ボルボの安全神話!? 第2章の幕を開けたSUV【吉田由美の勝手にハピバ】#024ボルボ XC60
カテゴリー: クルマ
タグ: ボルボ / XC60 / 吉田由美の勝手にハピバ / 吉田由美
2023/06/21
こんにちは、カーライフ・エッセイストの吉田由美です!
カーセンサーの本でも連載している企画「勝手にハッピーバースデー」。
この企画では、発売したタイミングをその車の誕生日と見立てて、○年後に○歳おめでとう! と勝手にお祝いをしていきます。
ボルボ XC60(初代)を勝手にハッピーバースデー!
今月お祝いするのは2009年8月に発売されたボルボ XC60(初代)です。
ボルボといえば「安全」というイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
それもそのはず、今でも自動車安全の基本である3点式シートベルトを1959年に開発したのがボルボなんです。
その後、3点式シートベルトの特許取得をしたものの、それを独占せずに世界に公開するという太っ腹な対応。古くから安全には並々ならぬこだわりを見せる自動車メーカーです。
どんなに最新の先進安全装備が付いていても、3点式シートベルトは使われ続けているのですから、素晴らしい発明ですよね。
今では搭載が当たり前になっている先進安全装備も3点式のシートベルトがあってこそ、その効果を発揮するように作られています。
なので、ボルボは「世界一安全な車」と思っている人も少なくありません。
そんな背景をもつボルボから14年前にデビューしたのが、今回の主役XC60です。
それまでボルボの売れ筋はステーションワゴンでしたが、世界的人気に押されてSUV を導入することに。
その第1弾はフラッグシップモデルのXC90、続く第2弾として 生まれたのがXC60です。これが爆発的ヒット。瞬く間に世界的ベストセラーカーとなりました。
もちろんこのXC60にもボルボの安全性能が受け継がれています。
それが国内初導入となった追突被害軽減ブレーキ機能の「シティセーフティ」です。
それまでは国交省の技術指針により、完全自動停止機能の搭載ができませんでした。
理由は、「最後はドライバー自身での操作が必要」と、私が日産の安全運転講習のインストラクターをしていたころに聞いたと記憶しています。つまり、当時の指針では車が自動で完全停止させるのは危険だということでした。
私は「危険を察知して車が急ブレーキをかけても、最後まで止まらないなんて、そっちの方が危ないのでは?」と当時は疑問を感じていたのを思い出しました。
おそらく、ボルボ・ジャパンが国土交通省をはじめ各関係省庁に働きかけたおかげで、今の先進安全装備の搭載が可能になりました。
ほぼ同時期には、「ぶつからない車」をキャッチフレーズに採用したスバルの追突被害軽減ブレーキ機能「アイサイト」も認可を受け、新型モデルに搭載。
わかりやすいキャッツフレーズとインパクトのあるTVCMで、追突被害軽減ブレーキ機能が多くの人に認知されることになりましたよね!
そんな先進安全装備の黎明期だった「シティセーフティ」搭載のXC60の試乗会は福島県裏磐梯のホテル駐車場で行われました。
車が描かれた大きなスポンジ(?)に向かって行くと、ぶつかる直前に自動でブレーキがかかり停止。
急ブレーキなので結構なGがかかりますが、「やっぱりボルボは凄い!」と改めて感服したのを思い出しました。
そんな思い出とろもに久しぶりに見た、初代XC60。
そうそう! XC60といえばこのボディカラーが印象的。
気になる安全装備は、フロントガラス上方にカメラを設置し、それで前方の安全を確認していました。
エクステリアはノーズからボンネットにかけてV字を描くデザインで、シェイプされたラインはリアまでつながっています。
さらに「スカンジナビアデザイン」と呼ばれる北欧のクリーンかつシンプルなデザインでまとめられているのはさすが!
続いてインテリアを見てみると、目につくのがセンターコンソール。
素材がウッドで宙に浮くタイプの「フローティング・センターストック」を採用。
パネルの後ろにあるデッドスペースは目隠し効果のあるトレイとして使えるというアイデア。
こういうアイデアはさすが北欧ですね。
14歳、ハッピーバースデー♪
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カーライフ・エッセイスト
吉田由美
短大時代からモデルを始め、国産メーカーのセーフティドライビングのインストラクターを経て「カーライフ・エッセイスト」に転身。車回りのエトセトラについて独自の視点で、自動車雑誌を中心にTV、ラジオ、WEB、イベントなどで広く活動中。様々な車を紹介するYouTube「吉田由美ちゃんねる」も好評配信中!