日産 アルティマハイブリッド 【ロジャー安川の米国自動車浪漫】
2008/11/04
インディをはじめ、数々のレースで活躍するプロレーシングドライバー・ロジャー安川氏が、北米でしか販売されていない魅力的な車を日本のみなさんに紹介します。
アルティマハイブリッドとしてのライバル車はトヨタ カムリハイブリッドやシボレー マリブハイブリッドといったところ。 ベース価格は$26,650(約280万円)~で上記のライバル車とほとんど同じ価格帯です。また、革シートやナビなども装備されているテクノロジーパッケージが付いたモデルは$32,375(約340万円)という価格設定になっています。
プラットフォームはルノーと共同開発した、Dプラットフォームを採用。ライディングもスムーズで快適です。室内のスペースも広々としていて好印象なのですが、シートの質感に関してはもう少し高級感が欲しいところです。
今後のハイブリッド車に関して、日産は独自のシステムを開発すると噂されていますが、現時点では新型Zの発表などを控えているので、次期ハイブリッド車の発表はしばらく先のことになりそうです。しかしながら個人的に、日産にはルノーとの提携以降、ハイセンス&スポーティを貫いているなか、“格好”が良いエコカーを開発してくれないかなと期待を寄せています。
■トヨタのハイブリッドシステムを日産流にアレンジ
↑アルティマハイブリッドは横部と後部に“HYBRID”のマークが付く以外は、ベースモデルと全く同じ外見。16インチのホイールが標準装備されています
今回は、日産としては初のハイブリッド車となるアルティマハイブリッドの紹介です。アルティマは北米で1993年から販売され、当時は日本のブルーバードがベースになっていました。ライバルは、トヨタ カムリやホンダ アコードなどです。2代目からは日本のモデルをベースにせず、北米専用車種としてアメリカでの生産が開始されました。2006年に現行モデルとなる4代目の発表。同年10月からハイブリッドモデルの販売が始まりました。現在もカリフォルニア州やニューヨーク州を含むアメリカ8州とカナダのみでの販売となっています。アルティマハイブリッドとしてのライバル車はトヨタ カムリハイブリッドやシボレー マリブハイブリッドといったところ。 ベース価格は$26,650(約280万円)~で上記のライバル車とほとんど同じ価格帯です。また、革シートやナビなども装備されているテクノロジーパッケージが付いたモデルは$32,375(約340万円)という価格設定になっています。
↑DOHC 2.5Lエンジンにトヨタのハイブリッドシナジードライブシステムを採用。トルクに関しては、3.5Lエンジンにも負けないほどです。内装や革シートに関してはもう少し質感が欲しいところですが、室内のスペースは広々としています
まずはハイブリッドシステムを見ていきましょう。アルティマハイブリッドに搭載されるシステムは、トヨタ自動車のハイブリッドシナジードライブシステムです。ただしエンジンは、アルティマのベース車でも使用している2.5LのQR25DEエンジンとなります。最高出力の198馬力という数字は平凡なものですが、エンジン(22.4kg-m)とモーター(27.5kg-m)からのトルクには、アクセルを踏んだ瞬間に驚きを感じます(ちなみにトヨタ プリウスのTHS IIシステムは最高出力110馬力、トルクはエンジンが11.2kg-m、モーターが40.8kg-m)。このことからトルクを最大限に生かすために、エンジンとモーターのセッティングを明らかにアグレッシブにしているという印象をうけます。その上、燃費は街中でも14.8km/L走ってくれて、これはカムリのハイブリッドよりも若干上回る数値です。↑トランスミッションには、eCVTが用いられています。ビークルダイナミックコントロール(VDC)やトラクションコントロールシステム(TCS)などの安全装置も標準装備
走りに関しては、ハイブリッド車としての重量のハンディキャップや、ロールセンターが高くなっているせいか、コーナリング時では少しモタモタする気がします。ブレーキのタッチも少し柔らかくスポンジーな感じで、完全に街乗り仕様だなと実感。プラットフォームはルノーと共同開発した、Dプラットフォームを採用。ライディングもスムーズで快適です。室内のスペースも広々としていて好印象なのですが、シートの質感に関してはもう少し高級感が欲しいところです。
今後のハイブリッド車に関して、日産は独自のシステムを開発すると噂されていますが、現時点では新型Zの発表などを控えているので、次期ハイブリッド車の発表はしばらく先のことになりそうです。しかしながら個人的に、日産にはルノーとの提携以降、ハイセンス&スポーティを貫いているなか、“格好”が良いエコカーを開発してくれないかなと期待を寄せています。
主要諸元のグレード:アルティマハイブリッド 駆動方式:FF トランスミッション:eCVT 全長×全幅×全高:4821mmX1768mmX1476mm
ホイールベース:2776mm 車両重量:1574kg 乗車定員:5名 エンジン種類:DOHC 直列4気筒/電動モーター 総排気量:2.5L
最高出力:198ps 最大トルク:22.4kg-m(エンジン)/27.5kg-m(モーター) 10・15モード燃費(km/L):- ガソリン種類/容量:無鉛レギュラー/76L
車両本体価格:$26,650(約280万円)
ホイールベース:2776mm 車両重量:1574kg 乗車定員:5名 エンジン種類:DOHC 直列4気筒/電動モーター 総排気量:2.5L
最高出力:198ps 最大トルク:22.4kg-m(エンジン)/27.5kg-m(モーター) 10・15モード燃費(km/L):- ガソリン種類/容量:無鉛レギュラー/76L
車両本体価格:$26,650(約280万円)
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
日産 アルティマハイブリッド 【ロジャー安川の米国自動車浪漫】/旬ネタ