300ps・300N・m以上なのに300万円以下で狙える! トリプルスリーを達成した、メルセデス・ベンツのハイパワーラグジュアリーセダン
2020/04/04
2010年式以降で絞っても、数多あるトリプルスリーのメルセデス・ベンツ
プロ野球のトリプルスリーになぞらえ、「最高出力300ps以上・最大トルク300N・m以上・中古車価格300万円以下」を紹介するこの企画。
今回はメルセデス・ベンツの中でも、高級ブランドならでは高い走行性能だけではなく、どっしりとした乗り心地も得られるセダンの中からトリプルスリーを達成したモデルを紹介しよう。
日本車のように最高出力280psという自主規制がなかった輸入セダンには、トリプルスリーを達成している車はたくさんある。
また、同じエンジンを複数の車両に搭載するということも一般的だ。
そのため、メルセデス・ベンツのセダンでいっても、例えばAMG CLA45(旧型)は原稿執筆時点で2台の中古車がトリプルスリーに該当するし、逆に2000年代前半のSクラス(旧々型)やAMGのモデルもトリプルスリーを達成している。
そこで今回はさらに、中古車としておいしい時期を迎える2010年式以降の物件が選べ、かつ総額300万円以下で10台以上見つかるモデルに絞って紹介したい。
それでも下記のように、選び放題。パワフルで300万円以下から狙えるトリプルスリーを達成したメルセデス・ベンツのセダンを、早速見ていこう。
ラグジュアリーで絶滅危惧種のV12モデルもトリプルスリーだ
メルセデス・ベンツ Sクラス(2005~2013年モデル)
大排気量エンジンを搭載したモデルの多いメルセデス・ベンツには、最高出力300ps以上・最大トルク300N・m以上のモデルが多い。
2005年に登場した同社の最上級セダン・Sクラスにもいくつか存在した。
まず、2005年デビュー時にラインナップしていたS500。387ps/530N・mを発揮する5.5LのV8エンジンを搭載し、7速ATが組み合わされた。
2006年にS500からS550へ名称が変わったが、同じエンジンだ。4WDモデル(S550 4マチック)や、ロングホールベース版(S550ロングなど)も用意された。
また、同社の最高峰モデル(AMGモデルを除く)となるS600ロングが追加された。こちらは517ps/830N・mを発揮する5.5LのV12エンジンを搭載し、5速ATが組み合わされる。
さらに、2011年にはS550は4.7LのV8ツインターボ(S550ブルーエフィシェンシー)に切り替わり、排気量はダウンしたものの最高出力は435ps、最大トルクは700N・mに高められている。
同時に、新開発の306ps/370N・mを発揮する3.5Lエンジンを搭載した、S350ブルーエフィシェンシーも加わった。
<トリプルスリー達成モデル>
・S350ブルーエフィシェンシー
・S500/S500ロング
・S550/S550ロング/S550 4WDマチック/S550 4マチックロング
・S550ブルーエフィシェンシー/S550ブルーエフィシェンシーロング/S550 4マチックブルーエフィシェンシーロング
・S600ロング
※上記モデル名を頭につけた特別仕様車なども含む
デビュー時の車両本体価格はS500が1260万円~、S600ロングが1900万5000円。
支払総額300万円以内に収まるS550は81台で、フタケタ万円から探せる。また、2010年式以降でも160万円から見つかる。
最上位のS600ロングは、300万円以内で5台見つかった。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Sクラス(2005~2013年モデル)×総額300万円以内×全国贅沢な作りの4ドアクーペも、走らせるとマジで速い!?
メルセデス・ベンツ CLSクラス(2011~2018年生産モデル)
4ドアクーペという新しいマーケットを開拓したCLSクラス。
2011年に登場した2代目には、新開発された3.5LのV6エンジンを搭載したCLS350ブルーエフィシェンシーと、CLクラスやSクラスにも搭載された4.7LのV8ツインターボエンジンを搭載したCLS550ブルーエフィシェンシーがラインナップされた。
CLS350は306ps/370N・m、CLS550ブルーエフィシェンシーは408ps/600N・mを発揮する。いずれもトランスミッションには7速ATが組み合わせられた。
2014年10月にはマイナーチェンジが行われ、全車「マルチビームLED」へ進化。片側24個のLEDを個別制御することで、前方車両や対向車を避けるよう自動で照射範囲を調整する機能を備えた。同時にCLS550は9速ATとなった。
2015年2月にはCLS350からCLS400に切り替わり、エンジンは333ps/480N・mを発揮するV6ツインターボエンジンを搭載。電子制御式エアサスペンションも備えた。
<トリプルスリー達成モデル>
・CLS350ブルーエフィシェンシー/CLS350
・CLS550ブルーエフィシェンシー/CLS550
・CLS400
※上記モデル名を頭につけた特別仕様車なども含む
デビュー時の車両本体価格はCLS350ブルーエフィシェンシーが930万円、CLS550ブルーエフィシェンシーが1175万円。
原稿執筆時点で、支払総額300万円以内でCLS350ブルーエフィシェンシーは78台、CLS550ブルーエフィシェンシーは7台見つかった。
20015年以降のモデルであるCLS400も、7台中2台が300万円以内で見つかった。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ CLSクラス(2011~2018年モデル)×総額300万円以内×全国V8やV6、ハイブリッドなどトリプルスリーの選択肢が豊富
メルセデス・ベンツ Eクラス(2009年~2016年生産モデル)
上記CLSと同じパワートレインを搭載する旧型Eクラスも、トリプルスリーを達成している。
加えて、CLSクラスにはないE400ハイブリッドも、台数は少ないがトリプルスリーだ。
2009年5月に登場した際にラインナップしていたE550は、387ps/530N・mを発揮する5.5LのV8エンジンを搭載。
2011年にCLSクラスが登場したのを機に、CLSクラスにも搭載された3.5LのV6エンジン(306ps/370N・m)を積むE350ブルーエフィシェンシーと、E550に代えて4.7LのV8エンジン(408ps/600N・m)を積むE550ブルーエフィシェンシーがラインナップされた。
さらに、2013年のマイナーチェンジの際には3.5LのV6エンジン(306ps/370N・m)に電気モーターを組み合わせたE400ハイブリッドが追加。ハイパワーなのに15.2km/L(JC08モード)と低燃費なのが魅力のモデルだ。
なお、このタイミングでE350ブルーエフィシェンシーとE550ブルーエフィシェンシーの「ブルーエフィシェンシー」という名称が外されているため、前期型の後期型とでは同じE550でも排気量などのスペックが異なるので注意。
また2015年4月には、333ps/480N・mの3.5L V6エンジンを搭載するE400も加わった。
<トリプルスリー達成モデル>
・E550(前期/後期)
・E550ブルーエフィシェンシー
・E350ブルーエフィシェンシー
・E400ハイブリッド
・E400
※上記モデル名を頭につけた特別仕様車やグレードなども含む
デビュー時の車両本体価格はE550が1080万円、E350ブルーエフィシェンシーが872万円、E550ブルーエフィシェンシーが1120万円、E400ハイブリッドが890万円。
E550は8台見つかり、走行距離が5万km未満でも支払総額200万円から見つけられ、E350ブルーエフィシェンシーは16台で支払総額150万円以下から狙える。
また、数は少ないがE550ブルーエフィシェンシーは2台、E400ハイブリッドは4台が、そしてE400は1台が支払総額300万円以下で見つけることができる。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Eクラス(2009年~2016年生産モデル)×総額300万円以内×全国AMGのV8エンジンをコンパクトなボディに搭載!
メルセデス・ベンツ Cクラス C63 AMG(2007年~2014年生産モデル)
最後に紹介するのは、メルセデス・ベンツのハイパフォーマンスカーを手がけるメルセデスAMGのCクラス C63 AMG。
元々は独立したチューナーだったが、1999年に当時のダイムラー・クライスラーに吸収され、2014年から現在の名称である「メルセデスAMG」となった。
このC63は、ダイムラーに吸収され、メルセデスAMGになる前の2007年に登場した、旧型Cクラスのハイパフォーマンスモデルだ。
搭載されるエンジンは、AMGが独自設計した自然吸気の6.2L V8エンジン。最高出力457ps/最大トルク600N・mを発揮する。
組み合わされるトランスミッションは、パドルシフトを備え、シフトダウン時にはブリッピング(エンジンの回転数を合わせる空ぶかし)も行ってくれるAMGスピードシフトプラス7Gトロニック。
ちなみに、この組み合わせのパワートレインを積んだ旧型EクラスがE63、旧型SクラスはS63となる。オプションのパフォーマンスパッケージを選択すると最高出力が487psに高まる。
デビュー時の車両本体価格は1020万円。
原稿執筆時点でC63は14台見つかり、いずれも支払総額200万円台だ。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Cクラス C63 AMG(2007~2014年モデル)×総額300万円以内×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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