スポーツカーとは“ただ速く走ること”を目的にしたクルマなのだろうか?
それは違う。ここではスポーツカーとはドライバーに運転する楽しさを
味わわせてくれるクルマ、見ているだけでドキドキするクルマと定義したい
したがってボディタイプは様々だ。今回は予算150万円で買えるスポーツカーを
走りとオシャレさという2つの側面から魅力を検証してみた
走りは木下隆之氏、オシャレさはMJブロンディ氏。2人のベストバイは一体?
本能を解放するならサーキットで
まずはサーキットでよく見かける硬派なイメージのFR車を紹介チューニングパーツも豊富でクルマを自分の好みにカスタマイズが可能グリップ、ドリフトと操る楽しさを十二分に味わえるクルマたちだ
S2000 ホンダ S2000(1999年~)
ホンダ S2000(1999年~)|150万円以下のスポーツカー
ユルさをみじんも感じない
FRオープンスポーツ

ホンダが久しぶりに開発したFR車として1999年に登場。ハイXボーンフレーム構造を採用しオープンながらクローズドボディに匹敵する剛性を実現。エンジンは超高回転型の2L直4だった。2005年には2.2Lへと排気量が拡大され、中低速域のトルクが増している。中古車は100万円台の物件が増加中。
木下隆之:
とにもかくにも、刺激度満点だ。エンジンの吹け上がりは強烈の一言で、8000rpmオーバーまで鋭く弾ける。それだから、フットワークも刺激的。ステアリングの微小舵角からカミソリのように反応し、ドライバーをドキドキさせる。限界コントロールは決して簡単ではない。それゆえに、サーキットでとことん攻めたい。

MJブロンディ:

“暑苦しいのはオシ走りは文句なしだが、硬派なイメージがオシャレさを拒むャレくない”という風潮の中、バリバリ硬派のS2000は、オシャレ的にはなかなか厳しい。こういう時の攻め手は2つ。一つはじたばたせず、徹底的に硬派で攻め、周囲に近寄りがたいオーラを振りまく。もう一つは、徹底的にノーマルで、決して気負わず、服装もジャケット着用を基本としてフォーマルで行く。

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RX-7 マツダ RX-7(1991~2002年)
マツダ RX-7(1991~2002年)|150万円以下のスポーツカー
50:50という究極の重量配分が
生み出すスポーツカーの走り

3代目となるRX-7は1991年に登場。回転数に合わせてターボが切り替わるシーケンシャルツインターボを搭載した。小型のロータリーエンジンをフロントミッドシップに搭載し、徹底的な軽量化によって前後の車両重量バランスは50:50を達成している。モデルサイクルが長く価格帯は幅広い。
木下隆之:
低重心感覚ここに極まれり、というキャラだ。軽量コンパクトなロータリーゆえに、慣性モーメントはミニマムだ。スパッスパッと切れ味鋭いフットワークを披露する。まさに公道を走ることの許されたレーシングマシンである。エンジンは過激に吠え加速フィールはロケットのごとし。

MJブロンディ:

セブンと言えば、硬派スポーツカーの代表選手。美しいフォルムは、今でもまったく色あせていない。ただ、「速い・狭い・熱い」の走り屋イメージ=負のイメージもある程度覚悟せねばならず、取るべき方法はS2000と同じだ。

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SILVIA 日産 シルビア(1999~2002年)
日産 シルビア(1999~2002年)|150万円以下のスポーツカー
ハイパワーFRの軽快な操作性が
派手なアクションも可能に

先代はボディの大型化が不評となり、1999年に登場した最終型のシルビアは5ナンバーサイズへとシェイプアップされた。エンジンは2L直4のターボとNA。コンパクト化されたボディはコントロール性が大きく向上し、ドライバーの意のままに操れる。 100万円以下でもターボが狙える。
木下隆之:
ハイパワーFRらしい軽快な操縦性が自慢である。パワーもそこそこ。コーナリング速度もそこそこ。だが、その派手な動きはシルビアならではのもの。ドリフト走行も容易で過度なリフトアングルに陥っても、簡単にはスピンしないという特性も嬉しい。ビギナーからプロ級まで、その世界にどっぷり浸れるだろう。ショートサーキットでのヒーローである。

MJブロンディ:

力が抜けた部分があり、オシャレ的にはラクだ。もともと、デザインも走りも、それほど突き詰めたクルマではない。そのユルさで、着崩した雰囲気を出すことができるから、女子に好感をもたれやすい。「かわいいヤツ」「バカなんだけどほっとけない人」を目指せ!

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Report/木下隆之、MJブロンディ
※この記事は、カーセンサー関東版8号(4月3日発売)の特集をWEB用に再構成したものです