フォーミュラカーが東京の街を疾走する! 電動レーシングカーの共演!!【EDGE Motorsports】
カテゴリー: カーライフ
タグ: 日産 / ポルシェ / ジャガー / マセラティ / DS Automobiles / グラントゥーリズモ / リーフ / Iペイス / タイカン / DS3クロスバック E-TENSE / タイカンクロスツーリスモ / サクラ / アリア / EDGEが効いている / 藤野太一
2024/02/15
日本初のフィーミュラカーによる公道レース! チケットは3分で完売!?
2024年3月30日、ABB FIAフォーミュラE世界選手権の第5戦がついに東京で開催される。フォーミュラEとは、2014-2015年シーズンに始まった100%電動フォーミュラカーによるワンメイクレースだ。最大の特徴は、排ガスも騒音もないためサーキットではなく大都市やリゾート地などの市街地コースでも開催されていること。数年前から横浜や東京など日本国内での開催が検討されてきたが、小池百合子東京都知事のバックアップもあり、ようやく実現にこぎつけたというわけだ。
もちろん東京都としては、ZEV(ゼロエミッションビークル)の普及、そしてカーボンニュートラル社会の実現といった目標があってのものだ。フォーミュラE東京大会の開催に合わせて3月30日~31日の2日間にわたって、東京都は「E-Tokyo Festival 2024」を開催。最新のZEV車両の展示や試乗、音楽ライブ、パブリックビューイングなど様々なイベントを実施するという。なお、フォーミュラE東京大会のチケット販売は2月1日に開始したが、わずか数分で完売と注目度の高さがうかがえる。
ちなみにコースは、有明の東京ビッグサイト(東京国際展示場)を囲むようにレイアウトされた全長約2.6km、18ターンからなるもの。東京の公道が自動車レースに使用されるのは今回が初という。
現在フォーミュラEのマシンは、約10年の歳月をかけて第3世代である「GEN3」に進化している。これは、先代のGEN2と比べ車両重量を大幅に軽量化、最高出力が250kWから350kWにまでパワーアップし、最高速度は時速280km/hを超える。また、前後に2基のモーターを搭載し(フロントは回生専用)、最大回生電力は600kWに向上。強大な回生ブレーキのためリアに油圧ブレーキは必要ないという。
今シーズン参加しているのは、11チーム22台と22名のドライバー。参戦している自動車メーカーは、ジャガー、ポルシェ、DSオートモビル、マセラティ、そして日本のメーカーである日産自動車となる。
これらの顔ぶれを見ればわかるように参戦メーカーは、ジャガー iペイス、ポルシェ タイカン、マカン、DSオートモビル DS3 クロスバック E-TENSE、マセラティ グラントゥーリズモ フォルゴーレ、日産 アリア、リーフ、サクラなど、市販BEVを手がけている。
現行のフォーミュラEのルールでは、新規参戦へのコストを抑制するため、シャシーや空力パーツ、そしてバッテリーなどの独自開発は認められておらず、パワートレインなどを除けばほぼワンメイク仕様となっている。それゆえ、メーカーとしては独自技術の開発やそれらのアピールの場としては活用しづらいこともあり、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディといったドイツ御三家も一度は参戦したものの、撤退してしまった経緯がある。
2026 - 2027年シーズンから導入予定の「GEN4」マシンでは、さらにバッテリー容量も航続距離も向上し、パワーも現行型であるGEN3の倍近くになるコンペティティブなマシンになると公表されおり、さらにそのタイミングでワンメイクのタイヤサプライヤーとして日本のブリヂストンが選出されている。市販のBEVと同様にフォーミュラEもまた進化の過程にあり、今後は新しいメーカーの参入や再参入もあるだろう。
フォーミュラEは都心にコースが設営されるので、電車で気軽に見に行けることも魅力の一つ。電動化の急先鋒として、日進月歩で進化しているフォーミュラEの今を、東京でライブで見ることができるのは、大いに楽しみだ。