カプコンは、ゲーム「戦国BASARA」に登場する武将「伊達政宗」が、大阪府警の車上ねらい防止イメージキャラクターとして採用されたと発表した。大阪府警のポスターにゲームのキャラクターが採用されるのは初めて。

伊達政宗は「戦国BASARA」の中心的なキャラクターで、ロゴには伊達家の家紋が使われている。2009年の宮城県知事選挙で選挙啓発イメージキャラクターを務めたこともあるが、地元ではない大阪で起用されるのは極めて異例だ。大阪府警は起用の理由を「親しみやすく効果的な広報啓発が行えるため」としている。

大阪府では車に関係する犯罪が多く、昨年は車内から財布やゴルフバッグなどを盗む「車上ねらい」が1万3910件、カーナビやカーオーディオなどの「部品ねらい」が8500件で、いずれも全都道府県中でワースト1となっている。大阪府警では対策として、車中にバッグなど物をなるべく置かないよう呼びかけている。

また、車両そのものを盗む「自動車盗」は2349件で、大阪府はワースト3位。自動車盗は全国平均では対前年比15.5%減で、上位の愛知県や千葉県も前年比では減少しているが、大阪府は17.5%も増加している。発生場所としてはコインパーキングなどの駐車場が79%を占めている。

盗難に遭いやすい車両もやや傾向が異なる。全国ではトヨタ ハイエース、トヨタ ランドクルーザー、トヨタ セルシオ、トヨタ クラウン、トヨタ プリウスという順で盗難台数が多いが、大阪府ではトヨタ プリウス、トヨタ クラウン、スバル レガシィ、トヨタ セルシオ、トヨタ ハイエースの順となっている。スズキ ワゴンRやダイハツ ムーヴなど軽自動車の盗難も多い。

今回の起用で、大阪府内で「伊達政宗」のポスターが5000枚掲示される。また公共施設や自動車用品店向けに広告15万枚を配布。「愛車を守るポイント」も併せて掲示される。

「戦国BASARA」は戦国武将をモチーフとしたアクションゲームで、アニメ化や舞台化などもされた人気作。歴史好きな若い女性(歴女)を増やすきっかけとなった

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大阪府では高級車だけでなくプリウスやレガシィなどの人気モデルやワゴンR、ムーヴなどの軽自動車、キャリイなどの軽商用車まで多様な車種が盗難対象となっている

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