メルセデス・ベンツ Gクラス(先代)▲小沢氏がオススメするのが、2013年9月に23年振りにディーゼルエンジン搭載のGクラスとして登場したG 350 ブルーテックと、その後継のG 350 d(写真)。G 350 ブルーテックはピエゾインジェクターを用いたコモンレールダイレクトインジェクションなどの先進技術を採用し、クリーンな排気ガスと最高出力211ps、最大トルク540N・mという性能を両立させたモデルだ。新車時価格は989万円
 

中古車に限らず、お買い得感があり、他車にはない魅力を備えた1台を見つけるのは、なかなか難しい。そこで本企画「賢者の選択」では、自動車のプロが今注目しているモデルを紹介する。

今回は「バラエティ自動車評論家」を自称する小沢コージ氏が注目している中古車を紹介してもらった。ぜひ、次の愛車選びの参考にしてほしい。
 

値落ちどころか値上がり必至! 先代Gクラスのクリーンディーゼルモデル

あまり広めたくない事実ではあるが、マジでいますぐ自分で欲しい! 700万円前後と中古車の車両価格は安くないけれど、投資目的も含めて多少無理でも買っちゃうべきか? と個人でもガチ思案中なのが先代のメルセデス・ベンツ Gクラス(W463型)だ。

現行モデルも大人気のGクラスだが、先代モデルであってもここ10年ぐらいの末期モデルなら故障が少なくて安心だし、個人的には2013年以降に登場したクリーンディーゼル「G 350 ブルーテック」や「G 350 d」がオススメ。

なにがいいって、Gクラスならではの軍用車のごときエクステリアや工作機械のような超絶剛性感が味わえるうえ、下世話なハナシ、買っても価格が下がらないどころか、上がる可能性すらあるからだ。この金融不安の最中、現金持ってる車好きは黙ってコイツを買って庭に置いとくのもひとつの手である。

ご存じのとおり、いま本格プレミアムクロカン4WDは世界的タマ不足だ。去年登場した新型ランクルが正規ディーラーで納車まで4~5年待ちだし、同様に現行Gクラスの新車は、確実に2年以上の待ち。業者によると「買ったソバから200万円近いプレミアが付いて売りに出されてます」だそうだし、先日別件の取材で協力をしてくれたGクラス専門店によると、「現行も人気なんですが、いかんせんサイズがデカい。扱いやすいことから先代の人気はどんどん高まってます」とのこと。

先日、小沢も車両本体価格763万円の2015年式G 350 ブルーテック(新車時価格989万円+ラグジュアリーパッケージ約47万円)を試乗したのだが、去年までは700万円ぐらいだったはずで、すでに値上がりを始めていた。
 

メルセデス・ベンツ Gクラス(先代)▲G 350 ブルーテックならび、G 350 dのディーゼルモデルは中古車流通量は120台前後とそこそこ豊富。写真のG 350 ブルーテックは車両価格600万円台から入手できる
メルセデス・ベンツ Gクラス(先代)▲ディーゼルエンジンらしい低速域からトルクがあるフィーリングは重量級ボディを力強く加速させる。ただし、最新のディーゼルエンジンと比べると、やや重い印象は拭えない。しかし、それもまたGクラスにふさわしい味わいだ
 

日常の使い勝手を考えると20年余ぶりとなる2013年に追加された3L V6のディーゼルがいい。いまどきのクリーンディーゼルで排ガスがキレイなうえ、燃料費が比較的安く済むし、パワフル。

もちろん、乗り味は現行Gクラスほど乗用車ライクじゃない。乗り降りは床が高い分骨が折れるし、ドアはバックドア含めて重くて不便だし、ステアリングにも独特のダルさがある。古めかしいボールナット式なため予測切りが必要で、慣れは必要。乗り心地もサルーンとは違う揺さぶられ感アリだ。

よってごくごく普通の車が好きな人には強くオススメはしない。Gクラスに一度は憧れ、戦車みたいな車に乗ってみたかった人、独特な雰囲気の車が大好きな人にのみ推奨する。
 

メルセデス・ベンツ Gクラス(先代)▲重厚感のあるインテリア。メーターは昔ながらのアナログタイプ。ディスプレイはダッシュボードの中央上部に鎮座する。メーターとディスプレイが一体型となった現行型とは異なるが、視認性は悪くない
メルセデス・ベンツ Gクラス(先代)▲G 350 ブルーテックがG 350 dへと変わったのが2015年末。その際にエンジンスペックは最高出力245ps、最大トルク600N・mに向上している。G 350 dの中古車の中心は800万円後半~1000万円台となっている
 

インテリアにはモニターが付きそれなりにモダンだし、逆に最新Gクラスより本物感すらある。また、悲しいハナシだがこの手の良質物件は海外に多く放出されつつある。Gクラス人気は、欧米はもちろん中東でも高く、R34型スカイライン GT-Rやランクルに限らず、良質な中古車は日本から消えつつあるのだ。

正直、道路環境のいい日本で乗ってたところで大して傷まないし、走行距離だってたかが知れてる。海外では2010年式以降の走行距離10万km以下物件なら必ず値が付く。なのでマジでタンス預金するようなお金持ちよ、とりあえずダマって買ってタマに路上で楽しんでくださいな。日本の良質中古車マーケットが誇るお宝のひとつではありますので。
 

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メルセデス・ベンツ G 350 ブルーテック/G 350 d(先代型) × 全国
文/小沢コージ、写真/メルセデス・ベンツ