孫のために! ミニバンが紡ぐ家族の絆【バン買い世代】|日刊カーセンサー

「年をとったから小さい車にしよう」。そう考えているシニアの方は多いかもしれない。小さい車は扱いやすいし、家族全員で旅行に行くという機会も減っているのだろう。しかし、そういった中で車のサイズを維持、あるいはアップサイジングを行っている方もいる。その車選びの理由とは何なのだろうか?

「娘のため」から「孫のため」の車選び

車の選び方は人それぞれ。小回りが利き、扱い易いからコンパクトカーを買う。運転が楽しいからスポーツカーに乗る。アウトドアを満喫したいからSUVを選ぶ。みな、自分の趣味や置かれている環境、自分にとって大切なものに合わせて車を選ぶ。今回、お話を伺ったNさん(57歳)もそうだった。

これまでは娘さんのためにミニバンを選択してきた。若い時分は仕事が忙しかったが、その合間に娘さんを部活へ送り迎えしたり、休日に家族のために車を走らせることも多かったという。

それから幾年か、今では娘さんも自分の家庭を築き独立。Nさんは奥さんと自立している次女との3人暮らしとなり「家族全員を乗せる」という理由がなくなった。当然、選ぶ車も変わるはずだが、ここに来て再びミニバンのホンダ フリードを購入した。その理由は何か?

「孫のため、というのが大きいですね。実は、別居している娘夫婦が車を持っていないので、全員が乗れる車にしようと思ったんです。私はずっとホンダ車を乗りついで来ましたから、ホンダの3列シート車で予算が合うモノということで、フリードにしたんです」

しかし、同じ家族のためといえ「同居の子供」と「別居の孫」では、状況も関係性も大きく異なる。いったいどのような思いで、どのような使い方をしているのか。

「孫にも娘同様に育ててやりたい、愛情を注いでやりたい、という気持ちですね。最近では、フリードで娘夫婦含めて家族全員で港の朝市に出かけたりしています。まだ孫は幼く言葉をしゃべれませんが、年々かわいくなっていくなぁと実感しています(笑)」

うれしそうに話すNさんだが、孫との接し方についてこうも教えてくれた。

「娘と孫の場合、責任感が違いますね。娘は“きちんと育てなければ”という気持ちでしたが、孫は娘夫婦が来る土日に世話するだけなので、ある意味、気楽に接することができる。それが大きいと思います」

昔は忙しく、限られた時間の中でしか娘の面倒をみれなかったNさん。その反動か、孫に対してはすごい優しい顔で面倒をみており、その様子は奥さんや娘さん曰く「できなかった分を取り返そうとしているみたい」とのこと。

家族のための車選びもその時期や用途によって様々に変わる。現在の車はどんどん安全機能が充実し、齢を重ねてからの運転にも安心な車が増えてきている。世の車選びのトレンドはダウンサイジングだが、「孫のためにあえてミニバンを選ぶ」、そんな風に車を選ぶのも大いにアリだと実感させられた。



Nさん(右奥)と奥さん(左奥)、そして娘夫婦(手前)の1シーン。休日は家族揃っていろんなところにお出かけしているとか

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