ASIMOの研究から生まれる技術を応用し、量産製品への転用にも取り組む

ホンダ ASIMO|日刊カーセンサー
ホンダ技研工業株式会社は、世界初の自律行動制御技術を搭載したロボット、新型ASIMOを発表しました。新型ASIMOは、周囲の人の動きに合わせて自ら行動する判断力を備えたことによって、これまでの自動機械から自律機械へと進化しています。

ホンダは、自律機械ロボットとして必要な要素を、とっさに足を出して姿勢を保つ「高次元姿勢バランス」、周囲の人の動きなどの変化を複数のセンサーから情報を総合して推定する「外界認識」、集めた情報から予測して人の操作の介入なしに自ら次の行動を判断する「自律行動生成」の3つに定め、その技術を新型ASIMOに注ぎ込みました。

これにより、新型ASIMOは凹凸のある路面でも安定姿勢を保つことができ、他人の動きを予測して人とぶつからないように歩くことができます。行動の途中でも相手の反応に応じて別の行動に変更することや、3人同時に発する言葉を聞き分けることもできます。

また、ホンダが新型ASIMOなどのロボット研究で得た技術は、人が作業できないような危険な場所や災害現場で作業が行えるアームロボットや、脚力が低下した人の歩行をサポートするリズム走行アシストなどにも応用されています。

ホンダ技研工業 ホームページ
http://www.honda.co.jp/ASIMO/about/technology2011/?from=text

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各種センサーからの入力情報を総合的に判断して自身の対応行動の決定を行い、人の歩く方向を予測してぶつからないように進むASIMO(左)

(写真右)ASIMOの開発で培った、手足の関節に組み込まれた57個ものモーターを同時に制御する技術を応用したアームロボット(右)

Text/カーセンサー編集部