“ポルシェ▲現行モデルでは珍しく、MTモデルが設定されている992型のGTS。新車時価格はティプトロニックやPDKよりも安いが(992型のGTSは同価格)、中古車相場ではほぼすべての世代で逆転。911の走りを存分に楽しめる選択肢として、MT車の価値が年々高まっている

今、911は「待ち」なのか? 「買い」なのか?

2022年、ポルシェ 911の中古車相場が大変なことになっています。空冷911はもちろん、水冷911までも価格が高騰し、パッと見ると「もう高くて買えない」「今は買い時じゃない」と思ってしまうほどです。

しかし、逆の言い方をすれば「いつ購入しても価値が下がりにくい」とも言えます。

投資目的などではなく、本当に欲しいから911を買う。そして、買ったらある程度はじっくりと楽しみながら乗りたい。そう考えている人にとっても「下取り価値が暴落する」というリスクを回避できる選択肢だと言うこともできるのです。

では、この911の相場高騰という異常事態はいったいいつから始まり、どんな変遷をたどってきたのでしょうか。

カーセンサーEDGEが創刊した2005年からの17年間の価格推移を振り返ってみると、様々なことが分かってきます。

例えば、2005年時には200万円以下で買えた901型(ナロー)は2014年あたりからすでに値上がり傾向で、最後の空冷である993型の高騰は2020年頃から……などなど。

肝心の今、そして未来はどうなるのか。2005年以前からポルシェの相場を見続けてきた専門家たちは、現在、そして今後の911の相場推移をどう予想しているのでしょうか?

定番にして鉄板のポルシェ 911。今は買い時なのか否かについての解は、今号の本誌特集に見つけることができるでしょう!

“ポルシェ▲911の中でも常に高い人気を誇っているのが高性能、軽量化を武器にしたGT3シリーズ。さらに上位のGT3-RSやGT2といった希少モデルになると、もはや手の届かない価格帯に。本体価格が「応談」と表記される物件も増えている

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ポルシェ 911 GT3(現行型)× 全国

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ポルシェ 911 GT3(996~991型)× 全国
ポルシェ 911(901型)▲発売から50年以上が経過し、もはやクラシックカーの扱いになっている901型。10年ほど前から急激な価格高騰が始まり、今では高根の花に……。しかし、買っても損をしない911の代表格、という言い方もできる
“ポルシェ▲「今こそが911の買い時」を証明するかのように、2022年になって991型のMTモデルを購入したのが、モータージャーナリストの島下泰久氏。この991型が自身として9台目の911になるという。長年911を探し続けている相場ウォッチャーでもある同氏は、なぜ、このタイミングで購入に踏み切ったのだろうか

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ポルシェ 911(991型)× 全国
“ポルシェ▲空冷911とはまた違った理由で相場が高騰している現行の992型。新車デリバリーの遅れなど様々な要因があるが……。今後の価格推移に注目が集まっている

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ポルシェ 911(992型)× 全国
“エーリストガレージ代表▲911を長年扱ってきたエーリストガレージの代表を務める染谷 聡氏。中古911の達人は、2022年の現状と今後の展開をどう予想しているのか? また購入予定者なら気になる下取り価格はどうなるのか? 特集内では2店のプロショップに語ってもらった
文/編集部、写真/デレック槇島、柳田由人、茂呂幸正、イラスト/あべ あつし

カーセンサーEDGE 8月号
ポルシェ 911 相場変遷史

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