過去最高のデッドヒートの結果、ホンダCR-Zがイヤーカーに!

2009年10月1日から2010年9月30日までに発表、または発売され、年間の販売台数が500台以上見込まれている乗用車の中から、その年No.1を決めるのが日本カー・オブ・ザ・イヤー。31回目を迎えたことしは、10月1日の一次選考でノミネートされた44台から、10ベストカーが選ばれていた。

その顔ぶれは国産車5台、輸入車5台ときれいに割れたが、国産車はハイブリッドカー、コンパクトカー、ミニバン、セダンと多彩なボディタイプに対して、輸入車はセダン系の車種が中心と大きな違いを見せていた。そんなラインナップの10ベストカーのなかから、栄えあるイヤーカーとなったのは、フォルクスワーゲンポロとの熾烈な争いを制した、ホンダCR-Zだった。
  • 2010-2011 日本・カー・オブ・ザ・イヤー|日刊カーセンサー
  • 2010-2011 日本・カー・オブ・ザ・イヤー ホンダ CR-Z|日刊カーセンサー
10ベストカーの獲得点数は以下の通りです。
順位 メーカー&車名 獲得点
1 ホンダ CR-Z 大賞 406点
2 フォルクスワーゲン ポロ インポート・カー・オブ・ザ・イヤー賞 397点
3 スズキ スイフト 228点
4 プジョー RCZ 実行委員特別賞 190点
5 日産 マーチ 67点
6 BMW 5シリーズ/5シリーズツーリング 62点
7 ジャガー XJシリーズ 54点
8 マツダ プレマシー 51点
9 トヨタ マークX 26点
10 メルセデス・ベンツ Eクラスセダン 19点
最終選考会は早稲田大学の大隈記念講堂で開催された。今年は一般の人でも選考会の見学が可能で、Ustreamによる開票風景の動画配信も行われた。開票は60人いる選考委員の五十音順に行われた。一人一人名前が呼ばれ、どの車に何点入れたのかが読み上げられていく。

20人が終わった時点でVWポロがトップ、その後をCR-Zが続く。時代を反映してか、小排気量+過給器のポロ、ハイブリッドカーのCR-Zとアプローチは違うものの、高い燃費性能をもつ2台のエココンパクトカーの対決になりそうな様相だ。

さらに開票が続くと、ポロとCR-Zはまんべんなく票を獲得していき、40人が開票し終わった時点でイヤーカーはこの2台に完全に絞られた。この時は、ポロがCR-Zを一歩リードしていたが、後に凄いドラマが…。
  • 2010-2011 日本・カー・オブ・ザ・イヤー フォルクスワーゲン ポロ|日刊カーセンサー
  • 2010-2011 日本・カー・オブ・ザ・イヤー プジョー RCZ|日刊カーセンサー
残り10人となった時点でCR-Zがじりじりと追いつき、3人を残したところでついに逆転!最終的には31回の歴史の中で最も僅差となる9点差で、CR-Zが2010-2011日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

そして最後までCR-Zとデッドヒートを繰り広げたVWポロがインポートカー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。また今年から制定された実行委員特別賞にはプジョーRCZが選ばれた。

投票結果を見ると、3位のスズキスイフト、5位の日産マーチと低燃費なコンパクトカーが上位を占めていることに気づく。現代においては、燃費性能は車作りの中で避けてとおれないということを証明している。

12月には日産リーフが発売され、2011-2012の日本カー・オブ・ザ・イヤーにノミネートされるのは間違いない。その時にEV(電気自動車)というものと従来の内燃機関とを、どのように比較するのかは非常に興味深いところだ。

今年のイヤーカーに輝いたホンダCR-Zだが、すでに150台もの中古車が流通している。新車はちょっと価格が高い! と二の足を踏んでいた人でも、中古車ならリーズナブルな価格で手に入れられる。この機会に、No.1の実力を味わってみたらどうだろうか。

Report/カーセンサー編集部