トヨタ自動車は、2012年11月から2013年3月まで、PHVやEVなどの電気利用車両用普通充電器の普及に関する実証実験を愛知県内で行うと発表しました。これは充電インフラをどこに置くのが有効なのか、有料にした場合の可能性や妥当性など様々な角度から検証を行い、より効率的にインフラを整備しようという試みで、以下の3点が主な検証内容となっています。

1.トヨタメディアサービス(株)製の普通充電器「G-Station」をベースに、新たにコイン投入方式の普通充電器を開発・製作し、有料充電器として提供することで、課金の可能性と料金の妥当性を検証。

2.愛知県内の商業施設・公共施設などの集客施設や時間貸し駐車場など、約20ヵ所に「G-Station」などの普通充電器を新たに設置して利用状況を分析し、設置場所や運用方法を検証。

3.「G-Station」のWi-Fi情報通信機能を活用して、営業時間やイベントなど充電器設置施設に関する情報や愛知県の災害関連情報などを提供し、その有用性を検証。

今回、トヨタが検証に使用するのは普通充電器ですが、カギとなるのは導入に数百万円かかるともいわれる急速充電器をいかに効率的に普及させるかという点です。2012年8月時点での急速充電器の設置数は約1300とまだまだ少ないのが現状です。そこで各自動車メーカーは、様々な企業と協力し普及に向けた団体を設立しています。

日産は「ジャパンチャージネットワーク」を、トヨタ、ホンダ、三菱は「CHAdeMO」をそれぞれ立ち上げています。両団体が目指すのは会員サービスによる課金システムを整備していくことでコストなどの問題を解消し、設置数を増やしていこうという普及策です。トヨタが今回行う検証結果によって、どういった方向へ進んでいくかが、よりはっきりするかもしれません。

ジャパンチャージネットワーク
http://www.charge-net.co.jp/

CHAdeMO
http://www.chademo.com/jp/

Text/カーセンサー編集部

トヨタがコイン投入方式の普通充電器を開発・製作する

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日産は「ジャパンチャージネットワーク」でインフラ整備を目指す

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