▲インパクトある台形エアインテークと、キーンルックの進化版ともいえそうな薄型ヘッドランプが備わる次期カローラのフロントマスク。3ナンバー化で堂々たる存在感を身につけるだろう ▲インパクトある台形エアインテークと、キーンルックの進化版ともいえそうな薄型ヘッドランプが備わる次期カローラのフロントマスク。3ナンバー化で堂々たる存在感を身につけるだろう

常に日本ユーザーを念頭において開発

トヨタ カローラは、日本のモータリゼーションを引っ張ってきたブランドと言っても過言ではない。現行モデルでは、日本向けがわざわざ作り分けられたほどだ。しかし、基本性能の向上とプラットフォーム戦略の影響で、次期モデルは3ナンバーとなる可能性が出てきた。

日本はもちろん、世界でも活躍するカローラ。これまでに世界で4000万台以上が生産され、国内だけでも1000万台が売れた。現在、派生車を含めると、世界154ヵ国で販売されているトヨタの看板車種だ。

今年で生誕50周年を迎えるカローラはクラウン同様、常に日本ユーザーを念頭に置いて開発されてきた。レクサスを含めて5系列ある国内販売チャンネルで、唯一車名を関した「カローラ店」が存続しているのもその証しと言える。

▲国内向け現行モデルは2012年5月に発売された。ヴィッツと同じBプラットフォームが使われ、2013年夏にはハイブリッド仕様も設定されている ▲国内向け現行モデルは2012年5月に発売された。ヴィッツと同じBプラットフォームが使われ、2013年夏にはハイブリッド仕様も設定されている
▲2013年6月に公開された海外向けカローラ。北米を中心に、海外で売られている。中国では兄弟車、レビンが存在し、現地産のハイブリッド仕様もラインナップ ▲2013年6月に公開された海外向けカローラ。北米を中心に、海外で売られている。中国では兄弟車、レビンが存在し、現地産のハイブリッド仕様もラインナップ

新世代シャシーで全幅が拡大

11代目に当たる現行モデルは海外向けが3ナンバー幅だが、国内向けにはヴィッツのプラットフォームが用いられ、5ナンバー幅に抑えられている。しかし、12代目となる次期モデルで、ついに国内向けも3ナンバー幅への拡幅が決断される模様だ。

最大の理由は、現行プリウスから採用が始まったTNGA世代のCプラットフォームが起用されるから。いま使われているBプラットフォームはBセグメント級で、ライバルであるマツダ アクセラやスバル インプレッサ、日産 シルフィなどのCセグメント車に比べて、商品力で劣る。

こうしたライバル車たちは、もともと日本市場向けに作られたものが、国内外の需要が逆転するに連れて次第に大型化。いまでは日本で言う3ナンバーボディが当たり前になった。次期カローラもとうとう、こうしたライバル勢と同じ道を進むというわけだ。

▲2015年に発売されたオーリスに搭載される、1.2L 直4ダウンサイジングターボ。高い燃焼効率を誇り、可変バルブタイミング機構も織り込まている ▲2015年に発売されたオーリスに搭載される、1.2L 直4ダウンサイジングターボ。高い燃焼効率を誇り、可変バルブタイミング機構も織り込まている

販売店の声などにも対処すべく開発は進められる

しかし、この3ナンバー化に反対する販売店の発言力は強いようだ。手頃なサイズ感を保つため、全長がプリウスより長い海外向けとは別仕立てとなる。自動車税が上がらないよう、エンジンは1.5L 直4が継承される。ただし、大幅改良が施され、JC08モードは現行モデルの23.4km/Lより一段と高められる。

トップモデルにはオーリスと同じく、1.2Lダウンサイジング直噴ターボが採用される。低中回転域から太いトルクを発生し、燃費を抑えつつ、車体をグイグイと前に進めるスポーティなエンジンだ。さらに見逃せないのが、1.5Lディーゼルターボの設定も計画されていること。

当然、1.5Lハイブリッドも踏襲される。また、プリウスに続いてe-4WDも用意され、降雪地域の需要にも応えていく。なお、シャシー変更に伴ってリアサスペンションは、トーションビーム式からダブルウィッシュボーンに進化する。

※2016年10月5日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2019年9月
■全長×全幅×全高:4400×1750×1450(mm)
■搭載エンジン:1.2L 直4+ターボ

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部