Q. うっかり約款を読まずに契約書に判を押してしまいました。理不尽な内容でも守る必要あり?

車が手に入るのがうれしくて、契約書の裏に細かい字で書いてある約款をあまり読まずに契約してしまいました。後から確認してみて、理不尽な内容が書かれていた場合でも守る必要はあるのでしょうか?

A. 捺印した時点で内容に同意したことに! 基本的には守らなくてはいけません

約款(やっかん)とは、契約書の裏に書いてある契約条項のこと。契約における細かい内容を決めたものです。契約時にお店が用意した約款を読んでそれに同意する、というかたちが一般的な流れになります。

この同意の意思が署名捺印。もし、内容を読んでいなくても、署名捺印をすると、法律的には「同意した」ことになります

ただし、お店の説明が詐欺的なものの場合などは、署名捺印をしても、消費者契約法に基づいて契約の取り消しは可能。また、消費者に明らかに不利な条項が約款にある場合には、店側には口頭で説明をする義務が生じると考えられます。

約款は必ず内容を確認し、不明点はお店に説明を求めて、十分理解した上で契約しましょう。

ここがポイント!

署名捺印=「内容に同意した」という証なので、契約内容や約款の確認は慎重に行いましょう。ただし詐欺的な売買の場合、消費者契約法で契約取り消しが可能です。

■使える法律用語■

消費者契約法(消費者契約法)
消費者契約法は、消費者と事業者の情報力・交渉力の格差を前提としており、契約内容が詐欺的な場合などに消費者に契約の取消権を与え、消費者の利益を守る法律。消費者と事業者の間で結ぶすべての契約が対象となっている。