日産GT-R試乗会で発見! 認定中古車はまさに「血統書付き」だった(前編)
2010/12/14
■3年という時間を経て大きく進化したGT-R。では中古車はどうなる?
さて、いきなり問題を。下にある2台のGT-R。最新モデルはどっち? ちょっと車好きの人ならわかるだろう。正解は左側が2010年10月にマイナーチェンジを行った2011年モデル。右側は新車登場時のGT-Rだ。何故こんなことを書いたかと言うと、毎年細部を煮詰め、常に進化しているGT-Rだが、この2011年モデルは3年間という歴史の集大成。空力特性やエンジン出力、そして環境性能までもSULEVに適合させるなどすべての性能が大きく進化している。
↑2011年モデルのGT-R Black Edition(左)と2007年登場時のGT-R(右)。フロント回りを見るとバンパー自体の形状変更やグリルの開口部が拡大されていたりと空力性能の向上(Cd値も0.27から0.26へアップ)に寄与していることがわかる
しかし「俺のGT-Rは古くなったのか」とか、「中古車で買っても性能差があるんだよな」など、それまでのオーナーやGT-Rの中古車購入を考えていた、いわゆる“ユーザー予備軍”の人からすれば、新型の進化は嬉しくもあり寂しいものであったのかもしれない。しかし日産はそんな車好き、いやGT-Rを愛する人たちの気持ちを裏切るようなことはしなかった。それが今回紹介する『NISSAN GT-R 認定中古車制度』なのだ。
■GT-R認定中古車の価値を高める新しい施策
今回、この2011年モデルと認定中古車のマーケティング関連を担当するマーケティング本部の島田敬太氏、そして後述する認定中古車専用オプションを装着した中古車の“味つけ”を担当したinfiniti製品開発本部の松本光貴氏にお話を伺った。まず今回のGT-R認定中古車制度とは一体何かについて、島田氏は「3つあります。まず①GT-Rだけの特別な査定基準の設定 ②認定中古車の規準改定 ③認定中古車のフラッグシップショップの開設です」と答えてくれた。
↑試乗会場にズラリ並べられたアドバンスキット。これだけの内容で38万円(工賃除く)はコストパフォーマンスが高そうだ(左) 「新しい認定中古車制度はGT-R全体の価値を高める目的もあります」と、マーケティング本部の島田敬太マーケティングマネージャーはこの新しい取り組みに自信を持っているという(右)
では具体的に解説しよう。まず①だが「GT-R指定特別点検」を確実に行っている車両に対してはプラットフォーム部分を含め、車両品質が維持できる「保証継続が可能なGT-R」として認定する。簡単に言えば現在市場に流通している不正改造が行われているGT-Rとは明確に評価を分け、認定中古車の価値と査定を高めるというわけだ。またバージョンアップキットやGT-R特約サービス工場製の適用部品を装着したGT-Rは従来査定がダウンするものだったが、これを逆にアップさせることも新基準のひとつである。②は初年度登録の使用歴を従来の3年から5年に、また走行距離も年間2万㎞未満から10万㎞未満まで基準枠を拡大したこと。
これに関しても「ニュルブルクリンクサーキット走行を含めた耐久試験や市場調査の結果、GT-Rの耐久性の高さが証明されたため(島田氏)」という。
そして③は東京都武蔵村山市にある「カーミナル東京」に常時このGT-R認定中古車を展示、販売することでその魅力などを発信していこうという試みである。
>>12月21日更新:日産GT-R試乗会で発見! 認定中古車はまさに「血統書付き」だった(後編)へ続く
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