ドライブが楽しくなる車……いす!? 車は車でも車いすに乗ってみた
2016/04/29
車いす、と侮るなかれ。車の乗り心地が激変!?
ぴえいる(以下、ぴ):今日は福祉車両に試乗するんだっけ?
編集部W(以下、W):そうなんですけど、今日は福祉車両、というよりも車いすがメインになるんです。ということでこれに乗ってください(と、車いすを押してくる)
ぴ:え、車いすに乗って試乗するのぉー(顔がゆがむ)。以前、同じように試乗して、500mも走らないうちに「止めてくれぇ!」と絶叫したほど、苦痛だったんだけど
W:それがこの車いすなら、快適なんです(キッパリ!)
Wくんの自信満々の根拠はこの時点ではまだわからなかったが、従来、車いすに乗って車いす仕様車で移動するということは多少の苦痛を伴う。なぜなら、いくらベルト類で固定されるとはいえ、溶接されている車のシートよりは体が揺れてしまうため不快に感じるからだ。
W:トヨタ製の車いす「ウェルチェア」です
ぴ:た、確かに車に乗るということに一番詳しいのは自動車メーカーだろうから、快適性が考えられているとは思うけれど、でも……(疑心暗鬼)
W:ま、百聞は一見にしかず、虎穴に入らずんば虎子を得ず、案ずるより産むが易し、下手な考え休むに似たり(といいながら、ぴえいるを無理やり車いすに乗せ、さらに車いす仕様車に乗せる)
ぴ:え、なになに、ことわざが呪文に聞こえるよぉ?
W:君子危うきに近寄らず(と、自分は運転席に座り)。では、いざ!
ぴ:ひぇ……え? あれ? おや? はて? 何だか快適なんですけど
W:でしょー? 実はボクも以前試乗したことがあるんですが、とても快適でビックリしたんですよ
その秘密は、乗車時にお尻が沈み込むようなポジションで座ることにある。通常の車いすは垂直の姿勢になるため体重をお尻で支えるが、ウェルチェアの姿勢は、体重をお尻だけでなく背中や腰でも支えるカタチになる。そのため、お尻だけで支える姿勢と比べて体が揺れにくくなるのだ。
ぴ:通常の車いすがダイニングチェアなら、ウェルチェアのこの姿勢はゆったりとくつろぐラウンジチェアだね
W:体を支える面積が大きくなるし、重心も下がるため、カーブやブレーキによる上半身の揺れが軽減されるというわけですよ。その証拠に……(と、ぴえいるの姿勢を垂直にして、走り出す)
ぴ:と、止めてくれぇ!?
W:ね? 同じ車いすなのに、姿勢が変わるだけで乗り心地が劇的に違うでしょ?
また、通常の車いすだとお尻だけで体重を支えるため、どうしてもお尻が前に滑りがちになり、腕で体を支えようと体に力が入ってしまう。しかし先述のとおりウェルチェアなら体重が分散されているので、余計な力を入れる必要も減る。
ぴ:他にも重心が低いと同乗者と目線が一緒になるから、ドライブ中の疎外感がないし。マジで座り心地がいいから、これならどこへでも行けるよ
W:でしょ!? 安心して年を重ねてくださいwww
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
- アウトドアブームの過熱を引き金に、規格外に車内が広い車の注目度が上がる!?
- 【トヨタ タンクの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
- 現行型ヴォクシーの平均価格が200万円切り目前|迫力重視の「煌」も、燃費重視のハイブリッドも買い時到来
- 【総予算100万円!】格安90’sミニバンを自分仕様に仕上げて遊ぶ(前編)
- 次期クラウンの開発事情
- VIP=セダンの時代は終わった!? ラージサイズミニバンの2列4人乗り仕様で、極上の贅沢を味わおう
- 世界で3社しか市販していないレアなFCVの1台、トヨタ MIRAIのドライブフィールに注目! 【EDGE’S Attention】
- 【試乗】新型 トヨタ MIRAI|日本が生んだ大人のサルーンは、世界初の技術とともに進化を続ける
- 【だけじゃないクルマ屋さん巡り】まるでアウトドアショップ!? 玄人キャンパーも垂涎のお店「U-BASE湘南」
- 次期トヨタ アクア、徹底解剖!