“▲下地を作るベースコート(右上の青いスプレー)と、使用する直前に塗るトップコート(中央の白く先がとがっているボトル)、二重のコーティングで超強力な撥水効果を得るゼロワイパー。塗布用のクロスとツールもセットされている" ▲下地を作るベースコート(右上の青いスプレー)と、使用する直前に塗るトップコート(中央の白く先がとがっているボトル)、二重のコーティングで超強力な撥水効果を得るゼロワイパー。塗布用のクロスとツールもセットされている

予想を大幅に上回る撥水レベル! ただし使用環境は……?

雨天時に走行してもワイパー不要の超強力撥水で話題のガラスコーティング剤「エクスクリア ゼロワイパー」。フロントウインドウに施工しているときにふと思いました。コレって日用品にも使えるのでは?

と、さっそく編集部に提案したところ「面白そうですね! ぜひ実験してみちゃってください」との返答。私って企画の才能アリ!? ただし「メーカーはフロントガラス以外への使用を認めていないはずなので、あくまで自己責任で。実験に使う道具は自前でお願いします!」とのこと。まあ、いつものことですよね。

ちなみにゼロワイパーフロント用フルセットの取扱説明書には「フロントガラス以外に塗布すると、トップコートの性能が落ちる可能性があります」との記載が。当たり前ですが、車の窓を前提したものです。なので、他のモノに塗布した場合にモノが劣化したり変質したりしてもすべて自己責任になっちゃいますね。今回はあくまでも実験です。

まずは値段的にもリスクが少なく、結果をイメージしやすいところから、ということでビニール傘にチャレンジ。普通でも水をはじくけど、畳んだときに水滴が残らなかったら便利では? と、ガラスに施工するのと同じように、まずは傘の表面にベースコートをヌリヌリ。続いて付属のワイパー型ツールでトップコートを塗布します。

▲施工前のビニール傘に水をこぼしてみたところ。当然ながら、ごく普通に水を弾く ▲施工前のビニール傘に水をこぼしてみたところ。当然ながら、ごく普通に水を弾く
▲ベースコートを専用クロスで塗り込む。作業は素材が乾いている状態がベターだが、濡れていても可能 ▲ベースコートを専用クロスで塗り込む。作業は素材が乾いている状態がベターだが、濡れていても可能
▲ツールにトップコートを含ませてからビニール傘に塗布。スポンジを素材に強く押しつける必要がある。トップコートは数分で乾いてしまうので素早く作業! ▲ツールにトップコートを含ませてからビニール傘に塗布。スポンジを素材に強く押しつける必要がある。トップコートは数分で乾いてしまうので素早く作業!

施工済みの傘の表面に大量の水を掛けながら、カメラのシャッターを連写してみると……、あれ、水滴が写真にぜんぜん写っていない! ファインダーをのぞきながらだと、変化がよく分からない……。

今度はシャッター速度を速く設定して、再チャレンジ。すると……、なんじゃこりゃ!

ビニール傘表面に落ちた水滴が、まるで水銀のようにコロコロと転がっているじゃありませんか! この実験は大成功!

ビニールの表面が若干白く曇ってしまうのが難点だけれど、素材に悪影響はない様子(長時間使用したときの変化は分かりません)。ただし、トップコートの撥水効果が持続するのはわずか10時間程度。しかも表面を手で触ったり、他のモノが触れたりするとトップコートは簡単に取れてしまいます。使用状況は限定されるけど、この撥水効果は驚愕レベル!

“▲水を垂らす場所の的が外れちゃったのか、と思うくらい、表面に水滴がつかない驚異の撥水性能。水滴が球体のまま、ビニール傘の表面を転がっていく" ▲水を垂らす場所の的が外れちゃったのか、と思うくらい、表面に水滴がつかない驚異の撥水性能。水滴が球体のまま、ビニール傘の表面を転がっていく

この結果に気を良くした私。調子に乗って、他のモノでもいろいろ試してみました!

“▲サンダルにも塗ってみた。左が施工前、右が施工後。水ははじいているけれど、表面がザラザラしていると効果は薄い様子" ▲サンダルにも塗ってみた。左が施工前、右が施工後。水ははじいているけれど、表面がザラザラしていると効果は薄い様子
“▲水滴がつかなかったら雨の日の撮影に便利だと思い、一眼レフカメラのレンズフィルターに試してみたものの…素材が小さすぎてムラなく塗るのが難しく、塗ってみたところ虹色の膜ができてしまい、本末転倒な結果に" ▲水滴がつかなかったら雨の日の撮影に便利だと思い、一眼レフカメラのレンズフィルターに試してみたものの…素材が小さすぎてムラなく塗るのが難しく、塗ってみたところ虹色の膜ができてしまい、本末転倒な結果に
“▲サングラスは向かって左側のレンズだけにゼロワイパーを施工してみたものの…これは正解。ただレンズ表面にものが触れると一瞬で撥水効果がなくなってしまうのが難点。また、ゼロワイパーに含まれているイソプロピルアルコールは吸い過ぎると人体に影響が出るのでご注意を!" ▲サングラスは向かって左側のレンズだけにゼロワイパーを施工してみたものの…これは正解。ただレンズ表面にものが触れると一瞬で撥水効果がなくなってしまうのが難点。また、ゼロワイパーに含まれているイソプロピルアルコールは吸い過ぎると人体に影響が出るのでご注意を!
“▲最後にスマホの画面にゼロワイパーを塗布。当然のように水をよくはじくのですが……元々が防水仕様じゃないとマイクや端子に水が入ってアウトですし、触れるとトップコートが取れてしまうので実用性はほとんどなさそうです……" ▲最後にスマホの画面にゼロワイパーを塗布。当然のように水をよくはじくのですが……元々が防水仕様じゃないとマイクや端子に水が入ってアウトですし、触れるとトップコートが取れてしまうので実用性はほとんどなさそうです……

とにかくゼロワイパーの撥水効果は窓以外に使ってもすごい! これなら車以外でも活用できる場面がありそうです。ただ、耐久性がないので、豪雨の際などの一時的な対応にしか使えなさそうですが。さらに、あくまでも今回の企画はゼロワイパーが持つ驚異的な撥水効果の実験。長期的な使用で素材にどんな影響が出るかは未確認です。

最後にゼロワイパーを車に施工した、ちゃんとしたレポートはコチラで!

text/田端邦彦