日産 フェアレディZ▲世界中のスポーツカーファンから復活が熱望され、先代の生産終了から2年後となる2002年7月に復活したZ33型フェアレディZ。今回は、総額100万円以内の狙い目モデルを考えてみた

北米で大ヒットした和製スポーツクーペ

1969年にデビューした日産 フェアレディZ。日本はもとより海外でも人気のスポーツクーペだ。

特にメインターゲットとなる北米では、リーズナブルな価格で買える高性能スポーツカーとして大ヒットした。

1989年7月に登場したZ32型では、国産車で初めて最高出力280馬力を発生するV6ツインターボエンジンを搭載し話題を呼んだ。

Z32型の生産が終了した2000年8月から2年のブランクを経て、2002年7月にシリーズ3代目(S30型から数えて4代目)となるZ33型が復活。

同時期に生産されていたスカイラインと同じプラットフォームを採用しつつ、空力性能などスポーツカーとしての重要なパッケージ性能を追求し2シーター専用モデルとなった。

日産 フェアレディZ
日産 フェアレディZ

生産終了から12年たったいまでも人気は根強い

エンジンは新開発された3.6LのV6を搭載。これに6MTかマニュアルモード付き5ATが組み合わされた。

グレードは、標準、上級、スポーツ、上級スポーツの4タイプ。スポーツカーらしく、全グレードにMT仕様が設定されている。

一方AT仕様は、標準グレードと本革シートやBOSEサウンドシステムなどを採用した上級グレードのバージョンTのみとなる。

生産終了から12年経過した現在も人気は根強く、中古車流通量は400台前後の水準をキープ。そのうち約6割をAT仕様が占めている。

日産 フェアレディZ ▲低回転から大トルクを発生するV6 3.5Lガソリンエンジン
日産 フェアレディZ ▲バージョンS、バージョンSTのスポーツ系グレードには、Brembo製のブレーキシステムを採用

予算100万円圏内の物件数は、AT、MT仕様合わせて200台弱。予算100万円あれば、全体のおよそ半数を射程圏内に収めることができる。

予算100万円圏内の物件をグレード別に見てみると、標準グレードとバージョンTがそれぞれ80台強で多く、6MT仕様のみとなるスポーツ系のバージョンSとバージョンSTは、合わせても30台程度にとどまっている。

したがって、基本的には標準グレードとバージョンTをメインターゲットに据え、ある程度の選択肢を確保しつつ条件や好みに合う1台を選ぶ作戦が有効。

台数は限られてくるが、いずれのグレードも走行距離5万km以下の物件も見つかるという点もグッドだ。

上級グレードのバージョンT狙いが全方位的に有利

MT仕様にこだわらず、GTスポーツカー的に高い走行性能だけでなく快適性も重視するなら、本革シートを採用するバージョンTのAT仕様を本命に。

7万kmまで走行距離の条件を緩めれば、2005年8月までの前期型を中心に、ある程度の選択肢を確保できる。

短期決戦には向かないが、ハイバリューを追求する向きには、走行性能が一段とアップした2005年9月以降の後期型バージョンTを狙うのもアリだ。

同様に、グレードを絞り込まず、スポーツカーを操る楽しさを味わえるMT仕様にこだわって出物をじっくり待つのもの◎。


日産 フェアレディZ
日産 フェアレディZ
文/中野剛、写真/篠原晃一

▼検索条件

日産 フェアレディZ(Z33型)×総額100万円以下×全国