ホンダが新エンジン「VTEC TURBO」を開発
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2013/11/27
ホンダは、小型車および中型車に最適な直噴ガソリンターボエンジン「VTEC TURBO」を新開発した。排気量は2.0L、1.5L、1.0Lの3クラス。既存のハイブリッド技術やディーゼルエンジンと同様に、今後、グローバル展開するモデルの特性や地域ニーズに合わせて順次適用していくという。
VTECとはホンダが開発した「可変バルブタイミング・リフト機構」のこと。4サイクルエンジンでは吸気・圧縮・燃焼・排気という4行程で動力を発生させる。吸気と排気はシリンダー(燃焼室)についたバルブを開けたり閉じたりして行うが、一般的なエンジンでは弁の開度は一定になる。
車は街乗りから高速道路、山道など様々なシーンを走る。シーンによりエンジン回転数も変わってくる。高回転域ではより多く吸気したほうがエンジン性能を引き出せるが、バルブ開度が一定だと低回転域と同量の混合気しか吸気できない。
VTECは回転数に応じてバルブが開く量を調整できる機構。これにより低回転域から高回転域までバランスのとれた出力を発揮できるようになる。VTECは1989年発表の2代目インテグラに初搭載され、瞬く間に走りのHONDAの代名詞的存在となった。現在ではi-VTECとなり多くの車種に搭載されている。
新型VTEC TURBOは走りと燃費を高次元で両立させる新世代パワートレイン技術群「EARTH DREAMS TECHNOLOGY」の一つとして開発された。EARTH DREAMS TECHNOLOGYはN BOXから始まり、順次、展開車種が増えている。
2L4気筒直噴ターボはVTEC、高出力型ターボ、直噴技術、高性能冷却システムにより高出力・高レスポンスを実現。最高出力280馬力以上でありながら欧州の排出ガス規制「EURO6」にも適合させている。このエンジンを乗せた車は2015年に登場する予定があるようだ。世界的にエンジンのダウンサイジング化が進む中、新エンジン搭載モデルの走りの楽しさに期待したい。