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コスパとデザインで選べば車は100万円以下の初代ミニになる
コスパとデザインで選べば車は100万円以下の初代ミニになる
2015/08/19
▲写真は初代ミニだが、「2代目ですよ」と言われれば信じてしまいそうになるほど、似ている……
現行型ほど洗練されていないが、そもそもミニって洗練されてる必要ある?
輸入中古車評論家を自称するわたしだが、自慢じゃないがカネはない。いや日々の食事に困窮するほど貧乏しているわけではないが、ズボンではなく下着の方のパンツはいつだってユニクロと決めて、ニッポンの中流ど真ん中を生きている。
そんなわけだからして、Facebookのタイムラインになぜか500万円ぐらいの輸入新車の広告が表示されると、両手がワナワナと震えてくる。500万円だと? ふざけるな。オレを誰だと思ってるんだ。なにせ激安下着しか買わない男だぞ。そんなカネあるわけないじゃないか。あったとしても虎の子だ、使えるはずがないじゃないか!
……思わず興奮してしまったことをお詫びしたいが、とにかく、あんな高価なモノを普通に買える人が世の中にたくさんいることについて、正直驚愕せざるを得ない。わたしにとって輸入車とは100万円以下とか150万円ぐらいとか、せいぜい200万円以内で買うべきものだ。そういった価格帯でも、コスパに優れるステキな輸入車というのは十分以上にたくさんあるからだ。
例えば初代ミニだ。
▲元祖ミニのコンセプトを受け継ぎ、現代の技術によってリバイバルさせたBMW製の初代ミニ。搭載エンジンはクライスラーとの共同開発による1.6Lの直4と同スーパーチャージャー仕様が用意された
初代ミニといっても英国の元祖ミニではなく、ドイツのBMW社がリバイバルさせたミニの初代モデルである。日本での販売期間は2002年3月から2007年1月。わたし自身も2007年から2009年にかけて、中古車として購入した初代ミニ(R50)の白いクーパーに乗っていた。
その経験と、その後の2代目・3代目ミニの試乗経験に基いて言わせていただくが、当然ながら初代よりも2代目の方が全然いいし、2代目よりも3代目の方が断然いい。
BMW製のミニは、当たり前かもしれないが代を追うごとにどんどん洗練されていった。現行の3代目などはミニというより「BMW 0シリーズ」と呼びたい感じの剛性感とすさまじい走りの良さを実現させている車だ。ハッキリ言ってコンパクトカーの範疇みたいなものを完全に超えている。
▲写真は現行ミニ。ガッチリしていてかつ洗練もされているその様は「BMW 0シリーズ」といった感じ?
ではなぜ初代を勧めるかというと、ぶっちゃけ「安いから」というのがまず第一。現行ミニの新車を買おうと思ったらMTのクーパーでもオプション込みの支払総額は300万円を超えると思うが、初代ミニであれば、支払総額で90万円台も見ておけばまずまず好条件なクーパーSが狙える。中流ど真ん中のおサイフにやさしいプライスである。
そして第2の理由として「ミニって、そもそも洗練されてる必要あるの?」という思いがあるからだ。
筆者が乗っていた初代のクーパー(5MT)は痛快でステキな車だったが、エンジンフィールは正直ややガサツで、足回りの感触も「洗練されている」とは言い難いものがあった。まさにゴーカートフィーリングってやつだ。
で、前述のとおり2代目・3代目はエンジンも足回りも格段に洗練されていったわけだが、それらに乗るといつも思うのが、「素晴らしい! ……がしかし、これなら別にミニじゃなくてBMWとかアウディを買ってもいいんじゃない?」ということだ。
それでも「やっぱりミニのデザインが好き!」ということで、人々はBMWやアウディでなくあえてミニを選ぶのだろう。とはいえミニなんだから、もう少し素朴なニュアンスなものを自分のテクと勢いでゴリゴリ走らせるのも楽しいのでは……と思うのだ。まぁこのあたりの価値観は人それぞれだが、野性味のようなものを良しとする人であれば、あえて初代ミニを選ぶのも面白いと指摘しておこう。
そして第3の理由は……まぁコレは軟派な理由だが「初代も2代目も現行もカタチ的にはどれも一緒! ならば安い初代でも世間ウケは十分!」というざっくばらんな話である。
▲向かって右の元祖ミニから一番左の最新世代までの、歴代ミニ。元祖ミニはさすがに誰でも見分けがつくはずだが、以降の3モデルはこのように隣に並べないとその違いがわからない?
いやもちろん、わたしのような自動車変態は遠目からも初代・2代目・3代目(現行)のミニを見分けることができる。しかし世間一般の感覚は「……この3つ、いったいどこが違うの?」ってなものだろう。であるならば格安な初代ミニであっても、近所の人は「○○さんのお宅はステキでかわいい輸入車……ミニクーパーでしたっけ? あれをお買いになった」と思ってくれるわけだ。どうでもいい話といえばどうでもいい話だが、生きていくうえで意外と無視はできない重要ポイントである。
以上の3つの理由により、ニッポンの中流ど真ん中を生きる筆者は初代ミニを「高コスパ車」として認定する次第だ。
ただしワンとクーパーのCVTは、万が一壊れると結構な出費となるので、トランスミッションはMTの一択としたい。できれば走行距離も比較的少なめな方が内外装のコンディションはいいだろう。
またそれ以外にも、電気系パーツのマイナートラブルが発生する可能性は否定できないため、新車とまったく同じ感覚で乗ることはできないことはあらかじめ指摘しておきたい。ま、そういった部分も踏まえての「輸入車コスパ道」であることは言うまでもないのだが。
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そんなわけだからして、Facebookのタイムラインになぜか500万円ぐらいの輸入新車の広告が表示されると、両手がワナワナと震えてくる。500万円だと? ふざけるな。オレを誰だと思ってるんだ。なにせ激安下着しか買わない男だぞ。そんなカネあるわけないじゃないか。あったとしても虎の子だ、使えるはずがないじゃないか!
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……思わず興奮してしまったことをお詫びしたいが、とにかく、あんな高価なモノを普通に買える人が世の中にたくさんいることについて、正直驚愕せざるを得ない。わたしにとって輸入車とは100万円以下とか150万円ぐらいとか、せいぜい200万円以内で買うべきものだ。そういった価格帯でも、コスパに優れるステキな輸入車というのは十分以上にたくさんあるからだ。
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その経験と、その後の2代目・3代目ミニの試乗経験に基いて言わせていただくが、当然ながら初代よりも2代目の方が全然いいし、2代目よりも3代目の方が断然いい。
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BMW製のミニは、当たり前かもしれないが代を追うごとにどんどん洗練されていった。現行の3代目などはミニというより「BMW 0シリーズ」と呼びたい感じの剛性感とすさまじい走りの良さを実現させている車だ。ハッキリ言ってコンパクトカーの範疇みたいなものを完全に超えている。
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そして第2の理由として「ミニって、そもそも洗練されてる必要あるの?」という思いがあるからだ。
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筆者が乗っていた初代のクーパー(5MT)は痛快でステキな車だったが、エンジンフィールは正直ややガサツで、足回りの感触も「洗練されている」とは言い難いものがあった。まさにゴーカートフィーリングってやつだ。
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で、前述のとおり2代目・3代目はエンジンも足回りも格段に洗練されていったわけだが、それらに乗るといつも思うのが、「素晴らしい! ……がしかし、これなら別にミニじゃなくてBMWとかアウディを買ってもいいんじゃない?」ということだ。
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それでも「やっぱりミニのデザインが好き!」ということで、人々はBMWやアウディでなくあえてミニを選ぶのだろう。とはいえミニなんだから、もう少し素朴なニュアンスなものを自分のテクと勢いでゴリゴリ走らせるのも楽しいのでは……と思うのだ。まぁこのあたりの価値観は人それぞれだが、野性味のようなものを良しとする人であれば、あえて初代ミニを選ぶのも面白いと指摘しておこう。
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そして第3の理由は……まぁコレは軟派な理由だが「初代も2代目も現行もカタチ的にはどれも一緒! ならば安い初代でも世間ウケは十分!」というざっくばらんな話である。
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以上の3つの理由により、ニッポンの中流ど真ん中を生きる筆者は初代ミニを「高コスパ車」として認定する次第だ。
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ただしワンとクーパーのCVTは、万が一壊れると結構な出費となるので、トランスミッションはMTの一択としたい。できれば走行距離も比較的少なめな方が内外装のコンディションはいいだろう。
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……思わず興奮してしまったことをお詫びしたいが、とにかく、あんな高価なモノを普通に買える人が世の中にたくさんいることについて、正直驚愕せざるを得ない。わたしにとって輸入車とは100万円以下とか150万円ぐらいとか、せいぜい200万円以内で買うべきものだ。そういった価格帯でも、コスパに優れるステキな輸入車というのは十分以上にたくさんあるからだ。
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その経験と、その後の2代目・3代目ミニの試乗経験に基いて言わせていただくが、当然ながら初代よりも2代目の方が全然いいし、2代目よりも3代目の方が断然いい。
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BMW製のミニは、当たり前かもしれないが代を追うごとにどんどん洗練されていった。現行の3代目などはミニというより「BMW 0シリーズ」と呼びたい感じの剛性感とすさまじい走りの良さを実現させている車だ。ハッキリ言ってコンパクトカーの範疇みたいなものを完全に超えている。
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そして第2の理由として「ミニって、そもそも洗練されてる必要あるの?」という思いがあるからだ。
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筆者が乗っていた初代のクーパー(5MT)は痛快でステキな車だったが、エンジンフィールは正直ややガサツで、足回りの感触も「洗練されている」とは言い難いものがあった。まさにゴーカートフィーリングってやつだ。
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で、前述のとおり2代目・3代目はエンジンも足回りも格段に洗練されていったわけだが、それらに乗るといつも思うのが、「素晴らしい! ……がしかし、これなら別にミニじゃなくてBMWとかアウディを買ってもいいんじゃない?」ということだ。
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<!-- nodisplay start --><span class="CP_txt">▲「アルファロメオで釣りに」というのはなかなかないスタイルだが、ある種の人には実はオススメ?</span><!-- nodisplay end -->
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<h3>どうせ遠征するなら運転も楽しまなきゃもったいない</h3>
<p><!-- short sentence start -->やらない人にはまったく意味不明だとしても、釣りというのはとにかく楽しい。で、釣り人はその楽しさを実現し、増幅させるために「釣り車」を買うわけだが、釣り車を選ぶ際はたいてい「タックル(釣り道具)を乗せやすい」「燃費がいい」「長距離走るのが楽ちん」あたりのポイントを重視する。<!-- short sentence end -->
<br />
<br />
……それが間違いとは言わないし、実際筆者もその辺を重視して5MTの旧型ルノー カングーを購入した。しかし「それって、もしかしたら人生の楽しみの半分ぐらいを捨てちゃってる行動なのかもよ?」とは思う。
<br />
<br />
なぜならば……まぁ車好き限定の話ではあるが、それは「走る楽しさ」という、ある種根源的な何かを(ほぼ)完全に捨てている選択であるからだ。
<br />
<br />
釣りも楽しいが、活発で俊敏な車を駆って走ることだって同様に楽しい。であるならば、行き帰りの運転自体が死ぬほど楽しくて、なおかつ荷物もしっかり載せられる車を選べば、「釣り人としての人生」と「運転愛好家としての人生」の両方を楽しめる、ある意味「人生まるごとポイント2倍DAY」ということになるのではないだろうか。
<br />
<br />
まぁ帰り道は釣りで疲れ果てていたり、あるいは坊主(釣果ゼロ)だったため意気消沈し、運転する楽しみうんぬんはどうでもよくなる可能性も高い。しかし少なくとも往路は、せっかくだから運転自体も楽しみたいところである。
<br />
<br />
そう考えたときに候補となる釣り車(?)のひとつが、アルファロメオのアルファ156スポーツワゴンだ。
<br />
<br />
</p>
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<img src="//wwwtst.carsensor.net/contents/article_images/_31030/156SW_2a.jpg" width="600" alt="▲2000年9月から2006年4月まで日本で販売されたアルファロメオ アルファ156スポーツワゴン" class="" />
<!-- nodisplay start --><span class="CP_txt">▲2000年9月から2006年4月まで日本で販売されたアルファロメオ アルファ156スポーツワゴン</span><!-- nodisplay end -->
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<img src="//wwwtst.carsensor.net/contents/article_images/_31030/156SW_3.jpg" width="600" alt="▲スタイル優先の耽美的ステーションワゴンであるため、荷室の積載量はそこそこ" class="" />
<!-- nodisplay start --><span class="CP_txt">▲スタイル優先の耽美的ステーションワゴンであるため、荷室の積載量はそこそこ</span><!-- nodisplay end -->
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<p>アルファ156スポーツワゴンは、90年代末から00年代半ばにかけてヒットしたセダン「アルファ156」をベースに作られたやや小ぶりなステーションワゴンで、搭載エンジンは2Lの直列4気筒と2.5LのV6。その他に3.2LのV6を積む「GTA」という化け物グレードもあるが、基本的には前述の2L直4と2.5L V6が中心だ。
<br />
<br />
往年のアルファロメオを運転した経験がある人には今さら説明不要だろうが、この2種類のエンジンがとにかく素晴らしい。
<br />
<br />
より素晴らしいのはV6の方なのだが、2L直4であってもその回転感覚と音は(やや大げさに言えば)レーシングマシンだ。ひたすら軽やかに、人間の何らかの本能を直撃する刺激的な音を伴い、ひたすら吹け上がっていく。そしてハンドルを切ろうとすると、切る前から車体が曲がり始める。いやこれは当然事実に反する記述なわけが、あまりにもクイックなハンドリング特性であるため実際そんなノリなのだ。そのため、156スポーツワゴンを運転するというのはほとんど「エンターテインメント体験」である。
<br />
<br />
</p>
<div class="taC w600_img mB10"><img src="//wwwtst.carsensor.net/contents/article_images/_31030/156SW_4.jpg" width="600" alt="▲写真は2.5L V6エンジン。2L直列4気筒のツインスパークエンジンも、V6ほどではないが十分以上に快感たっぷりのエンジンだ。ただし直噴になった後期型JTSエンジンは、快感という面では一歩劣るかも" class="" />
<!-- nodisplay start --><span class="CP_txt">▲写真は2.5L V6エンジン。2L直列4気筒のツインスパークエンジンも、V6ほどではないが十分以上に快感たっぷりのエンジンだ。ただし直噴になった後期型JTSエンジンは、快感という面では一歩劣るかも</span><!-- nodisplay end -->
</div>
<p>で、いちおうステーションワゴンなので、後席を倒せば荷室にはそれなりの量のタックルを載せることもできる。ということで、釣りだけではなく「往路の運転も楽しみたい」というアングラーにはぜひオススメしたいアルファ156スポーツワゴンなのだが、いくつかの問題がないわけではない。
<br />
<br />
まず第一に、ハッキリ言って壊れやすい。2.5V6が採用しているトランスミッション「Qシステム」というのは要するに普通のMTモード付きトルコンATなので、これはほとんど問題ない場合が多い。しかし2L直4が採用する「セレスピード」というセミATは難儀なシロモノで、ごく普通に動いていたものが、あるとき突然壊れたりする。壊れないこともある。……何がどうなるか正直予測不能なので、釣り車として使うなら2Lのセレスピードは避け、2.5L V6限定で考えるのが無難だろう。
<br />
<br />
</p>
<div class="taC w600_img mB10"><img src="//wwwtst.carsensor.net/contents/article_images/_31030/156SW_5.jpg" width="600" alt="▲アルファロメオが採用していたセミAT「セレスピード」のシステム図。便利な変速機ではあるのだが……" class="" />
<!-- nodisplay start --><span class="CP_txt">▲アルファロメオが採用していたセミAT「セレスピード」のシステム図。便利な変速機ではあるのだが……</span><!-- nodisplay end -->
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<p>そして第二に、V6を選ぶとなるとエンジンオイル交換の頻度が割と半端ない感じになる。筆者はかつて156スポーツワゴンではないV6アルファロメオに乗っていたのだが、このオールドスクールなエンジンは最高に官能的である半面、ちょっとオイル交換をサボるとすぐに調子を崩す傾向がある。交換サイクルは、こういった古めのエンジンだと「5000kmごと」とされる場合が多いが、アルファのV6は「3000kmごと」を目安に交換するのが無難だと、自身の経験と様々な取材により感じている。
<br />
<br />
さらに言えば、燃費も決して良くはない。「極悪」というほどではないが、リッター15km以上走るのが当たり前となった最近の車と比べると、「おおむねその半分ぐらい」と思っておけば当たらずといえども遠からずだろうか。遠征メインの釣り人にとってはなかなか痛い部分だ。
<br />
<br />
</p>
<div class="taC w600_img mB10"><img src="//wwwtst.carsensor.net/contents/article_images/_31030/156SW_6.jpg" width="600" alt="▲走りもデザインもステキだが、よく考えてみると釣り車には向いてない?" class="" />
<!-- nodisplay start --><span class="CP_txt">▲走りもデザインもステキだが、よく考えてみると釣り車には向いてない?</span><!-- nodisplay end -->
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<p>「……全然釣り車向きじゃないじゃん!」という意見もあるだろう。おっしゃるとおりだ。基本的には全然向いてない。しかし、それを押してでも自らの人生に「快楽」や「耽美主義」といったものを積極的に取り入れたい、ダサくてのろまな(?)釣り車ではガマンならん! と考えるアートな釣り人に限っては、アルファ156スポーツワゴンの導入を検討してみる価値はある。
<br />
<br />
「男の一生というものは」「美しさを作るためのものだ、自分の。そう信じている」……あまりにも有名な、新選組副長・土方歳三の言葉である(というか実際は作家・司馬遼太郎が小説『燃えよ剣』の中で歳三に言わせた言葉だが)。この言葉にグッとくる人が、アルファ156スポーツワゴンを探してみるべきなのだろう。
<br />
<br />
</p>
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<h3 class="link_tit">【関連リンク】</h3>
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<li><a href="//www.carsensor.net/usedcar/search.php?STID=CS210610&CARC=AF_S006&GRDKC=AF_S006_F001_K007*AF_S006_F001_K002*AF_S006_F001_K006*AF_S006_F001_K003&OPTCD=REP0" target="_blank">美しすぎる釣り車(?)アルファ156スポーツワゴンを探す</a></li>
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<div class="author">text/伊達軍曹</div>
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<p><!-- short sentence start -->やらない人にはまったく意味不明だとしても、釣りというのはとにかく楽しい。で、釣り人はその楽しさを実現し、増幅させるために「釣り車」を買うわけだが、釣り車を選ぶ際はたいてい「タックル(釣り道具)を乗せやすい」「燃費がいい」「長距離走るのが楽ちん」あたりのポイントを重視する。<!-- short sentence end -->
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……それが間違いとは言わないし、実際筆者もその辺を重視して5MTの旧型ルノー カングーを購入した。しかし「それって、もしかしたら人生の楽しみの半分ぐらいを捨てちゃってる行動なのかもよ?」とは思う。
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なぜならば……まぁ車好き限定の話ではあるが、それは「走る楽しさ」という、ある種根源的な何かを(ほぼ)完全に捨てている選択であるからだ。
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釣りも楽しいが、活発で俊敏な車を駆って走ることだって同様に楽しい。であるならば、行き帰りの運転自体が死ぬほど楽しくて、なおかつ荷物もしっかり載せられる車を選べば、「釣り人としての人生」と「運転愛好家としての人生」の両方を楽しめる、ある意味「人生まるごとポイント2倍DAY」ということになるのではないだろうか。
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まぁ帰り道は釣りで疲れ果てていたり、あるいは坊主(釣果ゼロ)だったため意気消沈し、運転する楽しみうんぬんはどうでもよくなる可能性も高い。しかし少なくとも往路は、せっかくだから運転自体も楽しみたいところである。
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そう考えたときに候補となる釣り車(?)のひとつが、アルファロメオのアルファ156スポーツワゴンだ。
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</p>
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<p>アルファ156スポーツワゴンは、90年代末から00年代半ばにかけてヒットしたセダン「アルファ156」をベースに作られたやや小ぶりなステーションワゴンで、搭載エンジンは2Lの直列4気筒と2.5LのV6。その他に3.2LのV6を積む「GTA」という化け物グレードもあるが、基本的には前述の2L直4と2.5L V6が中心だ。
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往年のアルファロメオを運転した経験がある人には今さら説明不要だろうが、この2種類のエンジンがとにかく素晴らしい。
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より素晴らしいのはV6の方なのだが、2L直4であってもその回転感覚と音は(やや大げさに言えば)レーシングマシンだ。ひたすら軽やかに、人間の何らかの本能を直撃する刺激的な音を伴い、ひたすら吹け上がっていく。そしてハンドルを切ろうとすると、切る前から車体が曲がり始める。いやこれは当然事実に反する記述なわけが、あまりにもクイックなハンドリング特性であるため実際そんなノリなのだ。そのため、156スポーツワゴンを運転するというのはほとんど「エンターテインメント体験」である。
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<p>で、いちおうステーションワゴンなので、後席を倒せば荷室にはそれなりの量のタックルを載せることもできる。ということで、釣りだけではなく「往路の運転も楽しみたい」というアングラーにはぜひオススメしたいアルファ156スポーツワゴンなのだが、いくつかの問題がないわけではない。
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まず第一に、ハッキリ言って壊れやすい。2.5V6が採用しているトランスミッション「Qシステム」というのは要するに普通のMTモード付きトルコンATなので、これはほとんど問題ない場合が多い。しかし2L直4が採用する「セレスピード」というセミATは難儀なシロモノで、ごく普通に動いていたものが、あるとき突然壊れたりする。壊れないこともある。……何がどうなるか正直予測不能なので、釣り車として使うなら2Lのセレスピードは避け、2.5L V6限定で考えるのが無難だろう。
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さらに言えば、燃費も決して良くはない。「極悪」というほどではないが、リッター15km以上走るのが当たり前となった最近の車と比べると、「おおむねその半分ぐらい」と思っておけば当たらずといえども遠からずだろうか。遠征メインの釣り人にとってはなかなか痛い部分だ。
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<p>「……全然釣り車向きじゃないじゃん!」という意見もあるだろう。おっしゃるとおりだ。基本的には全然向いてない。しかし、それを押してでも自らの人生に「快楽」や「耽美主義」といったものを積極的に取り入れたい、ダサくてのろまな(?)釣り車ではガマンならん! と考えるアートな釣り人に限っては、アルファ156スポーツワゴンの導入を検討してみる価値はある。
<br />
<br />
「男の一生というものは」「美しさを作るためのものだ、自分の。そう信じている」……あまりにも有名な、新選組副長・土方歳三の言葉である(というか実際は作家・司馬遼太郎が小説『燃えよ剣』の中で歳三に言わせた言葉だが)。この言葉にグッとくる人が、アルファ156スポーツワゴンを探してみるべきなのだろう。
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