ロンドンの鉄道上を走る自転車専用の高速道路構想が明らかに
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2014/01/16
イギリスの建築家、ノーマン・フォスター氏の事務所「フォスター・アンド・パートナーズ」は、ロンドンの鉄道の上に「SkyCycle」という全長220kmの自転車専用構想道路を建設する計画を発表した。フォスター氏は自転車愛好家として知られる。
計画では地上からの入口が200カ所設けられ、これは新たに道路を舗装したりトンネルを掘るよりもはるかに低コストでの建設が可能という。1時間あたり1万2000台が流入し、専用道路を利用した際、例えば通勤時間は平均29分になると試算。交通渋滞の解消に寄与すると考えられている。
欧米では自転車専用道路が増加中で、デンマークには2012年に約18kmの自転車通勤用道路が建設された。オランダでは多くの道路に自転車専用レーンが用意され、追い越しが可能な幅が確保されている。
一方、日本では2006年の段階で約7万8638kmの自転車道(道路構造令第2条第2号で定義されているもの)が整備されているが、その多くが歩行者道と一体化しており、自転車専用道路は約475km(全体の0.6%)にすぎない。また専用道路も多くが河川敷などのレジャー向け道路だ。
自転車の通行に関しては、昨年12月より改正道路交通法が施行され、自転車は例外を除いて車道の左側を通行しなければなくなった。通行可の歩道を利用する場合も車道寄りを徐行しなければならず、違反した場合は3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金となる。
近年、マナーが取りざたされる自転車の通行だが、自転車は車道を走るものというルールを知らないドライバーや、路上駐車の多さに閉口して歩道を利用し、事故を起こす自転車も少なくない。日本でも自転車が快適に通行できるインフラ整備と、ドライバーのより一層の理解が必要といえそうだ。