やついいちろうさんと愛犬のこぶし


愛犬家として知られる、お笑いコンビ「エレキコミック」のやついいちろうさん。愛犬・こぶしとの時間に「車は欠かせない」と考えているそうだが、いったい何故? 犬との暮らしと、その中で車の役割について尋ねた。
 

やついいちろう

お笑い芸人

やついいちろう

1974年11月15日生まれ。1997年にエレキコミック結成。2010年にTBS「キングオブコント」の決勝に進出した。お笑い芸人だけではなく、俳優やMV監督としても活躍中。お笑い・ミュージシャン・文化人といったジャンルレスの「YATSUI FESTIVAL!」のオーガナイザーを務める。

こぶしとは普段ずっと一緒! いてくれるだけで生活が楽しい

「こぶしとは一緒にいるだけで楽しいですね。家にこぶしが待っていると思うだけで、帰宅するのが楽しみに変わります」

仲むつまじい、やついいちろうさんとパグのこぶしが出合ったのは約10年前。遊びに行った六本木の美術館が休みで、近くにあったペットショップにたまたま立ち寄ったのが出合いだ。

「ペットを飼ったことはなかったのですが、40歳までには飼いたいと思っていました。アニメ『電脳コイル』に当時ハマっていて、特にデンスケという“電脳犬”が好きだった。現実にはいないデジタルな存在で、その影響で僕も妄想上の犬をかわいがっていたんです(笑)。そしたらいたんですよ、ペットショップに! 思い描いたとおりの犬が!!」
 

やついいちろうさんと愛犬のこぶし▲愛犬のこぶしは、やついさんに常にベッタリ。姿を見かけたら必ず近寄ってくる。さらに人馴れもしており、初対面の人にもすぐに懐く

運命を感じて、お迎えを即決。しかし、犬を初めて飼うということもあり、飼い始めは戸惑いの連続だった。

「いきなり、こぶしがおなかを壊したんです。めちゃくちゃく焦りました。さっそく病院に連れて行ったのですが、年末料金で診療に5万円もかかった。『こんなことばかり起きたら、やっていけない!』と思いましたね(笑)」

最初こそ不慣れだったが、早々にお世話にも慣れ、今ではこぶしとツーカーの仲。とびっきりの愛情を注いでいる。こぶしのためにお出かけ場所を選び、仕事の現場に連れて行くことも少なくない。

「結果、こぶしが少し写っていることもありますよ。やっていることは、昔のアグネス・チャンさんとほとんど同じです(笑)」
 

車があったからこぶしと、いろんな思い出をつくれた!

やついさんが車を買ったのも、そんな“こぶしファースト”の結果だ。大柄なこぶしは体重が11kgある。電車移動は大変だし、こぶしへの負担も大きい。病院に連れて行くことも考えると「車は必須」だと思ったそうだ。

当時やついさんは運転免許を持っていなかったので、自動車教習所に通学。免許を取得したら、すぐミニクロスオーバー(現愛車はミニクラブマン)を購入した。それからは移動が楽になって、こぶしとの暮らしもさらに充実した。

こぶしと一緒にテラスがあるカフェや温泉に行ったり、もともと好きだったキャンプフェスに参加したりするなど、行動範囲が一気に広がった。本栖湖を訪れたときは、こぶしが湖に飛び込み、そのまま泳ぎ出すというサプライズもあった。

「初めて一緒に湖に行ったので、水が好きなことも泳げることも知らなかった。かなり驚きましたが、せっかくなので僕も泳ぎました! 実は、海外ドラマのように愛犬と一緒に泳ぐのが夢だったんですよね。思いがけず夢がかなってうれしかったなぁ」
 

やついいちろうさんと愛犬のこぶし▲こぶしは海沿いなど自然の中を走るのは大好きだが、ドッグランなど人工的な施設には興味を示さない。「あまのじゃくなところは僕と似ていますね(笑)」

そして、やついさんにとって年に1度の特別な時間にも、車の存在が欠かせない。それは、11月12日~15日の4日間に及ぶ“やついファミリーデー”だ。

聞けば12日がこぶしの誕生日で、13日が奥さまの誕生日、15日がやついさんの誕生日。14日は結婚記念日らしい。この4日間は家族全員が一緒にいる日。箱根にあるお気に入りのホテルでのんびり過ごす、やつい家の一大イベントなのだ。

「ただ、これも人と犬4日分の荷物を運ぶので、車がなかったらなかなか難しい。僕にとって車は移動手段ですが、こぶしとの時間には必須。こぶしと一緒にいられる時間も増えますし、車なしの生活は考えられないですね」
 

やついいちろうさんと愛犬のこぶし▲楽しい思い出がいっぱいあるためか、こぶしは車に乗ることをまるで嫌がらない。ドアを開けるだけで車に飛び乗るそう
文/綱島剛(DOCUMENT)、写真/田中宏幸、ヘアメイク/大沢香織
 

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