▲これが「スバル最中」。機械を使わずに練った餡を丁寧に、ぎっしりと詰め込んでいる ▲これが「スバル最中」。機械を使わずに練った餡を丁寧に、ぎっしりと詰め込んでいる

あの名車が美味しそうなお菓子になっていました

友人や同僚の家に遊びに行くときや取引先への挨拶など、様々なシーンで贈られる手土産。選ぶものによっては、センスが問われますね。謝罪の手土産として新橋にある新正堂の「切腹最中」などを持参する人などもいますが、これはなかなかシャレが効いています。

そんな中、とてもピンポイントですが、ある層にはピッタリはまる手土産を発見しました。それは、スバル車を愛する“スバリスト”が狂喜乱舞しそうな逸品。群馬県太田市東本町にある和菓子屋「伊勢屋」の名物で、その名もズバリ「スバル最中」です。地名を見てピンときた人は、かなりのスバリスト。実は、伊勢屋は富士重工業群馬製作所の目の前にあるんです。

肝心のスバル最中は、餡を包む皮がスバル車を模しています。金型は二度変わっており、初代はスバル 360、2代目がレオーネ、そして現在はレガシィ B4の形をしています。北海道産の小豆を使い、丁寧に手作業で練り込んだ餡は上品な甘さで、どこか懐かしさを感じる味わい。シンプルで正統派の最中ですが、これがめっちゃ美味しいんです! 

10~30個入りの箱詰めもありますが、1個125円で買えるのもうれしいところ。

全国からスバルファンが訪れる

スバル最中の歴史は古く、始まりは50年以上前にさかのぼります。きっかけは、当時の初代店主がスバルの健康保険組合の10周年記念で来賓に渡すお菓子のオーダーを受けたことでした。「どうせなら、スバルらしさを感じさせるものがいいな」と考え、スバル車を模った最中を作ることになったのだとか。この頃、長持ちするお菓子といえば最中だったんです。

その後、2代目店主は瓦せんべい風の「THEスバル」を、現在のご主人はスバル 360の形を模した「360(サブロク)焼き」を考案。2013年春には、サブレにスバル車の写真をプリントした「六連星(mtusura)サブレ」を発売しました。次はどんなお菓子が誕生するのか楽しみです。

東武伊勢崎線・太田駅から徒歩数分の立地なので、電車で行っても便利ですが、ここはやっぱりスバル車をドライブして行くのがおあつらえ向きかと! 全国各地からスバル車オーナーが訪れるこの「伊勢屋」さん。まだ伺ったことのないスバル車オーナーの方は、ぜひ足を運んでみてください。

▲富士重工業群馬製作所の住所表記は、「群馬県太田市スバル町1-1」。工場の区画のみスバル町となっているため、住所は「スバル町1-1」しかない!? ▲富士重工業群馬製作所の住所表記は、「群馬県太田市スバル町1-1」。工場の区画のみスバル町となっているため、住所は「スバル町1-1」しかない!?
▲伊勢屋は昭和9年創業で現在の店主は3代目となる老舗。店主自身もスバリストで配達車はもちろんサンバー ▲伊勢屋は昭和9年創業で現在の店主は3代目となる老舗。店主自身もスバリストで配達車はもちろんサンバー
▲歴代スバル最中の金型「スバル 360」と「レオーネ」。ひとつ約40万円もするのだとか。現在のスバル最中の形はレガシィB4 ▲歴代スバル最中の金型「スバル 360」と「レオーネ」。ひとつ約40万円もするのだとか。現在のスバル最中の形はレガシィB4
▲スバル 360と1968年まで生産されていたスクーター、ラビットが印刷された古い包装紙。スバルのロゴが富士重工の「フ」になっている ▲スバル 360と1968年まで生産されていたスクーター、ラビットが印刷された古い包装紙。スバルのロゴが富士重工の「フ」になっている
▲スバル360の金型を利用した饅頭。ピーナッツクリームを練り込んだ白餡はコクと風味があり抜群 ▲スバル360の金型を利用した饅頭。ピーナッツクリームを練り込んだ白餡はコクと風味があり抜群
▲可食印刷の技術で製品の表面にBRZやフォレスター、WRXなど7種類の車をカラーでプリントしたサブレ。ほんのりココナッツ味で美味しい ▲可食印刷の技術で製品の表面にBRZやフォレスター、WRXなど7種類の車をカラーでプリントしたサブレ。ほんのりココナッツ味で美味しい
▲オススメは、スバル最中とTHEスバル、360焼きがセットになった「スバルアラカルト」。3世代の歴史(?)をまとめて味わうことができる ▲オススメは、スバル最中とTHEスバル、360焼きがセットになった「スバルアラカルト」。3世代の歴史(?)をまとめて味わうことができる
▲箱詰めの商品には「スバルの歩み」というリーフレットが付属。歴代のスバル車の車名と写真が掲載されている。ちなみに、このリーフレットは伊勢屋さんの自主製作なのだとか! ▲箱詰めの商品には「スバルの歩み」というリーフレットが付属。歴代のスバル車の車名と写真が掲載されている。ちなみに、このリーフレットは伊勢屋さんの自主製作なのだとか!
▲店内には、スバル車オーナーが持ってきてくれたというアイテムがたくさん飾られている ▲店内には、スバル車オーナーが持ってきてくれたというアイテムがたくさん飾られている
text&photo/コージー林田