▲HVのパイオニア! 現在に至るまで22年間どのような歩みを経たのか ▲HVのパイオニア! 現在に至るまで22年間どのような歩みを経たのか

どこを見てもHV。そのパイオニアとは!?

今やすっかり日常に溶け込んだ感のあるハイブリッド車。

街を見回してもハイブリッド車を1台も見かけない日は皆無といえるでしょう。昨年の登録車販売台数ランキングでも、上位20車種の中でハイブリッドをもたない車種はわずか3車種となっています。

そんなハイブリッド車を身近な存在にしたパイオニアはなんといっても1997年にデビューしたトヨタ プリウスであることは間違いないところ。

そこで今回はプリウスの歴史を振り返り、今中古で狙い目のモデルをチェックしていきたいと思います!

プリウスが発売されてから22年の歩み

▲初代プリウス▲初代プリウス

■初代(1997~2003年)
「21世紀に間に合いました」というキャッチコピーで登場した初代プリウス。

今ではハッチバックのイメージがあるプリウスですが、初代は5ナンバーサイズの4ドアセダンとして登場しています。

THS (Toyota Hybrid System)と名付けられたパワーユニットは1.5Lにモーターを組み合わせたもので、当時のカタログ燃費は28.0km/Lと同クラスの他車種に比べて圧倒的な数値をマークしていたのです。

2000年5月には大幅なマイナーチェンジを実施し、型式もNHW10からNHW11へと変更。

見た目の変更こそそれほどありませんでしたが、モーターが一新されるなど中身的にはフルモデルチェンジに近い改良がなされています。

ただし、今のような人気車種になることは叶わず、2003年に2代目へとバトンタッチをしたのでした。
 

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トヨタ プリウス(初代)×全国
▲2代目プリウス▲2代目プリウス

■2代目(2003~2011年)
2代目となったプリウスは、ボディタイプを現在も採用するワンモーションフォルムの5ドアハッチバックへと変更。

ボディサイズも海外での販売も考慮して拡大され、3ナンバーサイズとなりました。

搭載されるパワーユニットは引き続き1.5Lエンジンとモーターの組み合わせですが、システムは大幅に改良されTHS-IIへと進化。カタログ燃費は脅威の35.5km/Lとなりました。

この代からは走りの面を強化した「ツーリングセレクション」が新たに登場。

エアロパーツや大径ホイールなどを装備し、現行モデルまで続く人気グレードのひとつとなっています。

2009年5月には3代目モデルが登場しますが、主に法人ユーザー向けに2代目モデルを「プリウスEX」として併売し、2011年まで販売が続けられました。
 

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トヨタ プリウス(2代目)×全国
▲3代目プリウス▲3代目プリウス

■3代目(2009~2015年)
2009年5月に登場した3代目モデルは、エンジンの排気量を1.5Lから1.8Lへと拡大。

ハイブリッドシステムもTHS-IIから「リダクション機構付THS-II」へと進化。名前こそ「II」のままですが、全体の9割ほどが新規開発されたほぼ別物が搭載されています。

2011年12月に行われたマイナーチェンジ時には、現在の「GR」の基となったスポーツコンバージョンモデルの「G's」が登場。

専用エアロパーツの他、追加でボディ補強もプラスされ、よりスポーティなプリウスとなっていました(パワートレイン系は変更なし)。

さらに翌2012年1月には、外部のコンセントからも充電が可能となったプリウスPHVも追加。満充電状態でのEV走行可能距離が26.4km、プラグインハイブリッド燃費は61.0km/Lとなっています。

なお、2011年5月にはステーションワゴンタイプのプリウスαが登場していますが、これは3代目プリウスの派生車種ではなく、全く別の新規車種扱いとなります。

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トヨタ プリウス(3代目)×全国
▲4代目プリウス▲4代目プリウス

■4代目(2015年~)
そして2015年12月には現行モデルとなる4代目プリウスが登場。

トヨタの新しいプラットフォームであるTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)を採用した第1号車であり、燃費性能だけでなく、走行性能も大幅にアップデートしたモデルとなりました。

そしてカタログ燃費はついに大台を突破して40.8km/L(Lグレード)を達成。さらにプリウスとしては初の4WD仕様も登場し、積雪地帯のユーザーにも買いやすいモデルとなりました。

また安全装備も衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense」も装備しすべての面において大幅なアップグレードがされたモデルとなっています。(前期型はグレードにより非装着あり)

プラグインハイブリッドモデルであるプリウスPHVも2017年2月にフルモデルチェンジ。満充電状態でのEV走行可能距離が68.2kmと大幅に向上しました。

さらに現状プリウスには存在しないスポーツコンバージョンモデルである「GR」もプリウスPHVには設定されています。

ただ、従来型に比べてかなり癖のあるデザインとなった4代目モデルは賛否両論となり、販売台数で弟分のアクアに負けることもしばしば。

2018年12月のマイナーチェンジで若干マイルドなデザインへと変更されました。

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トヨタ プリウス(4代目・現行型)×全国

安く買うなら2代目、程度重視なら現行初期型を狙え!

▲2代目プリウスオススメ

■なるべく安く抑えたい
・オススメ:2代目のプリウス。グレードは問わず
・予算目安:総額70万円以下


2代目プリウスはデビューからおよそ10年前後が経過したモデルです。

そのため、グレードよりも走行距離や状態によって価格に非常にばらつきがあるため、グレードで絞るよりも状態で絞った方がいいでしょう。

2代目プリウスは実はグレードによる差異がそれほどないモデルのため、とにかく手ごろなハイブリッド車が欲しいという人にはうってつけといえます。

基本的にはトラブルの少ない2代目プリウスですが、やはり気になるのは駆動用バッテリーの状態。

しかし、目視で確認できる部分ではないため、なるべく低走行の個体を狙うのが安心でしょう。台数は少なくなりますが、メーカー系販売店の保証付きのものを狙うのもひとつの手といえますね。

ただ、執筆時点で2代目プリウスの掲載台数はおよそ470台ですが、5万km未満となるとググっと減って約60台となってしまいます。総額70万円以内で狙える個体がほとんどとなりますが、ある程度根気よく探す覚悟が必要となるでしょう。

また、メーカー系販売店で絞ると約10台とさらに狭き門となりますが、おそらく年式的にもメーカー系販売店で保証付きの個体を見つけることができるラストチャンスだと思われます。
 

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トヨタ プリウス(2代目)×総額70万円以下
▲4代目プリウスオススメ

■価格も大事だけど高年式低走層物件が良い
・オススメ:現行プリウス前期型。なかでも安全装備付きのSグレード
・予算目安:総額200万円以下


高年式のプリウスを狙うなら3代目! と言いたいところですが、最終型に近い低走行の個体だと、3代目でも総額200万円に近い価格となってしまいます。

しかし、ここまでの予算を用意するならば、なんと現行プリウスの初期型(2015~2016年式)が狙えてしまうのです。

プラットフォームも新しいTNGAとなり、先進安全装備のToyota Safety Senseが装着されたモデルだけに、車としての完成度は3代目モデルを遥かに凌駕しています。

今回オススメしている前期型Sグレードには安全装備のToyota Safety Senseがオプション設定となっています。なので、カーセンサーで検索する際は「衝突被害軽減ブレーキ」にチェックを入れてくださいね。

賛否のあった見た目さえ拒否反応がなければ非常にお買い得なモデルとなっているのです。

今回オススメの4代目プリウスのカーセンサーへの掲載台数は400台を超えており、上記条件に絞ると150台くらいとなります。(2019年4月2日現在)

もちろん5年の特別保証もまだ残っている年式ですから、万が一のトラブルも保証修理が受けられるというのもアドバンテージですね。

年式が新しいので走行距離も2万~3万㎞といったものも多く、まもなく初回車検を迎えて代替がされる車両も増えてくる今のタイミングが良質な個体を探すベストの時期といえそうです。

タマ数が多いだけに迷ってしまいそうな歴代プリウス選びですが、目的をはっきりさせて探せば台数もある程度絞ることが可能。

その中から目的にぴったりな良い個体を見つけて、快適なハイブリッド車ライフを送りましょう!

文/小鮒康一、写真/トヨタ、編集部
 

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トヨタ プリウス(4代目)Sグレード×総額200万円以下
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産リーフ、初代パルサー、NAロードスター。