2014年、見通しの悪い交差点もITで安全に!
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2012/11/19
トヨタは安全技術への取り組みとして「ITS実験場」の本格運用を開始。同実験場にて、交差点などで見えにくい対向車や歩行者の情報をドライバーに知らせるインフラ協調型の安全システムを公開した。
「ITS」とはIntelligent Transport Systemsの略で、ITを利用して交通の効率や快適性を向上させる高度道路交通システムのこと。ETCなどもITSにあたる。
「ITS実験場」は静岡県裾野市にあるトヨタの研究所内に新設。一般道路や信号機を設けた市街地コースが備えられており、車や歩行者の動きを検知するセンサーなどがコース内に設置されている。これらのセンサーは交差点での対向車の有無や、横断中の歩行者の情報などを連続的に発信しており、車がそれを受け取ることで安全運転に活用することができる。
車が受け取った情報はディスプレイ表示や警告音などでドライバーに伝えられ、ドライバーの注意を促す事故防止システムとして開発が進んでいる。特に、交差点での右折といった、対向車などで死角が多い状況で有効だという。
実際にシステムを搭載した車両によるデモ走行では、右折車の影から直進してくる対向車などを事前に察知し、きちんと警告してくれた。設置されたセンサーは、交差点を中心に半径約300mの広範囲をモニタリングしているとのことで、実際、その情報がリアルタイムに送受信され、かなりの精度で運転をサポートしてくれる。
他にも、自車と近くを走行している他車を相互に通信させることで、目視しづらい車両を検知しドライバーに他車の接近を伝えるシステムも開発。出会い頭の事故が多いT字路での合流などで力を発揮し、安全運転をサポートするという。
トヨタは、他の自動車メーカーや国と協力し、2014年以降にこれらのITS技術を実用化することを目標としている。