トヨタ ▲早ければ2025年末にもロードゴーイング版がリリースされる模様のGR-GT。一定の台数が生産されてホモロゲを取得した後、レース参戦マシンの組み立ても始まり、生産はGRファクトリーで行われる見通しだ

※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください

スーパースポーツ「トヨタ GR-GT」のスペックをキャッチ?

LFA以来のスーパースポーツとしてトヨタが準備しているGR-GTのスペックが判明した。パワートレインには新開発の4L V8ターボが採用されるらしい。

最高出力は660ps、最大トルクは880N・mに決まったようだ。トランスミッションには10速ATが予想されていたが8速ATが搭載されることに。

このミッションはトランスアクスル化されキャビン後方に置かれる。また、電動化を実現するため駆動系にモーターが挟み込まれてHEVに仕立てられる。

10速ATにモーターを合体させては長さと重さが増し、重量バランスに悪影響が及ぶ。これもATが8速に落ち着いた理由のひとつだ。なお、バッテリーはリアアクスル上に置かれる見立て。
 

ニュル24時間レースにお忍び参加か

GR-GTはモデルライフを通しての生産台数があらかじめ決まっている。まず、ファーストエディションが500台ラインオフ。その後にエレガント志向のモデル、よりハードにせめた走りができるモデルが控える。

3タイプ合わせて1500台が組み立てられるだろう。一定台数生産されてホモロゲーションを取得した後は、レース参戦マシンの組み立てが始まる。いずれも愛知県にあるGRファクトリーが担当する。

本来ならGR-GTは2024年のニュル24時間レースでデビューランを果たし、国内のスーパー耐久レースにも姿を現す予定だった。しかし、車の熟成に時間が費やされて参戦が見送られた。

待望の出走は2025年シーズンから実現する見通しで、ニュル24時間レースやスーパー耐久レースといった競技に参戦する可能性が高い。
 

トヨタ▲究極のスーパースポーツはもともとレクサスブランドから発売される計画だったが、社内協議を経て結局はGRブランドからリリースされることになったようだ

GR-GTの外観は、ロングノーズのスポーツカー然としたルックスに仕上がる。2022年東京オートサロンに「GR GT3コンセプト」の名で出品されたモデルはGR-GTを示唆したものだ。

トヨタ▲2022年の東京オートサロンに出店されたGR GT3コンセプト

一時はLFA後継車としてレクサスブランドからの発売が検討され、イナズマ型ヘッドランプをまとう案も持ち上がった。

だが、完全電動ブランドへの鞍替えを宣言しているレクサスブランドから内燃機関スポーツを登場させることに違和感を覚える声が浮上したらしく、結局はGRブランドの車として誕生することになったそうだ。

2025年初夏のニュルで開催される24時間レースで疾走する姿を早く見たい。

※2025年4月25日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2025年12月
■全長×全幅×全高:4700×1900×1350(mm)
■搭載エンジン:4L V8ターボ+モーター
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、トヨタ