▲夜間の安全な運転に不可欠な装備であるヘッドライト。実は「ハイビームが基本」ってご存じでした? ▲夜間の安全な運転に不可欠な装備であるヘッドライト。実は「ハイビームが基本」ってご存じでした?

都市部だと面倒なハイ/ローの切り替え

車のヘッドライトでハイビームとロービームを切り替えられることはみなさんご存じだと思います。では”ハイビーム””ロービーム”を日本語で何と呼ぶか、そしてそれぞれのライトがどれくらいの範囲を照らせるか(照射距離)はご存じですか?

正解はハイビーム=「走行用前照灯」で照射距離が100m、ロービーム=「すれ違い用前照灯」で照射距離が40m。これは道路運送車両法で定められているのです。日本語名称から分かるとおり、走行時に使うライトはハイビーム、ただし対向車とすれ違ったり前を走る車がいるときはロービームに切り替える。これがライトの正しい使い方なんですね。

でも都市部の走行では対向車や前を走る車、さらには歩行者や自転車などが多いため、ロービームに固定して走ることも多いでしょう。中には基本的にハイビームを使うと定められていることを知らない人もいるかも……。

ヘッドライトを正しく使うために現在各メーカーが搭載を急いでいる技術が「ハイビーム/ロービーム自動切り替え型ライト」です。これはハイビームで走行中に車載カメラで前方の明るさを検知し、対向車や前方を走行する車を検知すると自動でロービームに切り替える機能です。

▲写真は現行型マツダ アテンザに搭載される「アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)」。照射範囲を自動でコントロールすることで夜間の視認性を向上させるとともにドライバーへの負担を軽減します ▲写真は現行型マツダ アテンザに搭載される「アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)」。照射範囲を自動でコントロールすることで夜間の視認性を向上させるとともにドライバーへの負担を軽減します

安全・便利な新技術が続々登場!

「オートマチックハイビーム」(トヨタ、三菱)、「アダプティブハイビームシステム」(トヨタ)、「ハイビームアシスト」(日産、スバル)、「ハイビームサポートシステム」(ホンダ)、「アダプティブ・LED・ヘッドライト」(マツダ)、「アダプティブハイビームアシスト・プラス」(メルセデス・ベンツ)など、様々な名称で呼ばれています。

ヘッドライトは暗い中を走行する際に視野を確保する最も基本的な安全装備。ハロゲン→HID→LED→レーザーと、前方をより明るく照らせるようライトは進化しています。またウインカーと連動して点灯するコーナーリングライトやステアリング操作に応じて光軸を変化させるアダプティブ・フロントライティング・システムなど、死角を減らすライトも開発されました。

今回は最新のライト技術として注目される「ハイビーム/ロービーム自動切り替え型ライト」を搭載しているオススメ中古車をご紹介します! 上級グレードのみ搭載、オプション設定になっている車種もあります。とくにオプション設定の車は、購入前に目当ての物件に搭載されているかを販売店に確認してくださいね。

▲トヨタ プリウスαには、2014年11月のマイナーチェンジでオートマチックハイビームが1.8Gおよび1.8Gツーリングセレクションにオプション設定されました。この年式の中古車は車両価格220万円くらいから見つかります ▲トヨタ プリウスαには、2014年11月のマイナーチェンジでオートマチックハイビームが1.8Gおよび1.8Gツーリングセレクションにオプション設定されました。この年式の中古車は車両価格220万円くらいから見つかります

▲2012年12月にフルモデルチェンジされたトヨタ クラウンアスリート。3.5アスリートG、ハイブリッド2.5G、そして4WD車の2.5アスリートG i-Fourといった各グレードにアダプティブハイビームシステムを搭載しました。このシステムはハイ/ロー切り替えだけでなく、ハイビームを保持したまま対向車や先行車を避けて照射。3.5G、ハイブリッド2.5Gともに車両価格330万円くらいから見つかります。このシステムはロイヤルシリーズにも搭載されます ▲2012年12月にフルモデルチェンジされたトヨタ クラウンアスリート。3.5アスリートG、ハイブリッド2.5G、そして4WD車の2.5アスリートG i-Fourにアダプティブハイビームシステムを搭載しました。このシステムはハイ/ロー切り替えだけでなく、ハイビームを保持したまま対向車や先行車を避けて照射。3.5G、ハイブリッド2.5Gともに車両価格330万円くらいから見つかります。このシステムはロイヤルシリーズにも搭載されます

▲2015年1月に登場したトヨタ アルファード/ヴェルファイアの上級グレードにオートマチックハイビームが標準装備されます。3.5SAというグレードの場合、車両価格430万円前後に。トヨタのミニバンでは他にもエスクァイア、ヴォクシー、ノアにオートマチックハイビームの設定があります ▲2015年1月に登場したトヨタ アルファード/ヴェルファイアの上級グレードにオートマチックハイビームが標準装備されます。3.5SAというグレードの場合、車両価格430万円前後に。トヨタのミニバンでは他にもエスクァイア、ヴォクシー、ノアにオートマチックハイビームの設定があります

▲2013年11月に登場した現行型 スカイラインには最新技術が数多く盛り込まれています。ハイビームアシストもそのひとつ。新車価格が450万円からだったハイブリッドモデルも、初期型が300万円以下から見つかるように ▲2013年11月に登場した現行型 スカイラインには最新技術が数多く盛り込まれています。ハイビームアシストもそのひとつ。新車価格が450万円からだったハイブリッドモデルも、初期型が300万円以下から見つかるように

▲2015年10月のマイナーチェンジで、日産 デイズのハイウェイスター系に軽自動車初となるハイビームアシストが標準装備されました。すでに登録済み未使用車が流通しているので、気になる人は探してみてください。ハイウェイスターXだと車両価格120万円くらいから見つかります ▲2015年10月のマイナーチェンジで、日産 デイズのハイウェイスター系に軽自動車初となるハイビームアシストが標準装備されました。すでに登録済み未使用車が流通しているので、気になる人は探してみてください。ハイウェイスターXだと車両価格120万円くらいから見つかります

▲マツダ車でいち早くハイビームコントロールシステムを搭載した現行型アテンザ。ガソリンエンジンの2.5S Lパッケージとディーゼルエンジンの2.2XD Lパッケージは標準装備。その他のグレードはメーカーオプションとなります。どちらも車両価格220万円くらいから見つかります ▲マツダ車でいち早くハイビームコントロールシステムを搭載した現行型アテンザ。ガソリンエンジンの2.5S Lパッケージとディーゼルエンジンの2.2XD Lパッケージは標準装備。その他のグレードはメーカーオプションとなります。どちらも車両価格220万円くらいから見つかります

▲2015年4月の年次改良(1年ごとに行われる小改良)でスバル レヴォーグはハイビームアシストや後側方警戒支援システムなどがセットになったアドバンスドセイフティパッケージが全グレードオプション設定されました。この年式の中古車は車両価格240万円くらいから流通しているので、購入時にシステムが搭載されているか確認してみましょう ▲2015年4月の年次改良(1年ごとに行われる小改良)でスバル レヴォーグはハイビームアシストや後側方警戒支援システムなどがセットになったアドバンスドセイフティパッケージが全グレードオプション設定されました。この年式の中古車は車両価格240万円くらいから流通しているので、購入時にシステムが搭載されているか確認してみましょう
text/高橋 満(BRIDGE MAN)
photo/トヨタ自動車、日産自動車、マツダ、富士重工業