内装の質が高いコンパクトカーを低予算で手に入れたい。それなら総額50万円で走行距離5万km以下の個体が狙えるマツダ ベリーサはいかが?
2020/09/15
小さな高級車を目指して開発されたベリーサ
取り回しの良さ、燃費性能の良さなどから、多くの人が選んでいるコンパクトカー。都市部の駐車場事情にも適しているので、メーカー各社も様々なタイプを発売しています。
一方でコンパクトカーは、価格を抑えるために内外装は高級車と比べると、見劣りする部分もありますね。
気軽に乗れるコンパクトカーを買おうと思っているけれど、内外装の質感にも妥協したくない。
もしそう思っているなら、マツダが2015年まで製造していた、プレミアムコンパクトのベリーサに注目してみましょう。
現在ベリーサは、ほぼすべての中古車が総額100万円以下で買うことが可能。総額50万円以下で中古車を見つけることもできるお得なプレミアムカーです。
今でも鮮度を失っていない内外装のデザイン
ベリーサは2004年6月にデビュー。その車名はイタリア語の“Verita(真実)”と英語の“Satisfaction(満足)”を組み合わせた造語で、こだわりをもつ人と、それに応えるモノとの理想的な関係を表しています。
ちょうどこの時代は、小さな車にも個性や上質さが求められる風潮があり、輸入プレミアムブランドの日本導入が始まったり、日産がティーダというプレミアムコンパクトを登場させます。
マツダは、プラットフォームを一新した2代目デミオをベースにプレミアムコンパクトを開発。それがベリーサです。
ボディサイズは、全長3975mm×全幅1695mm×全高1530mmとコンパクトカーとしては標準的ですが、厚みのあるフロントマスクにより重厚感を強調しています。ヘッドライトは内部が4灯式になっていて、内部にアルミ蒸着加工を施すことで、高級感が高められました。
ボディサイドは、キャラクターラインで表情をつけるのではなく、肉厚な面構成でシンプルながら陰影を感じるデザインにしています。これは、現在のカーデザインの流行に通じるものがある部分です。
インテリアもエクステリアと同じように、シンプルながら上品な雰囲気に仕立てられていて、さながら高級マンションのモデルルームのような雰囲気です。インパネ中央のセンターパネルは、チタン調の素材が使われ、継ぎ目をなくすことで上質な雰囲気に仕立てられました。
シートは、背もたれと座面に厚みをもたせ、体を包み込むデザインに。その作り込みは、ソファのようなシート作りを得意とするフランス車のような雰囲気です。シート座面のフレームは、マツダの上級モデルであるアテンザと同じものを使っているため、コンパクトカーでもゆったり座ることができるのです。
オプションのレザーパッケージは、ハーフレザーシートやレザーの大型アームレスト、ウッド調&レザー調のステアリングなどが備わります。
助手席前にあるアッパーボックスに、大型のメイクアップミラーが付いているなど、エスコートする女性への心配りもしっかりしています。
ベリーサのプレミアム性を高めている、大きな要素が静粛性。一般的なコンパクトカーに使われているものより分厚いガラスを使い、ドアシールを二重にすることで外からの音の侵入を減らしています。
搭載エンジンは1.5L直4で、最高出力は83kW(113ps)、最大トルクは140N・m(14.3kg-m)。燃料はもちろんレギュラーガソリンになります。
年式により、内装のカラーリングが異なる
2004年から2015年まで11年にわたり製造されたベリーサですが、生産終了までにマイナーチェンジは1回のみ。あとは細かい仕様変更を行うことで商品力を高めていました。
2006年8月のマイナーチェンジでは、インテリアの素材変更などが行われました。
上級グレードのLは、ブラック&ブラウンのツートーン本革を採用。ベースグレードのCは、ダークレッドとオリーブという、2色の内装色が設定されました。インパネまわりもメッキ加飾で質感を高めています。
また、このタイミングでステアリングにオーディオ操作スイッチが取り付けられました。
2009年5月には、Cの内装色に薄紫がかったグレーを採用。2010年7月には、Cの内装色にコーラルブラウンを、Lにはクールブラックの本革シートが採用されました。
そして、2010年7月の一部改良でLにオートライトシステムやレインセンサーワイパーが採用されています。
2012年6月にはCのシート色がテーラードブラックに変更されています。
2012年式までは総額50万円以下の中古車が豊富
ベリーサを中古車で探す場合、まずは本革シートと布シートどちらが欲しいかを考え、次にカーセンサーnetに掲載される写真を見て、気に入った内装色を探してみましょう。
走行距離が多い個体は、シートにヘタリが見受けられることが多い傾向にあります。内装の綺麗さもベリーサのプレミアム感を味わううえで重要なポイントともいえます。
走行距離5万km未満の個体であれば、比較的劣化も少ないことが多いので、内装の綺麗さを重視する人は、低走行の物件を選ぶとよいでしょう。もちろん実車での確認もお忘れなく。
2012年式まであれば、ほとんど総額50万円で買うことができますが、走行5万km以下のものが欲しいなら、総額60万から70万円ほど見ておく必要があります。
流通量が多いのは、エクステリアにメッキパーツを施したCドレスアップパッケージ。また、スタイリッシュV(2007年)やクラッシースタイル(2011年)などの特別仕様車も見つかります。
流通量は少なめですが、2013年式以降だと走行5万km以下のものが多くなります。この年式だと、総額80万から90万円ほどの予算を見ておくといいでしょう。
▼検索条件
マツダ ベリーサ(初代)×全国自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL
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