第185回 日産 プレジデント(絶版・最終型) 【おいしい中古車】
2011/08/05
■世界に誇れる日産のフラッグシップ
日本を代表するフラッグシップセダンといえば、トヨタセンチュリーと日産プレジデントが挙げられます。両者はVIPを乗せることを前提に作られているため、一般的な車とは一線を画す存在かもしれません。だからこそ、中古車になるとおいしいのです。「やすらぎの移動空間を備えた、モダンかつフォーマルな最高級サルーン」をコンセプトに開発された4代目のプレジデントは2003年の3月に登場。後席に座るVIPがいかに快適に過ごすことができるかをテーマとし、さまざまな機能や装備を備えています。
外観はプレジデントの伝統である縦基調のグリルやアルミ削り出しのピラーモールなどで、最高の存在感、風格、気品を感じさせるデザインとしている(左右)
代表的なものとしては、前方格納タイプの助手席。これは助手席を前方に傾け格納させることで、後席足元に広大なスペースを生むというものです(4人乗りに標準装備、5人乗りにオプション設定)。
同じく4人乗りに標準装備されるものとしては、助手席リラックスシート(バイブレーター機能付き)も見逃せません。こちらは助手席の背もたれが開き後席から足が伸ばせるというもので、バイブレーターは好みによって周波数を変更することもできます。
また、左後席の足元には専用のフロアカーペットが敷かれ、助手席シートレールと段差のないフロアを実現。4人乗りは後席のセンターコンソールをやや右側に配置することで、左後席は右後席より広い座席幅を確保しています。
そのほか、A4サイズの書類が入れられる専用キー付きの収納ボックスや、一般家電が使える100V電源なども設置。4人乗りには8インチのワイド液晶モニターも装備されています。
静粛性に優れるパワートレインは、4.5LのV8エンジンと5ATの組み合わせ。エンジンだけでなく、車両の随所に吸音材や遮音材を配し、あらゆるシーンで最高級車にふさわしい静粛性を実現しています。
インテリアは、後席に座るVIPが快適に過ごすための装備がふんだんに盛り込まれている(左・中) センターコンソールにはさまざまなスイッチ類を集約(右)
■700万円以上安い中古車も!
そんなプレジデントも一般向きではないためか、中古車になるとグッと狙い目な存在となります。例えば走行距離こそ15.1万kmですが、修復歴なしの4.5ソブリン。これの4人乗りの新車時価格は900万円なのですが、159万円で売られています。金額にすると741万円安。あまりピンとこないかもしれませんが、つまりそれだけ安いということです。走行距離を気にされる方もいらっしゃるでしょうが、元来この手の車は頑丈に作られているため、そう簡単に壊れるものではありません。メンテナンスさえ怠らなければ、今後長い間乗り続けることもできるはずです。
“超”がつくほどの高級車だけに、意外と忘れられがちなフラッグシップモデルですが、実は結構手頃な価格で売られています。メーカーが技術の粋を集結して作り上げた一台、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。
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