adobestock▲自動車・中古車に関する調査・研究を通じ業界の発展を目指すリクルート自動車総研が、調査データと独自の考察をお届け。今回のテーマは「サーキット」

サーキット走行がメジャー化!? 女性も楽しむ趣味に躍進中!

リクルート自動車総研が行っている『中古車購入実態調査』において、中古車購入後の楽しみ方として「サーキットなどの走行をした」と答えた人の割合が増加傾向にあります。
 

カーセンサー

「全体の3~4%でしょ、まだまだマイナーだよね」と思われるかもしれませんが、1~2%にとどまっていた状態からジワリと伸びてきている点に注目しています。1%といえば100人に1人、学年に1人くらいはサーキットに行くような人がいるのかなと思えるイメージですね。

しかし、4%に迫る現状だとどうでしょう。30人に1人くらいの割合まで上昇していることになります。つまり、学年に1人から、クラスに1人くらいの割合まで増えてきていると言えるのです。
 

カーセンサー▲カーセンサー編集部は毎年「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」に参戦している。女性メンバーもドライバーやピットクルーとして参加

また、女性の割合も増えてきています。YouTubeなどでは女性芸能人がサーキット走行やドリフトなどにチャレンジするような動画も上がっており、その勢いはコンテンツを通しても感じることができます。
 

中古車の選択肢は今が豊富! 手軽にスポーツカーデビューしてみては?

ででは、なぜスポーツ走行が盛り上がりを見せ始めているのか? これは、2012年にトヨタ 86/スバル BRZが発売されたことに起因していると考えます。
 

カーセンサー▲左がスバル BRZ、右がトヨタ 86

90年代まではスポーツ走行向きのモデルが多数発売されていました。しかし、21世紀を迎えると法規制の改正や、燃費をウリにする車が一気に増え、それに伴い新型スポーツカーの販売はほぼなくなりました。その流れを見事断ち切ったのが前述の2モデル。以降、手が届きやすい価格での発売が続き、中古車としても流通することで、昨今の増加につながっていると推察します。

さらに背中を押すのがカーボンニュートラルを掲げた電動化時代の到来。ガソリンエンジンを積んでサーキットを走らせることもできなくなる……? というプレッシャーが、「いつかは」を「今のうちに」へと変えています。

予算100万円から始められるサーキット、今こそデビューしてみませんか?
 

カーセンサー▲カーセンサー編集部は、カーセンサーnetで最安値だった(2022年末時点)支払い総額52万円のマツダ ロードスターでレースに参戦したことがある
文/西村泰宏、写真/篠原晃一、尾形和美
西村泰宏(にしむらやすひろ)

リクルート自動車総研所長

西村泰宏

カーセンサー統括編集長 兼 リクルート自動車総研所長。自動車メディアを車好きだけでなく、車を購入するすべての人のエンターテインメントに変革すべく日々の仕事に従事している。