『人とくるまのテクノロジー展』で近い未来の自動車技術をいろいろ見てきた!
カテゴリー: レース&イベント
タグ: イベントレポート / 自動車関連のイベント / 編集部 横山菜月
2018/06/06
『人とくるまのテクノロジー展』は、第一線で活躍する技術者や研究者のための自動車技術の専門展です。国内・海外の自動車メーカ以外にも、部品、材料などの自動車産業に関わるあらゆる業界の最先端テクノロジーが一堂に集結する場です!
自動車産業の大転換期といわれている今、「社会を、生活を変えてゆく、自動運転技術」というテーマのもと世界に向けて最新技術や製品を発信するために、講演会や企画展示が行われていました。
まずは出展内容を確認し気になるメーカをチェック!
電子ドアミラーで死角なし?
例えば、2016年に国内でも解禁された電子ドアミラー。 これはフタバのカメラモニターシステムです。
左右の視界を映し出しているカメラの映像には、安全運転ができるような秘密が隠されていました!
車線変更のときに車が死角にいてヒヤッとした経験はありませんか?
私はあります……
ウインカーを出すと、より広範囲の視界が確認できるように表示される映像が大きくなるんです。
死角にいる車の存在も知らせてくれて、車線変更時に映像がより大きくなるなんて素敵ですね。
ですが、映像を映し出すカメラが壊れたらどうなってしまうんだろうという疑問が浮かびました……
なんと! カメラが2個付いているので万が一ひとつ壊れても映像はしっかり映るようになっているんです!!
ただ、まだ実験段階だそうで、実用化するために必要な画質の解像度に応じて価格も上昇してしまうという問題もあるそうです。現状、今のドアミラーの10倍以上の費用がかかってしまうというお話でした。
ドアミラーがない車が当たり前に走る日が訪れるのが待ち遠しいですね! デザインもすっきりするし、狭い駐車場や道路でのすれ違い時にドアミラーがぶつからないか心配することからも解放されそうです。
シートとナビが連携??
アイシンのナビ連携ニューマチックシートです。
運転中、カーブに差しかかると、遠心力で体が振られますよね?
このナビ連携シートは、そんなときにシートのサイドサポートの自動調整により振られにくくなるんです。
ナビと連携して位置情報からカーブに差しかかるタイミングを把握し、シートに自動的にサポートが入ります。それにより、体が振られないようにしてくれるそうなんです。
実際にワインディングロードのような道でサイドサポート有り・なしの車に乗ったことがありますが、快適性が全然違います!
サイドサポートがあると体が支えられるのでコーナリングで踏ん張る必要がほとんどないんです。ただ、普段からサイドサポートがしっかりしていると窮屈に感じる方ももちろんいらっしゃいますよね? そんなときに走行状況に応じてシートの形が自由自在に変わるのは便利だなぁと思いました。
スマートフォン1つで車だけで駐車場に行ってくれる!?
さらにアイシンは自動バレー駐車という新たな駐車システムの開発も進めているそうです。
ホテルのエントランスに車を止めると、スタッフの方が駐車場に車を持っていき、代わりに駐車してくれますが、この自動バレー駐車はそういうことをスマートフォン1つでできるようにしてしまおうというものです。
実現に向けて空き駐車場を探すためのシステム開発が必要だったりと、まだまだ問題はあるそうですが実現されたらとっても便利ですよね!!
駐車場で自動駐車させる技術はありますが、車が勝手に駐車場を探して止めにいってくれるなんて素敵すぎますし、逆にわざわざ駐車場で自分の車を探さなくても呼べば迎えに来てくれるなんてことも当然できちゃう?
この他にも、人とくるまのテクノロジー展では様々な先進技術がたくさん展示されていました。
例えば日産のVCターボエンジン。
これは従来のエンジンでは常に一定だった圧縮比を連続的に変更できるようにしたエンジンです。これにより、環境性能の向上と走行状況に応じた動力性能の確保するという背反するものを両立させています。
ちょっと難しくて詳しところまではわかりませんが、圧縮比を変えられるエンジンは世界初で、今までにない次世代のガソリンエンジンです!! HVやEVだけではなくガソリンエンジンだって開発が進んでいます!
もう1つはセンサータ・テクノロジーズのワイヤレスバッテリー。
バッテリーの省スペース化の実用化を目指しているものです。 バッテリーには1つのセルにつき何本かの配線がついているそうなのですが、この配線をすべてなくしてしまおう! というものです。
配線をすべてなくすことで、省スペース化ができ、バッテリーの配置場所の自由度が増すそうです。車の居住スペースを最大限に確保できるような位置にバッテリーを配置できたりと、車の性格に合わせた設計ができれば、新しい発想もいろいろできそうです。
近い将来、ここで見た技術が生かされた車が次々と生まれてくるかもしれないと思うと、ちょっとワクワクします。今後、どのように実用化に近づいていくのか楽しみですね。
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