「Z」らしいデザインのこだわりがいっぱい! 【吉田由美の勝手にハピバ】#011 日産 フェアレディZ
カテゴリー: クルマ
タグ: 日産 / フェアレディZ / 吉田由美の勝手にハピバ / 吉田由美
2022/05/19
こんにちは、カーライフ・エッセイストの吉田由美です!
カーセンサーの本でも連載している企画「勝手にハッピーバースデー」。
この企画では、発売したタイミングをその車の誕生日と見立てて、○年後に○歳おめでとう! と勝手にお祝いをしていきます。
日産 フェアレディZ(Z33型)を勝手にハッピーバースデー!
今月お祝いするのは2002年7月に発売された日産 フェアレディZです。
GT-Rと並び、日産だけでなく日本を代表するスポーツカーのフェアレディZ(通称Z)。
GT-Rがマスキュリン(男っぽさ)であるとしたら、フェアレディZはその名のとおり、フェミニンなスポーツカーで、ある意味対極にある存在なのかもしれません。
なんてったって、名前がすでに「フェアレディ」ですから!
フェアレディZは1969年に初代が登場し、その後はスタイリングを大きく変えながら現在も発売されているロングセラーモデル。
ですが、日産の経営難を理由に2000年8月にZ32型の生産が終了し、次期モデルが発売されない「空白の2年間」がありました。
「このまま途絶えてしまうのでは?」という不安もありましたがその後、当時のカルロス・ゴーン社長の下 “復活”という形で2002年7月に登場したのが、このZ33型です。
Z33型がお披露目された発表会の会場は、東京・有明コロシアム。
当時の新車発表会は新しい建物やこれまで発表会を行ったことがない場所での開催がトレンドで、Z33型も気合が入っているモデルだけに、目新しい場所として選ばれたようです。
確かに、有明コロシアムといえばテニスなどの大きな大会が行われていますが、自動車の発表会はそれまでなかったはず。
発表会場が目新しい建物や場所だと、車を見たい気持ちはもちろんですが、場所に対する興味も相まってワクワク倍増!
そんなZ33型ですが、先代のZ32型までとは違い、ボリューミーでマッスル。強い女性になって戻ってきたという感じでした。
現行型のZ34型 (Z33型の次の現行世代)とフォルムがそっくりなので、今見ても古さを感じませんね。
ちなみに、今回の撮影車はフェアレディZ 3.5バージョンT。
一見、無駄をそぎ落としたシンプルなデザインですが、よく見ていくと細かい装飾がありデザインのこだわりが感じます!
まずは、愛称でもある「Z」の文字が、サイドステップやボディの両側、ステアリングの中央などにあしらわれています。
リアには「FAIRLADY Z」のバッジがありますが、こちらとボディ両側の「Z」の中に四角のモチーフが3つ。
この「Z」と3つの四角モチーフは両方使われているものもありますが、四角いモチーフだけ使われているところ、さらに「Z」だけのものもあります。
ラゲージールームのバーにも四角いモチーフと「Z」ロゴがあってデザインのこだわりを感じますね。
そして3つの四角モチーフは、ドアハンドル、7本スポークのホイールのスポーク部分にあしらわれています。
この3パターンにしたのは、くどくならない程度の「Z」アピールなのかも!
続いてインテリアです。
ステアリング一体型3連メーターは、ステリングの高さを調整すると、もれなくメーターが付いてくるタイプ。
中央のインパネ部分にあるメーターも3つで、こちらは左側から、電圧計、オイル計、燃費計があるのはさすがスポーツカー!
一方で、ナビやオーディオ・シートの素材感は古さを感じるところ。
ふたつきのカーナビの下にはCDとTAPEとAM/FMラジオの表示が!
「CD6」と書いてあるので6連層のCDなのかも、つまりチェンジャーには一度に6枚まで入れられて1枚1枚入れ替えなくても、その中から好きなCDを選べるタイプです。
これも当時は大活躍してくれました!
また、「TAPE」とは、もしやカセットテープ(笑)??
そうそう!昔は自分の好きな曲のテープをカセットテープに録音して、ドライブの時にかけたり、プレゼントしたり……というのも流行りましたよね~(遠い目)(笑)。
レザーシートは使い込まれて味が出ていますが、スポーツカーらしいホールド感あるしっかりとした作りで、運転席&助手席ともにシートヒーター付きです。
このあたりは新型モデルと比べるとテクノロジーや素材の進化を感じますね。
実はこのとき、現行型Z34型フェアレディZがあり、比べてるとイメージ的には似ていますが、並ぶと細かいデザインは大きく変わっています。
つまり、実は似て非なるもの。
例えば、3つの四角モチーフはなくなっていて、「Z」マークの中に四角モチーフがあったところもすべて「Z」マークのみになっています。
3連メーター付きのステアリングやインパネ中央の3連メーターも継承していたりして、ざっくりとしたフォルムと大きな部分が似ているため、ぱっと見の印象が近いのかもしれませんね。
20歳、ハッピーバースデー!
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カーライフ・エッセイスト
吉田由美
短大時代からモデルを始め、国産メーカーのセーフティドライビングのインストラクターを経て「カーライフ・エッセイスト」に転身。車回りのエトセトラについて独自の視点で、自動車雑誌を中心にTV、ラジオ、WEB、イベントなどで広く活動中。様々な車を紹介するYouTube「吉田由美ちゃんねる」も好評配信中!