント&リアのサスペンションメンバーステーやフロント&リアのトンネルステー、リアアンダーフロアVバー、リアクロスバーといった補強パーツが追加され、ベース車よりも数ランク上のボディ剛性を実現しているのです。
最後は一目で「NISMO」であることが分かる、他のNISMOシリーズと共通の意匠をもつエアロパーツ類ですが、こちらもただのドレスアップパーツではありません。
レースフィールドからのフィードバックによって空気抵抗を増やすことなく、より大きなダウンフォースを発生できるように計算されつくした形状となっており、NISMOらしい安定感あふれる走りをサポートしてくれるものとなっています。
▼検索条件
日産 ノート NISMO S(2代目)×全国新車でも十分魅力的なプライス! 中古車ではさらにその魅力が増大!!
このように、走りに直結する部分だけでも数多くの変更点のあるノートNISMO Sですが、ここまで手が入っているにも関わらず、登場時の価格は224万4240円と超絶なバーゲン価格。
当時の最も安いグレードがおよそ139万円でしたから、その差額は85万円。しかし、これらの変更をやろうと思えば85万円では足りないのは明らかですね。
そんな新車時からバーゲン価格が魅力的だったノートNISMO S。中古車になったらより一層その魅力が強まっているのです!
2代目ノートのラインナップの中では、最もとがった仕様と言っても過言ではないNISMO Sではありますが、6年ほど生産・販売されていました。なので、執筆時点の掲載台数は78台とそれなりの台数を見つけることができました。
ちなみに、ノート自体は2016年11月に大幅なマイナーチェンジがなされ、フロントマスクが一新された他、「e-POWER」が追加されるといった出来事がありました。
ですが、NISMO Sに関してはエクステリアがベース車に準じた変更となった以外、走りに関わる部分での大きな変更はなし。
中には、マイナーチェンジ後のVモーショングリルはちょっと……という声も聞かれますが、そこは好み(と予算)で選んでしまって問題ないでしょう。
そんなノートNISMO Sですが、なんと安いものでは総額100万円を切るものも存在するようになってきました。
さすがに走行距離は10万km目前といったところになってしまいますが、メーカー純正チューニングモデルなので、ノーマルに近いものであればそこまで心配も要らなそうなのが嬉しいところです。
一方、最も多いボリュームゾーンは総額150万円前後といったところで、このあたりの金額になると走行も2万~3万km台のものも十分射程圏内となります。また、このあたりの金額になるとVモーショングリルとなった後期型もチラホラ見つけることができます。
スポーツモデルでありがちな、修復歴アリの個体も78台中6台のみと少ない割合で、状態の良いものが多い印象です。
また、多くのカスタマイズが施されたものもほとんどなく、ノーマルに近い状態のものが多いのも特徴のひとつ。これはやはりNISMOのチューニングの完成度の高さの裏付けといえるでしょう。
ということで、圧倒的な速さこそないものの、ホットハッチの基本を抑え、NISMOによるチューニングが施されたノートNISMO Sは、コストパフォーマンスに優れた良質なスポーツモデルなのです。
もちろん、ベース車の美点である広い後部座席やアレンジ可能な荷室などはそのままですから、ファーストカーとしても十分に活躍してくれそうです。
▼検索条件
日産 ノート NISMO S(2代目)×全国自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。
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