10位 トヨタ プリウス(現行型)
最高値モデルは325万円から245万円にまで下落している
ニューヨーク原油先物市場で市場最高値となる1バレル147ドルを記録したのは昨年7月のこと。金融機関の大混乱で投機マネーが一気に原油取引に流れ込んだのがその大きな原因だった。 原油価格の高騰で日本国内でも一時レギュラーガソリンがリッター185円にまで高騰。ガソリン価格が急上昇したことで、ハイブリッド車への関心が高まり、昨年夏から中古車の価格は急上昇し、流通台数も激減した。
あれから6カ月、ハイブリッド車の相場と流通台数はいったいどうなっているのだろうか? 調べてみると大方の予想どおり、相場は大幅に下落していた。ハイブリッド車の代名詞であるプリウスの昨年10月のデータを見てみると、最低価格が196万円、最高価格は325万円だった。 そして現在の相場はというと、最低価格159万円、最高価格は245万円にまで下落。平均相場で比較すると37万円もの値落ちだ。同時に流通台数(関東エリア)も99台から2倍以上の217台にまで増えている。
プリウスの場合、ようやく適正相場に戻ったといえるだろう。しかも来月に登場する新型への乗り替えも多いと見られ、流通台数の増加は必至。そうなれば流通過多を理由に今後さらに相場は下落していくはず。昨年夏から秋にかけ割高感の否めなかったプリウスが一転して非常にバリュー度の高い中古車になるだろう。相場動向から目が離せない一台だ。
9位 トヨタ クラウンマジェスタ(旧型)
相場は今がほぼ底値か今後は一気に上昇する可能性も
クラウンマジェスタの相場も大幅に下落している。大排気量の高級セダンという理由に加え、アスリートおよびロイヤルサルーンが先行してモデルチェンジを行ったこと、さらにモデルチェンジを目前に控えた( 3月にフルモデルチェンジ)モデル末期ゆえの相場下落も重なったことが影響した。
6カ月前の平均相場は350万円、これが現在では313万円までに下落している。最低価格では50万円、最高価格では170万円ものダウンということから、高年式の価格の高いモデルがかなり大きな影響を受けていることがわかる。
しかし平均相場でレクサスGSほどの下落にならなかったのは、それなりに売れ続けているという状況があるからだ。相場変動に敏感なユーザーが、相場下落にいち早く反応し購入に踏み切っているため、中古車の流通台数は減り続けている。これ以上流通台数が減ると、今度は相場が上がるのは必至。好条件のマジェスタを手に入れたいなら、のんびり構えている暇はない。今すぐ、アクションを起こしたいところだ。
8位 トヨタ ランドクルーザー200(現行型)
平均相場は48万円も落ちて429万円に
ランドクルーザーは200系も値落ちしている。元々価格帯の高いモデルなので平均相場も高め、それゆえ値落ちの金額もかなり大きなものになる。昨年10月から今年3月までの6カ月で平均相場は48万円ダウンの429万円に下落している。
7位 トヨタ ハリアーハイブリッド(現行型)
値落ち額は大きいが相場はまだ高め
ハイブリッドカーは全般的に異常な相場から常識的な相場に戻ったというのが正しい見方。ハリアーハイブリッドは過去6カ月で50万円相場が下落しているが平均相場はいまだ300万円超えで決して安いとはいえない。今後の相場動向に注目。
6位 レクサス IS(現行型)
平均相場の物件でも好条件が揃う
人気の高いレクサスISにもついに200万円台前半の物件が登場し、半年の間に50万円以上も平均相場が下がっている。現在の平均相場は290万円で、この価格帯で走行距離1万~2万kmという少走行物件も選べる。
5位 トヨタ アルファードハイブリッド(旧型)
人気ハイブリッドミニバンわずか4~5年落ちで半額!
アルファードハイブリッドは2008年3月まで生産されたラージサイズ・ハイブリッドミニバンだ。2.4Lエンジンとモーター、CVTの組み合わせで人気を得たが、2008年5月に登場したアルファードの2代目には継承されず、トヨタのハイブリッドシステム搭載のミニバンはエスティマハイブリッドへと引き継がれた。
新車が手に入らなくなれば当然中古車相場は上昇、時を同じくしたガソリン価格の大幅な上昇も影響し、このモデルも夏から秋にかけ相場を上げていった。それから6カ月が経過した今、再び相場を見てみるとやはりこのモデルにも値落ちの波は押し寄せていた。昨年10月の平均相場は305万円だったが、現在は251万円にまで下落。その下落額は実に50万円を超えていたのである。
現在、初期のモデルであれば200万円以下は当たり前で、150万円を切る物件も目立つようになってきた。新車時価格は最も安いグレードでも385万円もした高額車。その人気のハイブリッドミニバンがわずか4~5年落ちで半額以下で買えるのは、かなり魅力的と言えるだろう。
4位 レクサス SC(現行型)
スペシャリティカーも苦戦しSCが3位に
レクサスSCのような高級スペシャリティカーにも時代の風は冷たい。このモデルも半年の間に60万円も値落ちしている状況だ。現在の平均相場は410万円と金額的にはまだ高いが、ついこの前まで500万円前後が中心だったことを考えるとかなり安くなっている。
3位 レクサス GS(現行型)
異常ともいえる相場の落ち込み間違いなく今が“買い”のモデル
過去6カ月、特に大幅な値落ちを見せたモデルには「大排気量」、「セダン」、「高級車」という3つの要素があった。その3つがすべて揃ってしまうと一体どうなるか? その答えが、レクサスGSの相場だ。平均相場75万円ダウン。なんとコンパクトカー1台分に相当する値落ちを見せたのがこのモデルである。
レクサスと言えば高級車の代名詞とも言えるブランド。昨年10月の時点では、平均相場で400万円超え、最低価格でも319万円していたが、現在では平均相場で320万円台、最低価格を見れば210万円というプライスを付けるモデルも流通している状況。最低価格帯では実に100万円以上安くなっているのだ。この手の高級車は、いつの時代も景気の変動をもろに受ける。景気悪化で車両売却が増え、関東だけでも6カ月前に17台しかなかった中古車の流通台数が、68台と3倍以上に増加。ただでさえ相場下落が進むなか、流通台数の急増が追い打ちをかけたのだ。
価格を下げているのは3.5LエンジンのGS350だけでなく、初期の4.3LエンジンのGS430も同じ。GS430は新車時630万円した車だが初めての車検時期を迎えた物件にもかかわらず、300万円以下というすでに新車時の半額を下回るプライスを付けるものもかなり出回っている。とにかくこの値落ちは異常。高級車狙いならレクサスGSのバリュー度に勝るモデルはなさそうだ。
2位 日産 GT-R(現行型)
高額物件が軒並み値落ちし77万円DOWN
人気絶頂のモデルも景気後退の影響を受けていた。GT-Rの平均相場は757万円から680万円に下落、6カ月の間に実に77万円も相場を下げていた。安い物件は20万円程度の下落にとどまっているが、高額物件は80万円近い大幅な値落ちをしている物件もある。
1位 トヨタ エスティマハイブリッド(現行型)
最低価格は300万円超えから200万円切りに
堂々の値落ち額ナンバーワンは、エスティマハイブリッド! 昨年は安いモデルがほとんど流通せず最低価格でも300万円超えという異常な状況だった。一時的な相場高騰もようやく落ち着き、現在では200万円以下物件も登場。平均相場も320万円まで下落している。
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