トヨタ アルファード ▲大人気であることは確かなのだが、とにかくグレードの数が多すぎて何がなんだかよくわからない現行型トヨタ アルファード。中古車を買う場合は結局どのグレードを狙うのが正解なのか? 考えてみました!

ミニバン1位には納得だが、とにかくグレード数が多くて煩雑!

カーセンサーだけが持っている膨大なデータをもとにした、毎年恒例の中古車注目度&競争率ランキング「カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー」。その2019年版で総合4位に付け、ミニバン・ワンボックスカー部門第1位に輝いたのは現行型トヨタ アルファードでした。


絶妙な迫力を備えたフロントマスクと、グレードにもよりますが、ひたすら豪華で快適なインテリア。そして大柄でありながら、まずまずビシッとした走りも披露してくれる点などから、現行型アルファードがミニバン部門第1位となったことについては「納得」の2文字しかありません。

しかし実際に購入を検討する段階になると問題になってくるのが、「グレード数がやたら多くてわかりづらい」ということです。

例えば、カーセンサーnetで現行型アルファードのグレードラインナップを調べようとすると、とりあえず下記のような画面が現れます。
 

トヨタ アルファード▲2019年12月以降の最新世代のグレード展開をカーセンサーnetで調べようとするとこんな感じになってしまう。これで全部ではなく、この下にも36種類のグレードがずらりと並んでいる!

この画像に載っている17グレードだけでも相当なモノですが、実際はまだ下に続いており、今数えてみたら合計53種類ありました。……これはもう本当に「わけがわからない」と言っても過言ではないはずです。

しかし、「わけがわからない」では済まされないのがグレード選びですので、本稿では現行型アルファードのグレード構成をなるべくわかりやすく整理するとともに、「中古車としてのオススメグレード」をズバリ提示してみたいと思います。
 

トヨタ アルファード▲現行型トヨタ アルファードは2017年12月にマイナーチェンジを実施。こちらの写真は2015年1月デビューの前期型
トヨタ アルファード▲で、こちらが2017年12月以降の後期型。フロントマスクのデザインがよりダイナミックかつ繊細になると同時に、衝突回避システム「トヨタセーフティセンスP」の機能・精度もバージョンアップ
トヨタ アルファード▲グレードによって細部は異なるが、現行型アルファードの車内はおおむねこのような感じ

主要グレードの特徴をざっくりご説明します!

グレードの数がめったやたらと多い現行型アルファードですが、ボディタイプで分けると「標準ボディ」と「エアロボディ」の2つに大別されます。
 

トヨタ アルファード▲こちらが後期型の標準ボディ
トヨタ アルファード▲こちらは後期型のエアロボディ。フロントマスクのデザインはかなりアグレッシブ

写真上のやや落ち着いたフロントマスクのもの(白いやつ)が標準ボディで、ギラギラしてる感じのもの(黒っぽいやつ)がエアロボディです。どちらを選ぶべきかの正解は特にありませんので、ここは「好み」で決めれば十分でしょう。

そしてもうひとつ大別できるのがパワーユニット(動力源)です。大きく分けると「ガソリン」と「ハイブリッド」という2つの種別があって、その中でもガソリンエンジンは2.5L直4と3.5L V6の2種類が存在します。

これまたどれを選ぶかは基本的に好みの問題ですが、実際は、

●2.5L直4=中古車はまあまあ安価なモノもあり、流通量が多い
●3.5L V6=中古車相場はやや高めで、そもそも数が少ない
●ハイブリッド=中古車はまあまあ安価なモノもあるが、流通量が少なめ


という状況になっています。これを踏まえたうえで次に「主要グレードの特徴」をざっくりとつかんでまいりましょう。

【標準ボディ】
●X/HYBRID X|標準ボディのいちばん安いやつで、乗車定員は8人(HXBRID Xは7人乗りもあり)。先進安全装備などは上級グレードとほぼ変わりませんが、こちらはシート表皮がファブリックとなり、ホイール径は16インチに。ガソリンエンジンは2.5L。

●G/HYBRID G|標準ボディの中間グレードで、ガソリンエンジンの排気量は2.5L。シート表皮はファブリックではなく合成皮革になります。そしてホイール径は17インチに。2列目シートは「リラックスキャプテンシート」です。

●HYBRID G“Fパッケージ”|HYBRID Gの2列目を「エグゼクティブパワーシート」にしたパッケージ。

●GF|3.5L V6エンジンを積むガソリン車専用グレード。シート表皮は合成皮革で、ホイール径は17インチ。2列目シートは「エグゼクティブパワーシート」です。

●Executive Lounge/HYBRID Executive Lounge|標準ボディのトップグレード。シート表皮は合成皮革ではなく本革となり、2列目シートは超絶豪華な「エグゼクティブラウンジシート」に。その他もろもろの豪華装備も付いて、ガソリン車のエンジンは3.5L V6となります。
 

トヨタ アルファード▲7人乗り仕様の比較的安価なグレードの2列目に採用されている「リラックスキャプテンシート」
トヨタ アルファード▲こちらは基本的には中間グレード以上に採用される「エグゼクティブパワーシート」
 

【エアロボディ】
●S/HYBRID S|エアロボディのいちばん安いやつで、乗車定員は7~8人(HXBRID Sは7人乗りのみ)。先進安全装備などは上級グレードとほぼ変わりませんが、こちらのシート表皮はファブリック。ホイール径はガソリンが18インチで、ハイブリッドは17インチのハイパークロームメタリック塗装。2列目シートは「リラックスキャプテンシート」です。

●S“Cパッケージ”|ベースはSですがシート表皮がファブリックから合成皮革になり、18インチホイールが「切削光輝+ブラック塗装」になると同時に2列目が「エグゼクティブパワーシート」になるなど、ちょっと上級な香りがする2.5Lガソリン車のパッケージ。

●SC|名前はS“Cパッケージ”とよく似てますが、こちらは3.5L V6エンジンを搭載するエアロボディ。装備類はS“Cパッケージ”とほぼ同様です。

●HYBRID SR|エアロボディ系ハイブリッドの、Sよりひとつ上のグレード。シート表皮は合成皮革で、2列目シートは「リラックスキャプテンシート」。17インチホイールはハイパークロームメタリック塗装です。

●HYBRID SR“Cパッケージ”|HYBRID SRの上級パッケージで、こちらの2列目シートは「エグゼクティブパワーシート」になります。

●Executive Lounge S/HYBRID Executive Lounge S|エアロボディのトップグレードであり、ありとあらゆる(?)豪華装備が投入された現行型アルファードのトップグレード。シート表皮は合成皮革ではなく当然本革で、2列目シートも当然ながら「エグゼクティブラウンジシート」。

かなりかいつまんでまとめたつもりですが、それでもやや煩雑になってしまったかもしれません。ですがとにかく以上が、現行型アルファード主要グレードの大まかな特徴です。
 

最上級グレードは無しではないが、最廉価グレードは避けたい

各グレードの大まかな特徴をつかんだところで「具体的なチョイス」に進みましょう。

まず「標準ボディかエアロボディか」は前述のとおり好みの問題ですので、お好きになさってください。

そのうえで、これも前述しましたが3.5L V6のガソリンエンジンを搭載するグレードは中古車の流通量が少なめであるため、最初に思いきって除外したいと思います(どうしても大排気量ガソリンエンジンがお好きな人は、頑張って探してください)。

となると残るのは、

【標準ボディ】
●X/HYBRID X|標準ボディのいちばん安いやつ
●G/HYBRID G|標準ボディの中間グレード
●HYBRID G“Fパッケージ”|HYBRID Gをちょっと豪華にしたやつ
●HYBRID Executive Lounge|標準ボディのトップグレード


【エアロボディ】
●S/HYBRID S|エアロボディのいちばん安いやつ
●S“Cパッケージ”|Sにやや豪華な装備を付けたやつ
●HYBRID SR|Sよりひとつ上のグレード
●HYBRID SR“Cパッケージ”|HYBRID SRをさらにやや豪華にしたやつ
●HYBRID Executive Lounge S|現行型アルファードのトップグレード


ということになります。

ここからさらにXとHYBRID X、S、HYBRID Sの4グレード、つまり「いちばん安いやつ」も除外したいと考えます。

なぜならば、せっかく現行型アルファードに乗るならば、ある程度「ゴージャスな感じ」である方が絶対に満足できます。そうなると「ファブリックシート+2列目はリラックスキャプテンシート」となる前述の4グレードは若干分が悪いんですね。
 

トヨタ アルファード▲ファブリックシートとなるグレードの車内はこんな感じ。もちろんファブリックシートが悪いわけではないものの、アルファードという車にはあまりマッチしていないと思うのだが、いかがだろうか?

また、これら4グレードの中古車相場は確かに安いのですが、その分だけ「リセール相場も安い」ことが予想されますので、筆者としては除外してしまいたいと考えます(ファブリックシートのアルファードがお好きな方にはすみません)。

そして、最上級グレードであるHYBRID Executive Lounge と同Lounge Sも……やはり除外しましょう。なぜならば、これらの相場は「総額640万円以上」というイメージですので、普通はなかなか手が出ないからです。

ただし、現行型アルファードは最上級グレードのリセール相場がかなり高いため、「他のグレードを買うより、総合的に考えるとむしろ安い」と言うこともできます。そのため、もしも初期資金をたくさんお持ちであるならば、エグゼクティブラウンジ系を買ってしまうのも賢いかもしれません。
 

トヨタ アルファード▲Executive Loungeの専用装備である「大型アームレスト+格納式テーブル」
トヨタ アルファード▲こちらもExecutive Lounge専用装備となるパワーオットマン(伸縮機構付き)
 

結論として狙い目はこの6種類。探しやすいのは「S“Cパッケージ”」か

ということでさんざん検討を重ねた結果、「今、中古車として探すべき現行型アルファード」の姿が見えてまいりました。それはズバリ下記の6グレードです。

【標準ボディがお好みなら】
●G|標準ボディ(ガソリン)の中間グレード
●HYBRID G|標準ボディ(ハイブリッド)の中間グレード
●HYBRID G“Fパッケージ”|HYBRID Gのちょっといいやつ


【エアロボディがお好みなら】
●S“Cパッケージ”|ベーシックなにSちょい豪華装備を付けたエアロボディ系ガソリン車
●HYBRID SR|エアロボディ系ハイブリッドの中間グレード
●HYBRID SR“Cパッケージ”|HYBRID SRをやや豪華にしたやつ


そして上記6グレードの装備内容と相場状況をあらためて整理すると、下記のとおりとなります。
 

トヨタ アルファード▲「中古車相場」は2020年3月半ば原稿執筆時点。※シート表皮はすべて合成皮革
 

ここまでに検討した各グレードの特徴と上記の相場を見比べながら、ご自身の好みや予算感に合う1台を見つけていただければと思います。

とはいえ、上記6グレードの中で圧倒的に流通量が多いのが2.5Lガソリンの「S“Cパッケージ”」です。

これはエアロボディのガソリン車の中ではいちばん安いやつであるSがベースであるため比較的安価なのですが、その割に2列目シートがけっこうゴージャスな「エグゼクティブパワーシート」になるということで人気のグレード。

確かにお買い得感が強いグレードだと思いますので、まずは「S“Cパッケージ”」をチェックすることから、現行型アルファード探しを始めてみてもいいかもしれませんね。
 

文/伊達軍曹、写真/トヨタ

▼検索条件

トヨタ アルファード(2015年1月~生産中モデル) S“Cパッケージ”

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トヨタ アルファード(2015年1月~生産中モデル) × G & HYBRID G & HYBRID G“Fパッケージ”

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トヨタ アルファード(2015年1月~生産中モデル) × S“Cパッケージ” & HYBRID SR & HYBRID SR“Cパッケージ”

▼検索条件

トヨタ アルファード(2015年1月~生産中モデル)
伊達軍曹

自動車ライター

伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル XV。