Q. 納車前に約束したキズや凹みの修理、無料だと思っていたのに高額費用を請求されました！

納車までに気になるキズや凹みの修理を頼んだら、納車時に予想外に高額な修理代を請求されました。そもそも納車前の修理は販売店の義務なのでは？

A. 車として機能しない箇所の修理以外は有料でしょう

ブレーキやエンジンなど、通常の走行に支障がある箇所が故障していた場合、「車＝走る」という機能を満たしていないので、販売店は無料でしっかりと修理して売る必要があります。

これがキズや凹みなどの場合は、販売店側が修理にかかる費用を見積もりとして提出し、ユーザー側に判断を仰ぐのが普通でしょう。また、ユーザー側も口約束ではなく、きちんと見積もりを要求するべきです。

とはいえ、もし見積もりがなく口約束でも、そこに請負契約は成立しており、修理代を支払わなくてはいけない可能性が高いでしょう。そもそも、中古車は新車と違い、多少のキズや凹みはついてまわるもの。なんでも無料で直してもらうというのは難しいと思われます。

ここがポイント！

納車までにキズ、凹みなどの修理が必要なら、別途見積もりを取ることが大切です。修理依頼をした時点で口約束でも契約は成立するので注意しましょう。

■使える法律用語■

請負契約（うけおいけいやく）
民法632条で定義されている契約関係。注文者からの依頼により、請負者(今回の場合は販売店)はある仕事(今回の場合は修理)を完成することを約束し、注文者はその仕事の結果に対して報酬(今回の場合は修理代)を支払わなくてはいけない。