トヨタ GRヤリス ▲GRファミリーのエントリーモデルとして市販化が検討されているアンダーBセグメントのハッチバックは、ハイパフォーマンス仕様が中心に据えられる

※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください

パッソのポジションは現在、空白状態

現在、商品化をめざしてトヨタ社内でプロジェクトが動いている車がある。それはヤリスの下に位置するアンダーBセグメントの極小2BOXだ。

国内でトヨタ商品群のボトムに位置しているのはヴィッツ後継車のヤリスで、かつてダイハツからOEM供給を受けていたパッソのポジションは空白状態にある。

そこに投入しようという計画のようだが見逃せないのは3代にわたって販売されたパッソと違ってホットモデルが設定されることだ。いわば、GRヤリスの弟分のような存在である。
 

トヨタ GRヤリス▲ホモロゲ取得に向けて生産台数を稼ぐため、GRヤリスには1.5LなエンジンとCVTを組み合わせたモデルも設定されていたが、役割を終えて廃止された

ラリー参戦も視野に? 街乗り仕様も設定か

今回お伝えしている極小2BOXの高性能グレードには、1.3Lターボ搭載が検討されている模様。これにはFIA(国際自動車連盟)が定めているWRCのレギュレーションが関係している。

もっともボトムに位置するRC5に過給機付きマシンで参戦する場合、1333cc以下と定められている(NAの場合は1.6L以下)。このクラスに適合するエンジンが開発されているというわけだ。

ちなみにRC5での駆動方式は2WDに限られ、現在はルノー ルーテシアやフォード フィエスタが参戦している。

各種ラリーに参戦するにはホモロゲの取得が必要だ。となれば、生産台数を稼ぐ目的で販売につながりやすい低価格の街乗り仕様もラインナップされる公算が大きい。

参考までに、GRヤリスにも1.5L NAとCVT搭載車が設定されていたがホモロゲが取得できたことで役割を終えて廃止された。

極小2BOXの開発は今後ダイハツに委託されるのか、それともGRカンパニーが担うのか。まだまだ不明な点も多い。引き続き取材を進めて真相を探りたい。

※2024年6月26日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2026年以降
■全長×全幅×全高:3750×1745×1450(mm)
■搭載エンジン:1.3L 直3+ターボ
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、トヨタ