▲ドラえもんが誕生した西暦は2112年。作中では、車は空を航行している。逆に、秘密道具の能力から考えると、いまだに移動手段として車が残っていることに少し違和感が……。もしかしたら、運転の楽しみを満喫するレジャー感覚で乗られているのかも ▲ドラえもんが誕生した西暦は2112年。作中では、車は空を航行している。逆に、秘密道具の能力から考えると、いまだに移動手段として車が残っていることに少し違和感が……。もしかしたら、運転の楽しみを満喫するレジャー感覚で乗られているのかも

気がつけばドラえもんの声が変わって10年以上……

大山のぶ代さんから水田わさびさんに声優が変更して、はや10年。いまだにドラえもんの声に慣れないというアラフォー世代は多いのではないだろうか。しかし、20代半ばの若者はドラえもんといえば、すでに水田わさびの声。あまりに「やっぱりドラえもんは大山のぶ代だよな~」なんて言っていたら、中年認定されてしまうのでお気を付けあれ。

もちろんドラえもんの声について議論をしたいわけではなく、カーセンサー的に気になっているのは、それぞれのキャラクターのあった車選び。トヨタのCMで大人になったのび太やジャイアン、スネ夫にしずかちゃんが色々な車に乗っているが、もしかすると、もっとピッタリの車があるのではないだろうか? ということで、それぞれの性格などを加味してオススメの車を選んでみた。

スネ夫といえばスペックが高いスポーツカー

まずは、免許を取る前から車を買って自慢しそうなお金持ちのスネ夫から。財力にものを言わせて、フェラーリやポルシェなどに手を出しそうだが、それをオススメしても芸がない。ラジコンやおもちゃの自慢を見ていればわかるが、スネ夫はかなりのスペック重視型。また、最新技術にも目がない。そして走行性能と安全性能の最新技術を兼ね備えた車ですぐに思いついたのが、スバルのWRX S4だ。

より走りを重視した「WRX STI」も捨てがいたが、ヘタレな部分があるスネ夫にガチな走行性能は必要ない。むしろ、ver3となったEyeSightの技術に引かれるだろう。ちなみに、スネ夫にはスネツグという弟がおり、ニューヨークに住むおじさんの養子となっている。その弟やおじさんから北米でのスバル人気を聞いている可能性も高く、憧れを抱いていても不思議ではない。

▲スバル WRX S4はハイパフォーマンスカーでありながら、乗り手を選ばない万能型スポーツセダンを目指して開発。2.0L水平対向直噴ターボ“DIT”エンジンを搭載し、トランスミッションはスポーツリニアトロニックを組み合わせる。操舵支援機能であるアクティブレーンキープをはじめ、AT誤後進抑制や、ブレーキランプ認識機能などを備える「EyeSight」のver.3に対応。カーセンサー掲載物件の車両価格帯は約291万~約360万円(2015年5月12日現在) ▲スバル WRX S4はハイパフォーマンスカーでありながら、乗り手を選ばない万能型スポーツセダンを目指して開発。2.0L水平対向直噴ターボ“DIT”エンジンを搭載し、トランスミッションはスポーツリニアトロニックを組み合わせる。操舵支援機能であるアクティブレーンキープをはじめ、AT誤後進抑制や、ブレーキランプ認識機能などを備える「EyeSight」のver.3に対応。カーセンサー掲載物件の車両価格帯は約291万~約360万円(2015年5月12日現在)

しずかちゃんにオープンカーをオススメする理由はあの映画

次に、みんなのアイドルしずかちゃん。女子力高めのしずかちゃんには、可愛らしい軽自動車やコンパクトカーをオススメしたくなるが、ここはあえてオープンカーを選びたい。

その理由は、映画版である『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』にある。ストーリーの詳細は省くが、この映画ではドラえもんの秘密道具のひとつである意思をもったバギーがポイントとなる。このバギーとしずかちゃんの交流が、終盤の大きな鍵となるのだ。きっと、しずかちゃんにとって車と関わった原体験として深く心に刻まれたことだろう。

とはいえ、現実的にバギーを日常使いこなすのは不便が大きい。そこで、できるだけバギーに近い開放感のあるオープンカーというわけだ。可愛らしさを優先するなら、ホンダ ビートやスズキ カプチーノ、ダイハツ コペンなどの選択肢もあるが、しずかちゃんに乗ってほしいのはマツダ ロードスターだ。

その理由は、しずかちゃんの名前である「源静香」にある。源姓に「静香」といえば、想像されるのは源義経と静御前。義経といえば、断崖絶壁を馬で下った「鵯越(ひよどりごえ)の逆落とし」が有名だ。この人馬一体感、まさにロードスターのコンセプトと被るではないか。6月に新型が発売されれば、現行型である3代目ロードスターの中古車相場がよりこなれてくる可能性が高いのも嬉しいところだ。

▲3代目ロードスターはRX-8とプラットフォームを共通化したことで、2代目と比較して全長・全幅が40mm拡大。エンジンも2L化されたが、車重量の増加は約10kgに抑えた。2008年12月以降の後期型は5角形グリルや新デザインの5連メーターを採用するなど、内外装のデザインが変更されている。2005年からの生産なので、中古車掲載台数は301台と多く、車両価格帯も60~268万円と幅がある ▲3代目ロードスターはRX-8とプラットフォームを共通化したことで、2代目と比較して全長・全幅が40mm拡大。エンジンも2L化されたが、車重量の増加は約10kgに抑えた。2008年12月以降の後期型は5角形グリルや新デザインの5連メーターを採用するなど、内外装のデザインが変更されている。2005年からの生産なので、中古車掲載台数は301台と多く、車両価格帯も60~268万円と幅がある

ジャイアンの車選びは実家の剛田商店がポイント

そして、映画版だと急にいい人になるジャイアンにオススメの車だ。筆者的には、ジャイ子のあんちゃんだからジャイアンだと筆者は勝手に思っているのだが、体格などから想像されるのはジャイアントのジャイアンだろう。ということは、やはりマッチョで大きな車に乗ってほしい。SUVなどもオススメだが、暴力的なところを踏まえると、むしろ軍用にも採用されているハマー H1などを想像してしまう。が、それでは普通すぎる……。

そこで思い出したのが、ジャイアンの両親が営む剛田商店だ。もしかしたら大人になったジャイアンが継ぐかもしれない。そうなったときに必要になるのが、仕入れに仕える車。それでいてゴツいジャイアンにピッタリのマッチョさを備えているといえば、そう、ピックアップトラックだ。ここまでCMクライアント(?)であるトヨタさんの車が1台もでていないことも考慮して、北米トヨタが誇るタンドラはどうだろうか。

▲タンドラは北米トヨタが販売するフルサイズピックアップトラックで、2ドアと4ドアをラインナップ(写真は2代目)。初代はトヨタグループのセントラル自動車が並行輸入販売を行っていたが現在は撤退。販売店による並行輸入が行われている。2代目のエンジンは4LV6/4.6LV8/5.7LV8の4種類を設定。初代と2代目を合わせ中古車掲載台数は115台で、車両価格帯は約116万円~約820万円! ▲タンドラは北米トヨタが販売するフルサイズピックアップトラックで、2ドアと4ドアをラインナップ(写真は2代目)。初代はトヨタグループのセントラル自動車が並行輸入販売を行っていたが現在は撤退。販売店による並行輸入が行われている。2代目のエンジンは4LV6/4.6LV8/5.7LV8の4種類を設定。初代と2代目を合わせ中古車掲載台数は115台で、車両価格帯は約116万円~約820万円!

運動音痴ののび太でも安心して乗れる1台は……

最後にのび太だが、作中ではドラえもんの秘密道具で作ったミニカー教習所で車を信号無視をしてぶつけるシーンが……。これ、昨今の進化した安全性能でも追いつかないぞ。

ということで、のび太にはGoogleが開発中の自動運転カーをオススメしよう。ハンドルもアクセルもブレーキもなく、人がやることといえばシートベルトを締めてボタンを押すだけ。あとは、スマートフォンなどのアプリを使って目的地を設定すれば、車が勝手に連れて行ってくれる。自動運転技術がより進化し実用化されれば、のび太にピッタリの1台となるだろう。

▲カメラやセンサーから集めた情報をもとにコンピューターが状況を分析しながら走るのは、現在自動車メーカーが研究している自動運転と同じ。しかし、ハンドルやアクセルを取っ払ってしまうところにGoogleの強さとPRの上手さを感じてしまう ▲カメラやセンサーから集めた情報をもとにコンピューターが状況を分析しながら走るのは、現在自動車メーカーが研究している自動運転と同じ。しかし、ハンドルやアクセルを取っ払ってしまうところにGoogleの強さとPRの上手さを感じてしまう

っていうか、「どこでもドアがあれば車いらなくないか」とも思うが、のび太たちのクライアントであるトヨタも「運転して楽しくない車は作らない」と公言しているし、野暮なことは言わないようにお願いします。

text/コージー林田