アルテガ GTは華やかに登場し儚く消えた、ほぼ幻の軽量ミッドシップスポーツカー
2015/05/28
“ドイツ製ロータス”とも言える、希少な高級車
原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車をご紹介します。今回、2015年5月27日に発見したのは「アルテガGT」です。アルテガは、2006年に自動車用電子サプライヤー「パラゴン」の会長を務めるクラウス・ディター・フルーレス氏が設立した新しいスポーツカーブランドでした。
2007年には同社にとって初めてのモデルとなる、アルテガGTのコンセプトカーがフランクフルトモーターショーにてお披露目。2011年のジュネーブモーターショーでは電気モーターを動力源とする「アルテガSE」もお目見えしました。
アルテガ GTの美しいフォルムは、元BMWのデザイナーで後にアストンマーティンDB9やフィスカー カルマなどを手掛けた、ヘンリック・フィスカーによるものでした。アルミニウム製スペースフレームが採用され、ボディにはポリウレタン素材をカーボンファイバーで補強しています。
パワーユニットにはVW パサートのR36に搭載されたものと、ほぼ一緒の3.6L V6エンジンをミッドシップしていました。トランスミッションは同じくVW製の6速DSGが組み合わされました。乾燥重量1132kgの軽いボディに最高出力300ps、最大トルク350N・mは必要十分。0-100km/h加速は4.8秒、最高速度270km/hとのことです。軽量ミッドシップ2シーターという点では“ドイツ製ロータス”のような車とも解釈できます。
日本への導入は、2012年初頭からガソリンエンジン車であるアルテガGTから始まりました。順風満帆に思われていたアルテガですが、2012年6月末に破産法の申請を行います。最終的にはパラゴン社がアルテガを買収。従業員の雇用確保ならびにパーツ供給は続けられているようです。ただ、自動車生産からは撤退しています。
パッと出て、パッと消えたアルテガ。当該中古車は新車時登録から3年が経過していますが、走行5000km、ワンオーナーと写真を見るかぎり、素晴らしいコンディションを保っています。エンジンやトランミッションなどはVW製なのでパーツ供給も不安はありません。
そういう意味では容易に差別化ができる、希少な高級スポーツカーと言えます。
■本体価格(税込):795.0万円 ■支払総額(税込):---
■走行距離:0.5万km ■年式:2012(H24)
■車検:無 ■整備:別(16万2000円) ■保証:無
■地域:東京